豊田通商 サウジアラビアで初の再生可能エネルギー事業に参画

豊田通商は6月28日、サウジアラビアで設備容量119MWの太陽光発電所を建設・所有・運営し、電力を販売する独立系発電業事業(IPP)に出資参画すると発表した。これはサウジアラビアにおける豊田通商グループ初の再生可能エネルギー事業となる。
この事業は豊田通商のほか、フランスのトータル・エナジーズ、サウジアラビアのアルタカの3社の出資を受けた事業会社、ヌール・アルワディ・リニューアブル・エナジー・カンパニーが事業を推進する。同社への3社の出資比率は豊田通商40%、トータル・エナジーズ40%、アルタカ20%。総事業費は約140億円。年間を通して太陽光に恵まれたワディ・アド・ダワシールを発電所建設予定地として、2023年6月に着工。2025年3月の商業運転開始を予定。
同事業は環境省の令和4年度「二国間クレジット制度(JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」に採択されている。

パソナG ユニタールと避難民・女性らのIT研修・就労支援で覚書

パソナグループは6月28日、途上国の人材育成を担う国連訓練調査研究所(UNITAR=ユニタール)との間で、女性や若者のデジタルスキル向上と就労支援に関する覚書を結んだ。ユニタールが自立支援の必要なウクライナからの避難民やアフリカのサブサハラ(サハラ砂漠以南)の若者らを選び、パソナグループがITリテラシー向上のためのオンライン研修を実施する。2023年度内に計5,500人に研修し、その後の就労支援も担う。

ヤマダHD 7月から家電店舗で三菱自動車のEV販売 法人向け

家電量販大手のヤマダホールディングスが7月から家電店舗で三菱自動車工業の電気自動車(EV)の販売を始めることがわかった。ヤマダHDと三菱自動車の各エリアの販売店が販売店契約を結び、軽自動車EV「ekクロスEV」と商用タイプの軽EV「ミニキャブ・ミーブ」を、ヤマダデンキの店舗で法人向けに販売するという。まず神奈川県と埼玉県のヤマダデンキの5店舗で販売開始し、順次拡大する。今後は個人向け販売も検討する。

大塚HD アルツハイマー病関連薬を厚労省に年内に承認申請

大塚ホールディングス(HD)傘下の大塚製薬は6月27日、抗精神病薬「レキサルティ」にアルツハイマー型認知症に伴う行動障害の治療薬としての効能を追加するため、厚生労働省に年内に承認申請すると発表した。国内での最終段階の臨床試験(治験)で有効性を確認できたとしている。レキサルティは5月、米食品医薬品局(FDA)から効能追加の承認を得ている。
国内でのアルツハイマー型認知症に伴う暴力などの行動障害を持つ55〜90歳の患者410人を対象に実施した治験で、行動障害の頻度や重症度が、偽薬投与の患者に比べて改善したという。

オリコ インドネシアのクレジットカードHonestに出資

オリエントコーポレーション(本社:東京都千代田区、以下、オリコ)は6月27日、シンガポールの本拠を置き、インドネシアでクレジットカード事業を展開するスタートアップ企業Honest Financial Technologies International Private Limited(以下、Honest)に出資したと発表した。今回の出資はスタートアップ企業との協業をスムーズに行うことを目的とした「Orico Digital Fund」を活用した。インドネシアにおける2022年のクレジットカード普及率がまだ5%程度であることなどからHonestのさらなる事業成長が見込まれる。

東芝インフラS インドの下水処理場の更新・改修工事8件受注

東芝インフラシステムズ(本社:川崎市幸区)は6月27日、インド現地法人、東芝ウォーターソリューションズ社(以下、東芝ウォーター)が、バンガロール上下水道局からインドカルナタカ州ベンガルール(旧名バンガロール)都市圏の下水処理場の更新・改修工事およびO&M(運用・保守)契約を3件、部分更新・改修工事を5件受注したと発表した。処理能力の増強および従来の下水処理方式の活性汚泥法から高度処理の嫌気無酸素好気法(A2法)への改造により下水処理水質を改善する。

23年版通商白書 22年貿易赤字の7割が化石燃料の高騰が原因

政府は6月27日、2022年の貿易赤字の増加分のうち化石燃料など輸入品の価格高騰が7割を占めるとした、2023年版通商白書をまとめた。過去最大の貿易赤字は貿易収支構造の脆弱性を露呈したとし、化石燃料の輸入依存度を下げる必要があると強調している。財務省が4月に発表した2022年度の貿易収支は21兆7,284億円の赤字で過去最大となった。

ニデックとソフトバンク HAPS向け高性能モーターを共同開発

ニデックとソフトバンクは6月27日、成層圏通信プラットフォーム、HAPS向け軽量・高効率・高信頼性のモーターを共同開発したと発表した。このモーターはソーラー発電のみでHAPS向け無人飛行機の長時間飛行を可能にする性能を備えており、ソフトバンク子会社のHAPSモバイル(本社:東京都港区)が目指す2027年度のHAPS向け無人飛行機「Sunglider(サングライダー)」の実用化に役立てる。

三井物産 マレーシアでペトロナス,仏トタールとCCS事業で連携

三井物産(本社:東京都千代田区)は6月27日、マレーシアの国営石油会社ペトロナスおよびフランスの総合エネルギー会社トタール・エナジーズのCCS事業会社、トタール・エナジーズ・カーボン・ニュートラリティ・ベンチャーズとの間で、マレーシアでのCO2貯留サイトの共同開発に関する契約を締結したと発表した。アジア太平洋地域でのCO2の回収および貯留(以下、CCS)、輸送を含むバリューチェーンを構築する。2030年ごろまでに同事業を開始することを目指す。日本、韓国、台湾の製鉄会社や製造業から排出されるCO2の受け入れを想定している。

AGC 世界初 実生産炉でのアンモニア燃料でガラス製造の実証に成功

AGC(本社:東京都千代田区)は6月27日、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託事業として、AGC横浜テクニカルセンターで取り組んでいる「燃料アンモニア利用・生産技術開発」で、世界初となる実生産炉でのアンモニアを燃料に利用したガラス製造の実証試験に成功したと発表した。
この事業は大陽日酸、国立研究開発法人 産業技術総合研究所、東北大学と共同で技術開発に取り組んでいる。2024年以降、スケールアップしたバーナー試験やAGC他拠点のガラス溶解炉での実証試験を計画。アンモニア燃焼技術の活用範囲を見極めたうえで、2026年以降の本格導入を目指す。