中国を去る富裕層「ぜいたく」敵視の現指導部嫌う

中国を去る富裕層「ぜいたく」敵視の現指導部嫌う

中国から富裕層が脱出している。子供に先進国の教育を受けさせるため、「ぜいたく」を敵視する習近平指導部から富を守るため、大気汚染から逃げるためなど理由は様々だ。海外とくに米国の方が安心して暮らせると多くの富裕層が考えている。

「今年度はこれ以上中国人に投資ビザを発給しない」。米国務省は8月下旬、米国に一定投資をすれば投資家と家族に永住権(グリーンカード)を付与する投資ビザについて発表した。1990年の制度開始以来、初めて用意したビザ数(年間1万件)が埋まったが、85%は中国人だった。公平性の観点から、一国に割り当てるビザ数は7%と決まっている。だが7%に満たない国があれば、その分は他の国に割り当てることができる。未使用枠を多くの中国人がもらった形だ。

米コンサルティング大手のベイン・アンド・カンパニーの調査によると、資産1億元(約17億円)以上の中国人事業家の27%はすでに海外移住し、47%は移住を検討していると答えている。富裕層の7割が中国去りかねないことになる。日本経済新聞が報じた