東南アジアの増大する中間層に照準 日用品市場で販売激化

東南アジアの増大する中間層に照準 日用品市場で販売激化
 東南アジアで増大する中間所得層に照準を合わせた日用品事業に競争が激しくなりつつある。インドネシアをはじめ、タイ、ベトナム、マレーシア、フィリピンなどで、中間所得層の間で先進国メーカーの日用品に対する需要が高まっているためだ。紙おむつ、洗剤、歯磨き・歯ブラシ、生理用品、化粧品などで、価格は現地メーカーの普及製品より3~5割上とかなり高めだが、各国で需要が拡大している。
 花王はインドネシアに約100億円を投じて乳幼児向け紙おむつの新工場を現在建設中で、14年に本格生産に入る予定だ。ユニ・チャームやP&Gも紙おむつの新工場をほぼ同時期に稼働させる。ライオンはマレーシアで粉末洗剤を世界共通ブランドの「トップ」の工場を6月に稼働させ販売する。また、同時期にフィリピンで世界共通ブランド「システマ」で歯磨き・歯ブラシを発売し、口の周りを手入れするオーラルケア市場に参入する。システマブランドの歯ブラシのみを販売していたインドネシアでは、6月に歯磨きを投入、販売する。