OPECプラス 追加原産打ち出せず 原油価格に下押し圧力か

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は11月30日、オンラインで閣僚級会合を開いた。世界景気の減速懸念から原油価格が弱含む中、2024年の原産幅を拡大するかどうかが注目されていた。会合では産油国の足並みが揃わず、追加の強調原産は見送られた。この結果、産油国は需要動向を見極めながら自主原産で対応することとなり、原油価格に下押し圧力がかかりそうだ。

西村経産相 海外パビリオン「タイプA」で30カ国で建設業者決定

西村康稔経済産業相は11月29日、万博参加国が自前で建設する「タイプA」のパビリオンについて、これまでにおよそ30カ国で建設業者が決まっていることを明らかにした。また、工事の遅れについて「各国の設計会社や建設会社と、日本の建設会社とのマッチングも含めマンツーマンで対応しており、この動きをさらに後押しすることで開幕に間に合うものと認識している」としている。

関西経済同友会 新代表幹事に大林組の永井靖二氏が内定

関西経済同友会の新しい代表幹事に大手ゼネコン、大林組の永井靖二専務執行役員が就任することが内定した。関西経済同友会は2人の代表幹事がいるが、三井住友銀行の副会長の角元敬治氏が2024年5月で任期満了となるのに伴う後任。永井氏は11月28日、「関西地域が今後改善すべきところは国際化、多様化、イノベーションだと考える。国際集客を実現できる先進都市に発展させ、関西経済を盛り上げていきたい」と抱負を述べた。

万博開幕まで500日 前売入場券発売開始 6割の1,400万枚目標

2025年大阪・関西万博開幕まで500日となった11月30日、万博を運営する日本国際博覧会協会は前売入場券を発売開始した。期間中の来場者数を2,820万人と想定し、入場券の販売目標を2,300万枚に設定している。このうち6割にあたる1,400万枚を前売りで捌きたい考えだ。
これまで海外パビリオンの建設工事の遅れ、会場整備費が当初見積もりの1.9倍の最大2,350億円に膨張したほか、途上国への出展支援や警備費などで国の負担が約837億円に上ることも判明している。協会はこうしたマイナスイメージを、チケット発売を機に払拭したいとしている。

IOC 冬季五輪 30年フランス, 34年米国で1本化決定 札幌招致消滅

国際オリンピック委員会(IOC)は11月29日、フランス・パリで理事会を開き、今後の冬のオリンピック・パラリンピックの候補地について、2030年はフランスのアルプス地域、2034年は米国のソルトレイクシティーにそれぞれ一本化することを決めた。この結果、両大会の招致を目指してきた札幌市が選ばれる可能性はなくなった。

中小企業127万社が後継者未定 25年までに70歳超えトップ245万人

中小企業の後継者不足対策がいよいよ”待ったなし”の状況になってきた。中小企業庁の試算によると、2025年までに平均的な引退年齢とされる70歳を超える中小企業の経営トップが245万人に上り、このうち127万人が後継者未定という。このまま放置すれば財務体質は健全でも、”後継者不足”と”人手不足”により黒字休・廃業の続出という事態も大いに懸念される。日本の産業構造の根幹に関わる深刻かつ抜本的な問題だ。
地場の信用金庫や、地域の企業ネットワークに明るい地銀などによる事業承継のためのM&A(合併・買収)をはじめとした仲介・斡旋や支援などの動きもみられるが、まだまだ事態の改善には至っていない。

万博の機運醸成へ24年2月に大阪松竹座で歌舞伎の特別公演

大阪・関西万博の機運醸成と、大阪の文化や芸術の魅力を知ってもらおうと、大阪で中村雁治郎さんや片岡愛之助さんらが出演する歌舞伎に特別公演が、2024年2月に行われることが11月27日発表された。
特別公演は2024年2月2〜18日まで、大阪市中央区の大阪松竹座で行われる。演目は「源平布引滝」などが予定されている。

中国で拘束・逮捕されたアステラス製薬の社員と中国大使が面会

中国に駐在する垂秀夫大使は11月28日、スパイ行為に関わったとして今年3月に中国・北京市内で国家安全当局に身柄を拘束され、10月に正式に逮捕された大手製薬会社、アステラス製薬の50代の日本人男性社員と初めて面会した。面会は、北京市内の収容施設で午前中およそ30分間行われ、男性の健康状態に大きな問題はなかったという。普段は日本大使館の職員が男性と面会している。
中国で拘束されている日本人の問題を巡っては、先に米国で行われた日中首脳会談で岸田首相が習近平国家主席に早期解放を求めており、日本政府は引き続き様々な機会を通じて早期解放を働きかけていく。

MVP 阪神・村上 オリックス・山本が獲得 史上3人目の快挙

今季のプロ野球のタイトル獲得者を表彰するNPBアワーズが11月28日、東京都内で開かれ、最優秀選手(MVP)にセ・リーグは村上頌樹投手(阪神)、パ・リーグは山本由伸投手(オリックス)が選ばれた。初選出の村上は最優秀新人(新人王)にも輝き、MVPとの同時受賞となった。MVPと新人王との同時受賞は木田勇(日本ハム)、野茂英雄(近鉄)に続く史上3人目の快挙で、セ・リーグでは初。山本は山田久志、イチローに並ぶ史上3人目の3年連続MVPに輝いた。パ・リーグの新人王は山下舜平大投手(オリックス)が選ばれた。