直接選挙廃止で憲法裁判所への違憲申し立て相次ぐ
地方首長の直接選挙を廃止した改正地方首長選挙法の成立を受け、市民団体、NGO(非政府組織)などによる違憲立法審査請求が相次いでいる。9月30日までに4件の申し立てがあり、ほかにも申し立てに向けた動きがある。ユドヨノ大統領は同日、直接選挙維持に向けた措置を講じると改めて表明した。
現時点で違憲を申し立てているのは、インドネシア女性連合や記者法律擁護協会などのNGOでつくる原告団や、弁護士や起業家らの個人グループなどだ。成立時、時代に逆行する”暴挙”などと、メディアや市民から批判や非難の声が挙がった改正地方首長選挙法。それだけに、特別州などの例外があるなどの矛盾点や、法としての整合性を欠く。このほか、国民主権の立場からいえば、一般市民感情からも全く現実にそぐわないとの指摘もあり、多くの問題点を内包していることは間違いない。