混迷タイで8年ぶりクーデター 軍が全権掌握

混迷タイで8年ぶりクーデター 軍が全権掌握

 タイ陸軍のプラユット司令官は5月22日夕、テレビを通じて演説し、午後4時半(日本時間6時半)で憲法を停止するとともに、軍が同国の全権を掌握したと発表した。戒厳令下でタクシン派と対立勢力の調停協議の最中、双方の強硬姿勢は全く変わらず、軍の“仲介”協議による早期の収拾は困難と判断。軍は突如として出席者を拘束。白昼、全権掌握に踏み切る異例の展開となった。同国における軍事クーデターは2006年以来、8年ぶり。軍の強権発動と政治介入がまたも繰り返された。