中国、強引な株価対策 市場の規律ゆがめる恐れも

中国、強引な株価対策 市場の規律ゆがめる恐れも

週明け7月13日の中国・上海市場は、代表的な指数である上海総合指数が3営業日連続で上昇した。中国メディアによると、売買を停止していた約300社が同日までに売買を再開し、市場の混乱は収まりつつある。
だが、これは政府によるなりふり構わぬ対策が、辛うじて株価を下支えしているとの見方もできる。それだけに、今回の強引な株価対策について、市場の規律をゆがめる可能性を指摘する向きもある。
13日の上海市場は上昇して始まり、上海総合指数は一時前週末終値比で3%超上昇。取引時間中としては7営業日ぶりに4000を超え、2.39%上昇の3970.39で取引を終えた。市場関係者によると、この日も政府系金融機関や国有企業などによる買いが入ったという。
政府による対策は、混乱収拾に一定の効果をあげている。だが、この間取られたなりふり構わぬ手法について市場関係者は、「政府の対策は、市場の規律をゆがめ、長い目で見ればマイナスになる」としている。

株価急落 上場企業1/3・1000社超の中国株取引停止

株価急落 上場企業1/3・1000社超の中国株取引停止

中国の上海、深圳の両証券取引所は7月8日、200社を超える企業の株式の取引を停止した。中国の株式市場では経営上の重大事項があることなどを理由に、上場企業が証券取引所に対して取引停止を申請できる。株価下落が進んだ8月下旬から、取引停止を申請する企業が増え、中国メディアによると全上場企業の約3分の1にあたる1000社を超える企業の株取引が停止する異例の事態となっている。
政府当局、証券業界の官民挙げての株価下支え策にもかかわらず、歯止めがかからず、株式市況はいっこうに下げ止まりの兆しは見せていない。このところの株価急落で株主から取引停止を求める声が高まっていた。取引停止には、株価の下落を避ける狙いがあるとみられる。中国の証券当局も容認している模様だ。
中国の株式市場は、個人投資家が大多数を占めるとされ、株価の下落は個人消費を冷え込ませ、中国経済や世界経済に影響を与える恐れもある。

中国市場下落 当局の下支え策も歯止めかからず

中国市場下落 当局の下支え策も歯止めかからず

混迷が続く中国の株式市場は7月7日、上海総合株価指数が前日比1.29%下落3727.13㌽で取引を終え、2営業日ぶりに値下がりした。前週末に中国当局が立て続けに繰り出した株価の下支え策も、市場心理を落ち着かせるには至らなかった形。
上海と並ぶ主要市場の深圳市場は7日、前日より5.80%も値下がりし、5営業日連続の下落となった。業種別株価では銀行と建築業を除いた全業種で値下がりした。いまは投資家が業種や業績を問わず、手持ちの株式の処分を急いでいるようだ。

中国・上海株3週で3割下落 政府の緩和策効かず

中国・上海株3週で3割下落  政府の緩和策効かず

中国で株価下落が続いている。上海総合指数は7月3日、前日終値比5.77%下落の3686.92で取引を終えた。3日連続の値下がりで、この3週間の下落率は約28%に達した。
中国の株式市況は6月初めまで堅調だったが、中旬以降先行き不安などで一転、急落。連日の株価下落を受け、中国人民銀行の利下げ発表、中国証券監督管理委員会による信用取引の規制緩和策の前倒し発表など、当局は相次いで下支え策を発表しているが、ギリシャ債務問題もあり、下げ止まりの気配は見えていない。

中国0.25%追加利下げ 昨秋以降4回目 景気下支え

中国0.25%追加利下げ  昨秋以降4回目  景気下支え

中国の中央銀行、中国人民銀行は6月27日、金融機関が企業に貸し出す際の基準金利(1年物)と、預金の基準金利(同)を、それぞれ0.25%引き下げると発表した。28日から実施する。利下げは今年5月に続くもので、同国が金融緩和に転じた2014年11月以降で4回目となる。
利下げ後の1年物の貸出基準金利はは4.85%、預金基準金利は2.0%となる。中国では景気減速への懸念が強まっており、追加利下げで景気の下支えを図るもの。

インドネシア政府16年成長率5.5~6.0%に下方修正

インドネシア政府16年成長率5.5~6.0%に下方修正

インドネシア政府は、2016年の経済成長の目標値を「当初の5.8~6.2%から5.5~6.0%に下方修正した」(バンバン・ブロジョネゴロ財務相)。国内消費の鈍化などもあるが、ギリシャへの金融支援について、ユーロ圏各国の首脳からは支援内容について慎重な見方も出ており、また米国が利上げを示唆するなど、世界経済の不確実性が高まっていることなどがこの要因。同相は、16年のインフレ率は3~5%のまま。また失業率は5.2~5.5%、貧困率は9~10%に設定している–としている。ビスニス・インドネシアが報じた。

東ジャワ州の5月輸出額は日本向けが最大

東ジャワ州の5月輸出額は日本向けが最大

インドネシア東ジャワ州の5月輸出額は15億㌦となり、4月に比べ5.3%減少した。この結果、1~5月期の輸出額は78億7000万㌦と前年同期の81億1000万㌦に比べ2.9%の減となった。
東ジャワ州統計局によると、宝石・装飾品が最も多く、次いで水産品、木工品、紙製品などが多かった。5月の輸出額15億㌦のうち非石油ガス部門が14億5000万㌦を占めた。
国別では日本向けが最も多く2億4216万㌦、米国が1億5478万㌦、中国が1億2455万㌦、マレーシアが9127万㌦だった。ビスニス・インドネシアが報じた。

中国投資伸び鈍化 景気減速感強まる 5月経済統計

中国投資伸び鈍化 景気減速感強まる 5月経済統計

中国国家統計局が6月11日発表した主要経済統計では、工業生産と消費はわずかに持ち直したものの、いぜん力強さを欠いており、投資の伸びは引き続き鈍化した中国景気の減速感が強まっている。
5月の工業生産は前年同月比6.1%増と2カ月連続で前月をわずかに上回った。だが、セメントや粗鋼などの生産は前年割れが続いた。一方、1~5月の固定資産投資は、前年同期比11.4%増と1~4月(12.0%増)から鈍化。鉄道建設が24.2%増と高い伸びを示したものの、石炭や石油など資源採掘関連の投資が減少した。
1~5月の不動産開発投資も5.1%増と、1~4月(6.0%増)から鈍化した。住宅の新規着工面積は2ケタの減少となった。こうした状況を受け市場では、中国の2015年の4~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は、政府目標(7%)を割り込むとの見方も出ている。

インド準備銀行 今年3回目の利下げ7.25%に

インド準備銀行 今年3回目の利下げ7.25%に

インド準備銀行(中央銀行)は6月2日、金融政策決定会合を開き政策金利を7.50%から7.25%へと0.25%引き下げた。利下げは今年に入って3回目。発足1年を迎えたモディ政権下でインド経済は上向き傾向にあるが、期待する企業投資は力強さを欠いたままだ。順調なら8%以上とされる潜在成長率の達成に向け、金融緩和によって景気拡大を後押しするのが狙い。

インドネシア消費者物価5月7.15%に上昇

インドネシア消費者物価5月7.15%に上昇

インドネシア中央統計局は6月1日、5月の消費者物価指数上昇率が前同月比7.15%だったと発表した。4月は6.79%だった。上昇率の拡大は3カ月連続。例年インフレ圧力が強まるイスラム教の「ラマダン(断食月)」入りを6月半ばに控え、食品価格の上昇が始まったとみられている。