シャープが初の現地で商品企画の液晶テレビを発表
シャープの現地法人シャープ・エレクトロニクス・インドネシア(SEID)は1月8日、商品企画からデザイン制作まで一貫して、初めて現地で手掛けた液晶テレビの新商品を販売すると発表した。新商品はLED(発光ダイオード)テレビ「AQUOS IIOTO(アクオスいい音)」で、従来は難しかった重低音の音質を追求。画面下部に大きなスピーカーを設置。他社製品にはない、人目を引くデザインにした。東ジャカルタのプロガドゥン工場で生産し、月間1万台を販売、液晶テレビ市場でシェア首位を目指す。NNAが報じた。
サイズは液晶テレビ市場で4割を占める32インチで、スピーカーの仕様が異なる2タイプを用意。販売価格は339万9000~359万9000ルピア(約2万9000~3万1000円)。インドやアフリカへの輸出も視野に入れている。
市場調査会社GfKによると、2014年のインドネシアの液晶テレビ市場は前年比3割増の520万台になる見込み。シャープは新商品を含む液晶テレビ全体で、市場シェアを昨年から4ポイント引き上げて25%とし、首位となる計画だ。
P&G、ネスレが相次ぎインドネシアで生産拡大へ
P&G、ネスレが相次ぎインドネシアで生産拡大へ
米国、欧州の日用品・食料品大手の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、スイスのネスレがインドネシアで相次ぎ生産を拡大している。2013年、P&Gは1億㌦(約104億円)、ネスレが2億㌦を投じてインドネシアに新工場を建設。しかも両社とも追加投資の方針を打ち出している。地元紙が報じた。
P&Gは昨年、西ジャワ州カラワンに完成させた紙おむつ「パンパース」の第1工場に続き、今後さらに1億㌦の追加投資で同地に第2工場を建設する予定だ。同工場は東南アジア地域で同社最大級の工場となる予定で、17年に稼働開始する。ネスレも昨年、西ジャワ州カラワンに新工場を建設した。同社は現在、インドネシアで4工場が稼働中で、「ネスカフェ」や粉末麦芽飲料「ミロ」などを製造・販売しているが、さらなる追加投資を行う予定だ。
経済の減速懸念が浮上しているインドネシアだが、両社の投資は人口2億4000万人を擁する巨大な消費市場に照準を置き、長期的な視野に立ったもの。したがって、将来的には実を結ぶと期待感を示し、生産拡大方針に変更はないと明言している。
インドネシアでDG、セガサミーが電子商取引に進出
インドネシアでDG、セガサミーが電子商取引に進出
デジタルガレージ(DG)とセガサミーホールディングス(HD)がインドネシアの電子商取引(EC)市場に進出した。両社はサイバーエージェントが2割出資する乳幼児用品専門のEC大手に資本参加。技術や資金面を支援するほか、日本のアニメ商品の流通も促す。日本経済新聞が報じた。ネット通販サイト「ビルナ・ドットコム」を運営するビルナ社が第三者割当増資を実施。サイバー、DG各社の投資子会社や、セガサミー傘下のアニメ制作会社トムス・エンタテインメントなど計5社が引き受けた。
トヨタ 13年は7%増の43万台を販売し過去最高を更新
トヨタ 13年は7%増の43万台を販売し過去最高を更新
トヨタ自動車のインドネシアにおける現地販売会社トヨタ・アストラ・モーターズ(TAM)は1月6日、2013年の販売台数が前年比7.1%増の43万4232台となり、過去最高を更新したと発表した。NNAが報じた。
主力車種の多目的車(MPV)「アバンザ」が同11.1%増の21万3458台に達したほか、同年投入した小型車、ハッチバック「エティオス・ファルコ」、低価格で燃費効率の良い「ローコスト・アンド・グリーンカー(LCGC)」政策適合車「アギア」の2モデルが成長を牽引した。3月投入のエティオス・ファルコは1万2747台、9月投入のアギアは2万2376台だった。
TAMでは、13年は補助金対象の石油燃料の値上げ、対米ドルのルピア安の進行、インフレの高進、政策金利の上昇など、多くの販売の下押し要因があったものの、低価格帯の小型車の販売が76%伸びて成長を達成した-としている。
シェア拡大へスズキの販売子会社が販売店21カ所増強
シェア拡大へスズキの販売子会社が販売店21カ所増強
インドネシアのスズキの四輪・二輪販売子会社スズキ・インドモービル・セールス(SIS)は、2014年に販売店21カ所増強し、全体で275カ所に拡充することを明らかにした。NNAが報じた。ジャカルタなど大都市のほか、郊外の需要を取り込む考え。同社の13年末時点のディーラー数51社、販売代理点数254カ所。同国における14年の市場規模は13年の横ばいにとどまると予想しているが、販売網の強化により、シェアを13年見込みの13%から、14年はさらに引き上げを図る。
