シンガポールで3年ぶりに開催されたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)が6月12日、3日間の協議を終え閉幕した。同会議には米中を筆頭に30カ国超の閣僚が出席した。
同会合は米中の激しい応酬により進む世界の分断と、その狭間でいずれにも与することもできず戸惑い、ただ見守るだけのアジア太平洋地域の国々の立ち位置が浮き彫りになった。やはり目立ったのは米中の対立。台湾政策を巡って6月11日に行ったオースティン米国防長官の演説に対し、翌12日、中国の魏鳳和国務委員兼国防相が演説、一歩も引かず対抗姿勢を鮮明にした。