総務省が1月28日発表した、住民基本台帳に基づく2021年の人口移動報告によると、東京都への一極集中傾向が鈍化していることが明らかになった。2021年1年間の東京都からの転出者数は41万4,734人に上り、比較可能な2014年以降で最多となった。一方、東京都への転入者は42万167人だった。
この結果、転入者が転出者を上回る東京都の「転入超過」は5,433人で初めて1万人を下回り、最も少なかった。子育て世代が子どもの成長を見据え、高い家賃を嫌い、新型コロナ禍による在宅勤務が奨励される中、居住スペースの広さ、緑や環境の良さを求めて東京圏を離れ、都心部へ電車で30~40分の通勤圏へ転出するケースが増えている。