デジタルが14年1/6からジャカルタに海外オフィス開設
デジタルが14年1/6からジャカルタに海外オフィス開設
産業用タッチパネル、制御機器などの製造・販売のデジタル(大阪市住之江区)は、2014年1月6日からインドネシアの首都ジャカルタに海外オフィス(Pro-face Indonesia)を開設する。これにより、インドネシアのインダストリアルオートメーション市場に対して、本格的な販売活動を開始する。同時に、世界中の世界中のユーザーにPro-faceブランドとしての同一品質の製品サポート、修理サービス、製品セミナーなどの技術支援を提供する拠点の一つとして体制を整える。
同社は1995年に韓国ソウル市のこの種の海外オフィスを開設して以来、アジアオセアニアでは7国21拠点(韓国4、中国7、台湾3、タイ、シンガポール、オーストラリア各1、インド4)を開設。アジアオセアニアでは8カ国目、全世界では22カ国目の海外拠点となる。
国営石油プルタミナ 2014年は純利益3600億円目標
国営石油プルタミナ 2014年は純利益3600億円目標
地元メディアによると、インドネシア国営石油大手プルタミナは12月26日、2014年の業績見通しを明らかにした。これによると、2014年の達成目標は売上高790億㌦(約8.3兆円)、営業利益66億7000万㌦(約7000億円)、純利益34億4000万㌦(約3610億円)に設定している。この業績予測の前提となっている2014年の石油・天然ガスの生産量の合計は、石油換算で日量55万4700バレルとなっている。内訳は石油は日量28万4000バレル、天然ガスは同15億6700万標準立法フィート。為替の設定は1ドル=1万500ルピアとなっている。また、2014年の設備投資額は78億5000万㌦(約8240億円)とし、上流部門が48%を占めている。
山洋電気が営業力強化へジャカルタに駐在員事務所開設
山洋電気が営業力強化へジャカルタに駐在員事務所開設
山洋電気(東京都豊島区)は12月25日、インドネシア全域に営業力を強化するため、ジャカルタに営業拠点を開設し、2014年1月1日から営業開始すると発表した。名称は「SANYO DENKI SIGAPORE PTE.LTD. INDONESIA Representative Office」。駐在員は4人。主要業務は営業拡販活動および資材調達活動。
日本コンサルタンツなどがジャワ島で高速鉄道調査
日本コンサルタンツなどがジャワ島で高速鉄道調査
日本コンサルタンツ(東京都千代田区)を中心とする日本連合は12月26日、インドネシアのジャワ島の高速鉄道整備計画の調査を受注したと発表した。首都ジャカルタと西ジャワ州のバンドンを結ぶ140㌔㍍の高速鉄道計画の調査で、三菱総合研究所などとの共同受注。受注額は2億6000万円。日本コンサルタンツは東日本旅客鉄道(JR東日本)など鉄道事業者10社が出資する企業。
未製錬鉱物資源の禁輸施行時期迫り政府は対応策に躍起
未製錬鉱物資源の禁輸施行時期迫り政府は対応策に躍起
未加工鉱物資源の輸出を禁止する新鉱業法の施行開始日、2014年1月12日が迫る中、精錬所建設など本来この新鉱業法の目的であった国内の加工体制が整う見通しの立っている企業がほとんどないことから、この施行に国内外から見直しを求める声が上がっている。このため、政府は対応策、いわば同法の”抜け道”をみつけるのに躍起になっており、関係省庁でも法解釈について協議している。地元メディアらが報じた。
ユドヨノ大統領は大統領宮殿に法律の専門家、ユスリル・イフザ・マヘンドラ元法務人権相を招き、対策を講じるよう要請。大統領との1時間にわたる会談の後、ユスリル氏は鉱業法に関連する政令や大臣令の改定により、規定を緩和できる可能性があると指摘した。そのうえで、制限を緩めることで、国家にとっても民間企業にとっても、大きな損失は免れると思うとの見通しを示した。
ただ、11月上旬の国会担当委員会では、同様の例外規定を制度化する政府の提案に対し、「法律軽視につながる」や「これまで十分な準備期間があったはず…」との反対意見が厳然としてあり、14年1月12日からの全面禁輸を回避できるかはまだ不透明だ。
禁輸対象には、同国が世界一の産出量を誇り、日本の調達量の半分を占めるニッケルも含まれている。インドネシア商工会議所(カディン)は、今のまま新鉱業法が施行されれば中小規模鉱山の労働者も含め、全国で80万人に解雇などの影響が出る可能性があると指摘している。