「大半の車両が無保険車」のインドネシアで損保が攻勢
日系自動車メーカーが新車販売シェアの約9割を占めるインドネシアで、日本の損害保険大手が自動車保険の契約獲得に乗り出した。MS&ADインシュアランスグループホールディングス(HD)、東京海上HD、NKSJHDの3メガ損保が相次いで参入。これらの損保が同国に大きな期待を寄せるのは、2億4000万人弱の人口を抱えモータリゼーションが進む中、自動車保険加入率は低く「大半の車両が無保険車」と指摘されるほど、中長期的な需要拡大が見込まれるためだ。
インドネシア損害保険協会によると、同国の損保市場は2011年に前年比19.5%増の34兆3286ルピア(約3400億円)と、10年の14.0%増に続いて拡大。そのうち約3割を占める自動車保険も11年に13.8%増の10兆2335億ルピアと伸びている。
ただ、この3メガ損保の参入で、地元損保などとの過当競争が懸念される。それだけに、全体の保険拡大の余地は大きくても、いかに収益を確保するかといった課題も抱えていることは間違いない。