日本政府が国産牛肉の輸出でインドネシアと交渉へ
日本政府が国産牛肉の輸出に向けて、インドネシアと交渉していることが明らかになった。インドネシア政府は2001年、日本で牛海綿状脳症(BSE)が確認されたことを受け、日本産牛肉の禁輸措置を取っている。日本は13年2月、動物衛生に関する政府間機関の国際獣疫事務局(OIE)にBSE管理体制の認定を申請。OIEは同5月、日本を安全性格付けが最も高い「無視できるBSEリスク国」に認定した。
日本政府はこれを受け、約20カ国と禁輸解除に向けた交渉に乗り出した。ただ、農林水産省関係者はインドネシアへの輸出再開時期は不透明としている。農水省は20年までに農林水産物の輸出額を1兆円まで倍増する計画で、牛肉は現在の5倍の約250億円を目指している。同省が輸出の”有望市場”と位置付けているのがインドネシアを含むイスラム圏だ。14年度予算では、欧米の衛生基準やハラル認証に対応した食肉施設の整備事業に対し、30億円の優先枠を設けて助成していく。