安倍首相がインドネシアなど3カ国を歴訪

安倍首相がインドネシアなど3カ国を歴訪
 安倍晋三首相が就任後初の外国訪問として、1月16日から18日までベトナム、タイ、インドネシアの3カ国を歴訪した。各国の首脳との会談で、東南アジア諸国連合(ASEAN)重視を鮮明にするとともに、アジアの成長力を取り込む経済戦略の一環として、経済協力の強化を相互に確認し合った。インドネシアとの間では、貿易・投資の拡大やエネルギー分野での連携を申し合わせたほか、空港設備や鉄道建設などインフラ整備をめぐる協力も確認した。
 安倍首相はインドネシアのユドヨノ大統領との会談の後、同大統領ととともに記者会見し、とくに首都ジャカルタのインフラ整備を積極的に後押ししていくなどの考え方を示した後、「東南アジア外交の5原則」を明らかにした。
 この骨子は①東南アジア諸国連合(ASEAN)とともに自由民主主義、基本的人権などの普遍的価値の定着と拡大にともに努力する②力でなく法が支配する自由で開かれた海洋は公共財で全力で守る③貿易・投資の促進④多様な文化・伝統⑤次世代交流の活発化-で、日米同盟をテコにアジア各国との多国間連携を深める方針だ。
 同首相はアルジェリアで発生、多くの犠牲者を出したテロ行為を強く非難するとともに、人質となっている邦人の安否確認を急ぐとして、当初の19日までの日程を切り上げ帰国の途についた。

世界経済の先行き不透明で経済成長率を下方修正

世界経済の先行き不透明で経済成長率を下方修正
 蔵相は1月14日、国会第11委員会(金融、銀行、開発計画担当)との予算審議で、今年の経済成長率を当初の6,8%から6.6~6.8%に下方修正すると明らかにした。下方修正の理由は、世界経済の不透明感がいぜん払拭されていないため。今年の経済環境について、内需や投資は堅調な成長が続くとの見通しを示す一方、欧米など先進国経済の影響が広がることに懸念を示している。

13年の改定最低賃金は全国平均で18%高

13年の改定最低賃金は全国平均で18%高
 1月1日改定されたインドネシア各州の最低賃金は、前年の上げ幅10.27%を大きく上回る、全国平均で18.32%となった。最も上げ幅が大きかったのは東カリマンタン州で48.86%増の175万2073ルピア。最も小さかったのは西スラウェシ州で3.37%増の116万5000ルピア。最も賃金が高いのはジャカルタ特別州で220万ルピア。最も低いのは中部スラウェシ州の99万5000ルピア。
 勤続1年未満の従業員に適用される最低賃金は、政・労・使を交えた協議での結果を参考に、地方自治体首長が決定。年に1回、1月1日に改定する。

全国で908社が改定最低賃金の支払い延期を申請

全国で908社が改定最低賃金の支払い延期を申請
 インドネシアで1月から施行される今年の最低賃金について、全国で908社が新賃金体系に基づいた支払額の延期を求める申請を行ったことが明らかになった。地元メディアが報じた。
 所管する労働移住相は、解雇を避けるため凍結を申請する企業に対しては便宜を図る。各州知事に対し、解雇が起こらないよう求めている-とし、大量解雇の回避を優先すべきとの方針を表明。そのうえで、申請企業は従業員との間で合意を得るため、できるだけ詳細に会社の財務状況を説明する必要がある-と述べている。
 州ごとに決められる最低賃金は今年、ジャカルタで44%の上昇となったのをはじめ、日系企業など製造業が集中する西ジャワ州ブカシ県で40%高となるなど、軒並み急激な上昇を記録。多くの企業で経営の窮迫を招く事態に陥るものと懸念されている。政府は、ユドヨノ大統領が安い労働力の時代は終わった-などと発言するなど、容認姿勢を示している。

卸売物価指数が2カ月ぶりに上昇

卸売物価指数が2カ月ぶりに上昇
 中央統計局が1月2日発表した2012年12月の総合卸売物価指数(IHPB)は、前月比0.03%高となり2カ月ぶりに上昇した。非鉄金属の前月比0.58%高はじめ、アスファルト同0.50%高、建築木材同0.34%高などが寄与した。IHPBは毎月実施されている調査で、33州都と111都市の卸売物価を指数化したもの。

