アジア開銀、AIIBに融資案件の紹介検討

アジア開銀、AIIBに融資案件の紹介検討

日米主導でアジアでのインフラ整備を支援しているアジア開発銀行(ADB)が、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対して、融資案件を紹介する方向で検討していることが6月19日、分かった。ADBに持ち込まれる融資案件のうち、商業性の強い案件を中心に紹介する。
関係者によると、ADBの中尾武彦総裁が3月に北京で中国の楼継偉財政相と、5月にはアゼルバイジャンのバクーでAIIB初代総裁候補の金立群・元中国財政次官と会談、融資案件を紹介することで一致した。AIIBも、当初は融資審査などの能力不足が見込まれるため、紹介を求めているという。ただ、ADBはスタッフの派遣までは行わない方針だ。
日米はAIIBへの参加を見送っているが、案件の紹介などを通じて協調関係を築き、アジアのインフラ整備で主導権を維持したい考えだ。

日本の1~5月対中直接投資9.4%減 景気減速警戒

日本の1~5月対中直接投資9.4%減 景気減速警戒

中国商務省は6月18日、1~5月の日本からの対中直接投資額(実行ベース、金融除く)が前年同期比9.4%減の17億8000万㌦(約2200億円)だったと発表した。中国の景気減速などを警戒し、対中投資を絞り込む傾向が続いている。米国からの投資も32.6%減った。

ブカシ市企業の30%が社会保障機関に未登録

ブカシ市企業の30%が社会保障機関に未登録

インドネシア西ジャワ州の工業都市、ブカシ市には1227企業がある。内訳は大企業232社、中企業434社、小企業561社だ。これらの企業でインドネシア人労働者合計11万1599人、外国人合計323人が働いている。
同市政府によると、現在問題なのはこれら全企業の70%しか従業員を社会保障機関(国民皆保険)に登録していないことや、最低賃金を満たさない企業がいまだに存在することだ。つまり、30%の企業が社会保障機関に未登録ということだ。
例えば、同じ西ジャワ州でもデポック市では1321の企業があるが、その90%が社会保障機関に登録済みだ。ビスニス・インドネシアが報じた。

タイでMERS感染者初確認 75歳男性

タイでMERS感染者初確認   75歳男性

タイ保健省は6月18日、中東地域からタイに入国した男性(75)が、中東呼吸器症候群(MERS)に感染していることを確認したと発表した。タイでMERS感染者が見つかったのは初めて。保健省によると、男性は心臓病治療のため15日から家族とともにタイを訪れていた。

ジャワ・バリ島 16年にも深刻な電力不足の危機

ジャワ・バリ島  16年にも深刻な電力不足の危機

ジャワ島とバリ島の電力危機は、当初は2018年に予測されていたが、前倒しされ16年にもその危機が訪れそうだ。インドラマユ石炭火力発電所など6つの発電所の建設が遅れており、国有電力会社によると、ジャワ島における供給予備率は、理想であるとされている30%を下回り、26%となっている。
この供給予備率は、16年には16%にまで急激に低下すると試算されている。また、ジャワ・バリの電力需要は平均で7.6%増えていくとみられているため、毎年160万㌔㍗分の発電容量の増加が必要となる。ビスニス・インドネシアが報じた。

南沙諸島周辺で6/21~27共同訓練 日本・フィリピン

南沙諸島周辺で6/21~27共同訓練 日本・フィリピン

海上自衛隊は6月16日、南シナ海で6月21~27日、フィリピン海軍と共同の捜索・救難訓練を実施すると発表した。P3C哨戒機1機を派遣し、フィリピンと中国が領有権を争う南沙(スプラトリー)諸島まで約150㌔㍍の距離の海域で訓練する。南シナ海の安全保障を巡るフィリピンとの連携を強化し、中国をけん制する。

6/18一斉ラマダン入り 4年ぶりイスラム団体が統一

6/18一斉ラマダン入り 4年ぶりイスラム団体が統一

インドネシア宗教省は6月16日、全国36カ所で実施した月の観測結果をイスラム団体代表らと協議し、18日からイスラム暦(ヒジュラ暦)1436年のラマダン(断食月)に入ると発表した。国内第2のイスラム団体ハマディヤは近年、政府決定と1日ずれていたが、宗教省が国内ムスリムの連帯感を重視、観測方法や判断基準を調整し、4年ぶりに同じ日にラマダン入りすることになった。

中国議決権25%超 AIIB 重要案件で拒否権

中国議決権25%超 AIIB 重要案件で拒否権

中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立協定最終案の全容が6月17日、分かった。資本金1000億㌦(約12兆4000億円)のうち、中国の出資額は297億㌦と30%近くを占め、最大となる。また、中国は組織運営を決める議決権も25%を超え、増資などの重要案件で事実上の拒否権を持つ。中国の影響力が圧倒的に大きい国際機関となる。
創設メンバーの57か国は6月29日、北京で設立協定に署名し、年末までの業務開始を目指す。各国の出資比率は経済規模に基づき、中国、インド(83億㌦)、ロシア(65億㌦)が上位3位を占める。域外ではドイツの出資額が最も大きいが、全体では4位にとどまっている。

南沙諸島の埋め立て近く一部完了 中国外務省

南沙諸島の埋め立て近く一部完了 中国外務省

中国外務省は6月16日、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島で進めている埋め立て工事について、一部が近く完了するとの声明を発表した。
ワシントンで23、24日に開かれる米中戦略・経済対話と9月の習近平国家主席の訪米を控え、埋め立てエリアを拡大しない方針を示して、米国との対立激化を回避したい思惑があるとみられる。
同省は南沙諸島で進められている建設工事について、軍事目的のほか、海難救助、環境保護、旅行安全の目的があることを改めて表明。埋め立て工事の完了後に「重要な機能を果たす」施設を建設する方針を示した。