帝国データバンクのまとめによると、「スシロー」やくら寿司、水産系企業を親会社に持つ回転寿司チェーンなど大手を中心とした国内回転すし市場の好調ぶりが際立っている。2021年度の市場(事業者売上高ベース)は、前年比約600億円増加し、7,400億円(8.3%増)を超える見込みだ。2011年度は4,636億円だったから、この10年間で1.6倍の規模に拡大している。
回転すし市場の好調ぶりは店舗数に表れている。大手5社の店舗数をみると2022年2月時点では約2,200店に上っている。2019年度から150店増加、10年前からは800店増え、10年間で1.6倍規模に拡大している。
コロナ禍で外食産業は苦境に陥ったことは周知のとおりだ。回転寿司も例外ではない。2020年度は前年比で売上高が最大7割減少する事業者も出た。過去10年で初めての減少だった。2021年度も前半はこうした影響が残ったが、前年度後半から売り上げを伸ばした在宅需要=テークアウト需要が同市場を下支えした。