鳥貴族HD 台湾・香港へ出店 米国でも直営店準備

鳥貴族ホールディングス(HD)は2月26日、運営する焼鳥店「鳥貴族」の海外3カ国・地域への展開計画を明らかにした。台湾と香港に出店するほか、米国でも直営店を出す準備を進めている。
台湾では養鶏や外食事業を手掛ける大成長城企業のグループ会社、都城実業と合弁会社「鳥貴族」(所在地:台北市)を4月に設立する。新会社の資本金は6,500万台湾ドル(約3億800万円)で、鳥貴族HDと都城実業が「折半出資する。合弁会社を通じて台湾における店舗開発を進める。香港では食品製造・販売の四洲集団とフランチャイズチェーン(FC)契約を締結し、四洲集団が香港で鳥貴族の店舗を展開する。出店時期は未定。
新型コロナウイルス禍を経て、回復しつつあるインバウンド(訪日外国人)需要を通して、ブランドの認知度が高まっていると判断し、同事業のグローバル化を急ぐ。

KDDI ソニーG・ホンダのEVに高速通信回線提供 で協業

KDDIは2月26日、ソニーグループとホンダが折半出資するソニー・ホンダモビリティと協業すると発表した。2025年に発売予定の電気自動車「(EV)「AFEELA(アフィーラ)」に、KDDIは車内で高画質の映画やゲームなどのエンタメを楽しむための高速の通信環境を提供する。日本では同社の高速通信規格「5G」、海外では同社と連携する各国の通信キャリアの回線を使えるようにする。

イオン ウエルシアHDとツルハHDの経営統合を検討

流通大手イオンは2月26日、イオン傘下でドラッグストア業界首位のウェルシアホールディングス(HD)と2位のツルハホールディングス(HD)の経営統合を経営統合を検討していることを明らかにした。この統合が実現した場合、売上高が2兆円規模の巨大ドラッグストアが誕生することになる。

月探査機「SLIM」再起動しデータ受信再開へ JAXA

JAXA(宇宙航空研究開発機構)は2月26日、月面探査機「SLIM(スリム)」から再びデータを受信したと明らかにした。25日午後7時すぎ、スリムからデータを受信したという。
月は約2週間毎に昼と夜が入れ替わる。昼の温度はセ氏110度、夜はマイナス170度にもなる。着陸地点は1月末から夜だったが、昼を迎えて太陽電池が発電を再開した。極めて低い温度になる夜を乗り越える設計にはしていなかったが、性能が想定を上回った。ただ、高温状態での運用を避けるため今回は通信を終え、機体の温度が十分に下がった段階で観測を再開する計画。
スリムは1月20日、目標地点から半径100m以内の”ピンポイント着地”に成功。だが、機体が太陽電池が西側を向く格好で着地したことから、太陽が沈んだ1月31日にいったん”休眠状態”にし、再起動を目指していた。

TSMC熊本第2工場に最大7,320億円補助 経産相表明

斎藤健経済産業相は2月24日、半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の熊本第2工場(所在地:熊本県菊陽町)の整備費用に、経産省が最大で7,320億円補助すると発表した。同日行われた第1工場の開所式後、明らかにした。TSMCは熊本の第1・第2の両工場に合わせて200億ドル(約3兆円)超を投じる。このうち、経産省は第1工場の4,760億円と合わせ最大1兆2,080億円を支援することになる。
この要件として①量産開始から10年以上の生産継続する②半導体の材料となるウエハーの大半を日本企業から、それ以外の部素材の5割以上を日本に拠点のある企業から調達するーなどの新たな条件を設けたとしている。
第1工場は2024年末をめどに回路線幅が12〜28ナノ(ナノは10億分の1)メートル品の生産開始を予定。第2工場は6ナノの先端品を製造する計画。

ニデック AIR VEV社が2人乗りeVTOL機用モータ共同開発

ニデックは2月22日、グループ会社のニデックモータと個人向けeVTOL(電動垂直離着陸機)を製造するAIR VEV社(以下、AIR社)が開発中の2人乗りのeVTOL機(空飛ぶクルマ)「AIR ONE(エアワン)」の生産モデル開発向けモーターの共同開発で合意したと発表した。
AIR社は2018年にイスラエルで設立されたeVTOL開発・製造企業。開発中のAIR ONEはすでに1,000台以上の予約を獲得しており、機体認証取得後、初期受注分を納入する予定。今後AIR社およびニデックの子会社、ニデック・エアロスペースの両社は中型eVTOL専用のモータを設計・開発し、現在急成長中の次世代モビリティ業界で、まだどの企業も参入していない分野の開拓を目指す。

京阪HD 中之島線の延伸計画 最終判断は26年10月以降

京阪ホールディングスはIR(カジノを含む統合型リゾート施設)の開業を見据えた、京阪電鉄の中之島線の延伸計画について、最終的な判断は2026年10月以降に行う方針だ。これは延伸区間で採算を確保できるか、いぜん不透明なことに加え、大阪府としてIR事業者が結んだ実施協定で、条件が整わなければ、事業者側が違約金なしで撤退できる「解除権」の期限が2026年9月末までとされているため。
京阪電鉄では中之島駅から大阪メトロ中央駅の九条駅まで約2kmの区間を延伸する計画だ。IRは大阪・夢洲で2030年秋ごろの開業を目指して準備が進められている。

ルネサス AIアクセラレータと組み込みプロセッサ技術開発

ルネサスエレクトロニクスは2月22日、AIモデルの軽量化に対応した新たなAIアクセラレータと、リアルタイム処理を実現する組み込みプロセッサ技術を開発したと発表した。この結果、新技術の導入前と比べて最大16倍の処理性能(130TOPS)を実現し、さらに世界トップレベルの電力効率(0.8V動作時、最大23.9TOPS/W)を達成した。

日東精工 インドのVulcan Forge社を買収 インド初の拠点

工業用ファスナーを手掛ける日東精工(本社:京都府綾部市)は2月22日、自動車向けボルトなどを製造するVulcan Forge Private Limited(バルカンフォージ、本社所在地:ニューデリー、工場所在地:ハリヤナ州グルグラム)とその子会社を買収すると発表した。同日、バルカンフォージの全株式を取得する契約を締結した。株式譲渡実効日は2024年5月1日の予定。取得価額は非公表。今回の買収は同社の中期経営計画のファスナー事業の重点施策の一環で、インド初の拠点となる。

塩野義「FETROJA」台湾で新薬承認を取得 腎盂炎治療

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は2月22日、シデロフォアセファロスポリン系抗菌薬「FETROJA(R)」について、グループ会社の台湾塩野義製薬股份有限公司(以下、台湾塩野義)が、グラム陰性菌による腎盂炎を含む複雑尿路感染症治療および院内肺炎を適応として、台湾衛生福利部食品薬物管理局(TFDA)から承認を取得したと発表した。
FETROJAは、多剤耐性菌を含むグラム陰性菌の外膜を能動的に通過して抗菌活性を発揮する薬剤。日本・欧米で承認を取得し、現在10以上の国・地域で販売されている。