菅義偉首相は2月19日、テレビ会議形式で開かれた主要7カ国(G7)首脳会議で、東京オリンピック・パラリンピックの開催について「G7首脳全員の支持を得ることができた」と強調した。新型コロナウイルス対策として、世界的にワクチン接種が進められる中、東京オリンピック・パラリンピックの開催について、一時より否定的な見解が後退気味だが、新型コロナの感染対策をはじめとして依然として開催する際のハードルは高い。
G7 ワクチンの国際枠組みに総額7,900億円拠出 公平な供給を
日米欧の主要7カ国(G7)は2月19日、オンライン首脳会議(サミット)を開き、新型コロナウイルス対応として途上国を含めた公平なワクチン供給で連携を強化することで一致した。G7として世界保健機関(WHO)などが主導する新型コロナワクチン配給の国際枠組み「COVAX(コバックス)」に総額75億ドル(約7,900億円)を拠出する。
EPAに基づく3カ国の看護師・介護福祉士候補者の滞在1年延長
日本政府は2月19日、閣議で経済連携協定(EPA)に基づくインドネシア人、フィリピン人、ベトナム人看護師・介護福祉士候補者の1年間滞在期間を延長することを決めた。
この決定により、EPAに基づき平成30年度および令和元年度に入国したインドネシア人、フィリピン人、ベトナム人看護師・介護福祉士候補者のうち、滞在期間中の最後の国家試験に不合格になった者について、一定の条件に該当している場合、追加的に1年間の滞在期間延長を認めることになる。これにより滞在期間中に国家試験を受験する機会が増えることから、合格者の増加につながることが期待される。
タイ国会がRCEP協定を承認 批准書寄託は21年半ばの見込み
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ジュリン・ラクサナウィシット副首相兼商務相はこのほど、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が国会で承認されたことを明らかにした。
今後関連省庁でRCEP協定で定められた検定を実施するために、関税の減免や原産地証明に関する省令、輸入に関する条件などの関連通知を発行するとともに、実務的なガイドラインの準備を進める。タイが協定批准書を寄託者のASEAN事務局長に寄託するのは上記の国内体制が整う2021年半ばになる見込み。
国連人権理事会 全会一致でスーチー氏らの解放求め決議
国連人権理事会(47理事国)は2月12日、スイス・ジュネーブでクーデターが起きたミャンマー情勢をめぐる特別会合を開き、アウンサンスーチー国家顧問や大統領だったウィンミン氏らの即時解放を求める決議を全会一致で採択した。決議はEU(欧州連合)と英国が提出した。
ただ、中国とロシアなどから賛同を得るため、クーデターという言葉を使わないなど当初案から大幅に妥協し、内容は後退した。
外務省 2/18アジア・エネルギー安全保障セミナーオンライン開催
日本の外務省は2月10日、日本経済団体連合会の後援のもと、2月18日に公開セミナー「自由で開かれたインド太平洋とエネルギー・鉱物資源の現在」をオンラインで開催すると発表した。
今回のセミナーは「自由で開かれたインド太平洋」構想とエネルギー・鉱物資源との関係性に焦点を当て、国際機関・研究機関・企業関係者等との議論を通じて、同テーマについての参加者の理解を深めることを目的としている。
WTO事務局長2/15の理事会で確定へ 初の女性トップ誕生
世界貿易機関(WTO)は2月9日、次期事務局長を選出する一般理事会を15日に開催することを決めた。ナイジェリアのオコンジョイウェアラ元財務相が正式に選出され、初の女性事務局長が誕生する。これにより、2020年9月から続いたWTOのトップ不在が解消される。
大阪・関西万博に7カ国と2機関が参加を表明 井上担当相
井上万博担当相は2月9日、2025年の大阪・関西万博について、これまでに7カ国と2つの国際機関が参加の表明があったことを明らかにした。参加表明があったのはイエメン、ギリシャ、ジブチ、トルクメニスタン、バングラデシュ、ブータン、マリの7カ国と、イーター国際核融合エネルギー機構(ITER)、太陽に関する国際的な同盟(ISA)の2機関。
国際シンポ3/3 オンライン開催 EXPO2025で世界的な課題解決を
日本貿易振興機構(ジェトロ)と2025年日本国際博覧会協会は、2025年日本国際博覧会「大阪・関西万博」に向けた共創の取り組みの一環として、3月3日に国際シンポジウムをオンライン開催する。
コロナ後の未来社会を見据え、「未来社会の実験場」の大阪・関西万博の機会を最大限活用し、大阪・関西地域が気候変動・環境問題・飢餓・経済格差等の世界的な課題解決にどのように貢献できるかを検証する。
第1部の基調講演でコロナ後の未来社会を予測。大阪・関西万博の果たす役割・意義について考察する。第2部前半のプレゼンではスタートアップ企業との共創事例を報告する。後半のパネルディスカッションでは、大阪・関西の産学官の「共創」の場としての魅力や取り組み、今後の可能性を国内外に発信する。
経済産業省近畿経済産業局が共催、京都府、大阪府、兵庫県、京都市、大阪市、神戸市、関西経済連合会、関西経済同友会、京阪神の商工会議所などが後援する予定。
インドネシア・マレーシア首脳がASEAN外相会議開催を提起
インドネシアのジョコ大統領は2月5日、同国を訪れているマレーシアのムヒディン首相と首都ジャカルタで会談した。両首脳は2月1日、国軍がクーデターを起こしたミャンマーの情勢に懸念を示し、ASEANの外相で特別会議を開くよう両国外相に指示した。ミャンマーのクーデター後、ASEAN加盟国の首脳が会談するのは初めて。