豪雨被害食い止めへジャカルタ州が人工降雨対策を導入
ジャカルタ特別州のジョコウィ知事はこのほど、国家災害対策庁(BNPB)、科学技術応用評価庁(BPPT)、空軍と協力し、人工的な雨で降雨場所や時期をずらす人工降雨対策を導入すると明らかにした。これは拡大する豪雨被害を食い止めるため、ジャカルタ首都圏への降雨量減少を狙いとする豪雨対策の一環。雲の下に雨粒の核になる食塩を撒き、人工降雨をジャワ海に降らせようというもの。じゃかるた新聞が報じた。
BNPBは1月19日までに輸送機3機を投入し、2万1240㌧の食塩を投下。さらに空軍に増援を要請しているが、他の被災地救援を優先したため飛行機不足になっている。BPPTの人工降雨に関する専門家は「人工降雨は洪水対策に有効。2013年には月間降雨量を30%削減することができた」とし、「飛行機確保が喫緊の課題」と危機感を露わにした。BNPBは雨期のピーク(1~3月)に実施する人工降雨対策に14年予算から200億ルピアを振り向ける。ジャカルタ特別州も、13年10月に180億ルピアを充てる予算案を州議会に提出したが、承認されておらず、対策遅れの一因になっているとの指摘もある。