スマトラ島で広がる”煙霧禍”子供ら2万人に健康被害

スマトラ島で広がる”煙霧禍” 子供ら2万人に健康被害

インドネシアスマトラ島内における泥炭地などの火災を原因とする煙霧被害が広がりをみせている。子供らを中心に2万人に呼吸器系の健康被害が出ているほか、航空会社など煙霧による経済的損失も膨らんでいる。

インドネシア気象機構地球物理庁(BMKG)によると、スマトラ島内では10月13日朝の時点で、火災か、それに近い状態とみられる「ホットスポット(高温地点)」が約400カ所確認された。このほとんどが南スマトラ州に集中している。同州防災局によると、14日現在で国軍や警察官を含む1000人以上が対処に当たっているが、まとまった雨が降らない限り完全な消火は難しいという。

このため大気汚染が深刻化し、南スマトラ州パレンバン市で呼吸器系の疾患で医療機関を受診した市民は、9月だけで2万人を超えた。そして、このうち患者のほとんどが5歳以下の子供という。地元メディアが報じた。