中国から輸入の中古品使用新車両の捜査にKPK前向き
インドネシアの汚職撲滅委員会(KPK)の広報官は2月16日、ジャカルタ特別州が中国企業から輸入したトランスジャカルタの新車両に中古部品や壊れた部品が使用されていた問題で、「汚職の疑いがあれば通報してほしい」と捜査に前向きな姿勢を示した。地元メディアが報じた。州は現在、専門家を招いて内部調査を進めており、調査結果を待って、KPKへの通報を検討するものとみられる。
今回のトランスジャカルタの調達事業が正規の公明正大な取引として行われたのか、極めて疑わしい。正規のものなら輸入新車両に中古品部品や壊れた部品が使用されていたことが発覚した時点で、中国側の当該企業からきちんとした釈明なり説明が行われたはずだ。それが、その後も放置されたままだったわけだから、当該の受け入れ窓口を含め、自ずと不正あるいは汚職まがいのものの存在を感じざるを得ない。
同州のジョコウィ知事の、中国製の車両を1台当たり6億5000万ルピアで調達し、トヨタ製のエアコン付きコパジャを同4億5000万ルピアで調達したと聞く。錆び付いた中国製のバスがトヨタ製のバスより高額ということがあるだろうか-との率直なコメントが、今回の調達事業の異常さを如実に物語っている。