インドネシアが未精錬鉱石輸出関税率引き下げへ

インドネシアが未精錬鉱石輸出関税率引き下げへ

 インドネシア政府は4月23日、未精錬鉱石の禁輸で、経済界などからの強い反発に対応、これまで段階的に引き上げてきた輸出関税の引き下げを決めた。財務省のバンバン副大臣が地元メディアに明らかにした。これにより1月に発布した輸出関税率に関する財務大臣令を改定する。改定後の輸出関税率は今後詰めていく。

 新鉱業法の施行に伴い1月12日から開始された禁輸では2016年末まで段階的に輸出関税率を引き上げていくとしていた。精錬所建設を促して国内での付加価値を高めて輸出する目的だが、鉱物採掘業者や商工会議所(カディン)などが禁輸措置で雇用が失われるとして強く反発していた。日本政府も世界貿易機関(WTO)へ提訴する姿勢を示している。

 輸出関税率は精錬所の建設の進捗度合いに応じて5段階に分ける。精錬所の稼働が近付くにつれて税率を下げ、早期建設のインセンティブにする。