神戸の「FMわいわい」シナブン山で災害ラジオ局支援

神戸の「FMわいわい」シナブン山で災害ラジオ局支援
 神戸の「FMわいわい」(神戸市長田区)はこのほど、インドネシア北スマトラ州カロ県のシナブン山のバトゥカラン村とプルトゥグヘン村で緊急災害ラジオ局の開設支援を開始した。これは災害支援の国際NGO「ジャパン・プラットフォーム」の支援を受け、インドネシアの協力団体(COMBINE Resource Institution、インドネシアコミュニティラジオ協会=JRKI、Lintas Merapi FM)とともに行う。東日本大震災やジャワ島中部のメラピ火山の被災地での経験を活かした、日本とインドネシアの共同支援活動だ。
 今回はシナブン山の川沿いの村に監視ポストを設置し、住民が無線で「生の災害情報」をラジオ局や役場に伝える仕組みをつくる。番組制作や機材操作も住民が担い、NGOとともに運営手法や番組制作ノウハウのトレーニングを実施する。住民全体で災害情報を発信し、地域に根付いたラジオ局づくりを目指す。被災者にラジオ受信機計1000台を配布する予定で、3月23日には500台がカロ県に届けられた。じゃかるた新聞が報じた。
 シナブン山は2月、火砕流が発生し住民16人が死亡するなど現在も活発な火山活動を繰り返している。インドネシア火山地質災害対策局(PVMBG)は、2013年11月以来、警戒レベルを最高のアワス(避難準備)に設定。周辺住民1万5000人が現在も避難生活を送っている。