12年の自動車販売、初の100万台突破 10年で3倍超に

 インドネシア自動車製造業者協会の集計によると、2012年の同国の自動車販売台数が初めて100万台を突破。1~11月で102万台に到達し、過去10年で3倍超に急拡大した。11月の販売台数は前年同月比53%増の10万3699台で、前月比では2.9%減少したが、3カ月連続で10万台を上回った。1~11月の累計ではシェア首位のトヨタ自動車が前年同期比30%増の37万1584台。伸び率ではホンダがトップの46%だった。2位が低価格のミニバンが好調なスズキ(36%)。

米シェールガスの増産で発電用石炭とLNG輸出に打撃

 米国の新型天然ガス「シェールガス」の増産が、インドネシアの発電用石炭および液化天然ガス(LNG)の輸出に打撃を与え始めている。
 インドネシア東部ニューギニア島のLNG生産・輸出事業「タングー」。タングー産LNGは09年から日本、韓国、中国のほか米国向けに輸出してきたが、このうち「シェールガス」の増産に伴い米国企業が自国産ガスの調達に傾斜したことから、米国がタングー産LNGの一部購入を打ち切ることでインドネシア政府と合意した。
 この背景には米国産ガスの圧倒的な価格競争力がある。日本などはLNGを100万BTU(英国熱量単位)当たり17㌦(約1462円)程度で輸入するが、米国は調達コストが同3㌦台に低下しているのだ。これに伴い、タングー産LNGは量的減少とともに輸出価格の下落にも直面することになる。
 また、痛手を被るのが世界最大の輸出を誇る発電用石炭だ。エネルギーの軸足をガスに移す米国からの石炭流出に中国の成長鈍化も重なり、アジア市場での石炭の余剰感が増幅しているのだ。その結果、12月の標準価格は1㌧当たり81.75㌦で直近のピークだった11年10月の119.24㌦から急落している。これに伴いインドネシアの石炭大手が相次ぎ生産・投資計画を縮小し、鉱山用重機の需要が低迷しているという。

EPAに基づく自動車人材育成事業が終了

 2008年に開始された日本とインドネシアの二国間経済連携協定(EPA)に基づく自動車産業人材育成支援事業が終了した。同事業にはインドネシア側から工業省、自動車工業会(ガイキンド)、自動車部品業者協会(GIAMM)、二輪車製造業者協会(AISI)が参画。日本側は経済産業省が事業を企画し、日本貿易振興機構(ジェトロ)が事業を委託、政府開発援助(ODA)交付金を用い実施した。
 同事業ではインドネシア人自身が、自立的・持続的に「カイゼン」活動を行えるような「マスタートレーナー」の育成を目指した。09年に5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)などの講義、10年に訪日研修、昨年と今年は部品会社計18社を対象に5S、カイゼンの徹底を目指し、自動車会社の元製造担当従業員が、専門家として工場巡回指導を行った。12月7日、9社が生産性向上の成果などについて発表し、同事業を終えた。

通貨単位を千分の1に切り下げるデノミ法案を策定

 アグス・マルトワルドヨ蔵相は11月30日、通貨単位を千分の1に切り下げるデノミネーション実施法案の策定を終えたと明らかにした。
 デノミによって、外貨取引などを含む国内外での経済活動の円滑化を図るほか、2015年の東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体(AEC)発足を見込み、貨幣価値が他国から適正に評価されるよう促す。国会提出後の法案審議を経て、2013年6月の可決を目指す。デノミが実施されれば千ルピアが1ルピアとなる。

新車販売台数 1~10月で11年通年の89万台を上回る

 インドネシアの10月の新車販売台数は前年同月比24%増の10万6807台となり、単月ベースで3カ月ぶりに過去最高となった。この結果、1~10月の累計でも前年同期比24%増の92万台となり、11年通年の89万台を上回り、過去最高を更新した。過熱気味の個人消費を抑えるため、中央銀行が6月に導入した自動車ローンの頭金下限規制のマイナスの影響はほとんどみられない。