MRT建設に重機導入難 建設予定地周辺の撤去進まず

MRT建設に重機導入難 建設予定地周辺の撤去進まず

 インドネシア・ジャカルタの大量高速鉄道(MRT)建設事業で、工事の進捗に支障を来す事態が指摘されている。それは地下鉄の建設予定地周辺の地上施設が予定通り撤去されないため、本来なら使うはずの重機が導入できない状態で、工期への影響も懸念されている。コンパス紙が報じた。

 州営MRTジャカルタ社長は4月27日、地下鉄の建設予定地の一つ、中央ジャカルタのホテル・インドネシア(HI)前ロータリー周辺に変電設備やトランスジャカルタの停留所が残されていることが工事の遅れにつながると指摘。重機を用いた作業は中断すると大きな費用が生じるため、導入に踏み切れないとしている。

 地上施設の撤去を担当するジャカルタ特別州は、アホック副知事が「施設を直ちに撤去するよう関係者をせかしている」と説明している。中央ジャカルタ・ラトゥプラザ周辺などは歩道の撤去やガス管の移設、街路樹の移植は完了している。