万博機運醸成へ国内外で誘客取り組み強化 企業, 自治体にPR依頼

2025年国際博覧会(大阪・関西万博)の運営主体、日本国際博覧会協会(万博協会)は6月12日、国内外で万博の機運醸成を図り、全国的に盛り上げていくことを話し合う委員会の初会合を開き、今後の行動計画を策定した。
会合には関西経済連合会(関経連)の松本正義会長はじめ、大阪府の吉村知事、大阪市の横山市長、全国の経済団体の代表らが出席した。今年10〜12月を重点機関と位置づけ、①全国の公共施設などで開幕までのカウントダウンを表示する②路線バスなどで万博のラッピング車両を走らせる③企業や自治体がSNSを通じて、PRイベントの開催など情報発信の協力を依頼するーなどを確認した。
このほか、全国での大阪・関西万博の認知度を2025年3〜5月には概ね100%とする目標値も掲げた。大阪府・市の万博推進局が2022年末に行ったアンケート調査では、府内の万博認知度は90.3%だったが、全国では82.2%にとどまっている。

手塚治虫「ブラックジャック」の新作をAIで制作, AIと人間の共創

漫画家、手塚治虫(1928〜1989年)の、今年誕生50周年の代表作「ブラックジャック」の新作が、人工知能(AI)で制作されることなった。6月12日、慶應義塾大学の栗原聡教授や、手塚氏の長男で手塚プロダクション取締役の手塚眞さんらが参加する「TEZUKA2023」プロジェクトが発表した。
200話以上ある「ブラックジャック」を構造分析してデータ化。これに最近のテキスト・画像生成AIの急速な進化を取り入れ、より高いレベルで「AIと人間の共創」の可能性を検証する。新作は今秋、「週刊少年チャンピオン」(秋田書房)に掲載される予定。

日本の2070年の高齢化率38.7% 2.6人に1人が高齢者 

国立社会保障・人口問題研究所がまとめた「将来人口推計」によると、2070年には日本の全人口に占める65歳以上の割合を示す高齢化率が38.7%に達する。2022年9月時点の高齢化率は29.1%だったから、今後50年ほどでおよそ10%高まる。この結果、65歳以上の人が今の3.4人に1人から、2070年には2.6人に1人になる。日本は世界で最も早く高齢化が進む国になることは間違いない。

ゼレンスキー大統領「反転攻勢の開始」を明言 占領地奪還へ

ウクライナのゼレンスキー大統領は6月10日、ロシア軍によるウクライナ国内占領地の奪還に向けた反転攻勢について、「反転攻勢も防衛戦も始まっている」と明言した。ロイター通信が伝えた。ウクライナはこれまで、作戦着手は明言しない方針をしましていた。また反転攻勢後、東部ドネツク州の3つの集落を奪還したことを明らかにした。

24年の大河ドラマの主人公・紫式部ゆかりの3市が連携協定

2024年のNHKの大河ドラマ「光る君へ」の主人公・紫式部にゆかりのある福井県越前市、滋賀県大津市、京都府宇治市の3市が6月10日、情報発信やプロモーションなどを共同で行う連携協定を結んだ。3市の市長はは同日、平安貴族の衣装を身にまとって、越前市の紫式部公園で締結式に臨んだ。協定には本放送に合わせ、それぞれの市が持つ歴史や文化を活用し、観光客の誘致に向けた情報発信に連携して取り組むことが盛り込まれている。
越前市は紫式部が1年余暮らしたとされる。大津市には『源氏物語』の構想を練ったとされる石山寺がある。宇治市は物語の舞台の一つになっている。
大河ドラマ「光る君へ」は、貴族文化が花開いた平安時代を舞台に、当時最大の権力者、藤原道長を頂点とする天皇家や摂関政治を通した社会背景のもと、『源氏物語』の作者として知られる紫式部の人生を描く内容で、5月から撮影が始まっている。

厚労省 海外で臓器移植受け国内で通院患者543人 5年で38人死亡

厚生労働省はこのほど、海外に渡航して臓器移植を受けた後に国内の医療機関に通院している患者が3月末時点で543人に上ることを明らかにした。このうち25人の移植には4つの仲介団体が関与していたという。ただ違法性は不明としている。また、過去5年間に海外で移植を受けた人が38人死亡。このうち移植臓器が機能不全に陥り、亡くなった人は25人だった。
臓器移植を受けた543人の渡航先は米国が227人で最も多く、中国175人、オーストラリア41人、フィリピン27人と続いている。国内外での移植後に通院している患者は計3万1,684人。

京大, 佐賀大 iPS細胞から軟骨組織作製に成功 欠損治療に光明

京都大学や佐賀大学の研究チームは、iPS細胞を使って軟骨組織を作成することに成功したと発表した。軟骨の細胞塊を接着させると数日で融合するため、将来大きく欠損した軟骨の治療につながる可能性があるという。
チームは骨や軟骨に分化する能力がある幹細胞の一種「間葉系幹細胞」をiPA細胞から作製。これに特殊な化合物を添加することなどで、段階的に軟骨組織に分化させた。マウスに移植して経過を8週間観察。軟骨としての性質を維持していたとしている。

全仏車いすテニス 17歳 小田凱人が優勝 四大大会史上最年少

テニスの全仏オープン車いすの部のシングルス決勝戦が6月10日、パリのローランギャロスで行われた。男子は第2シードの17歳、小田凱人(東海理化)が、第1シードのアルフィー・ヒューエット(英国)に6−1、6−4でストレート勝ちし、同種目で四大大会史上最年少で制覇した。この結果、主催者によると大会後の世界ランキングで現在の2位から史上最年少で1位になることが確定した。
女子は第2シードの上地結衣(三井住友銀行)が3年ぶり5度目の優勝を逃し、準優勝に終わった。第1シードのディーデ・デフロート(オランダ)に2−6、0−6で敗れた。上地は、ダブルス決勝ではコタツォ・モンジャニ(南アフリカ)と組み、デフロートとアルゼンチン選手のペアを6−2、6−3で破り、優勝した。

LGBT法案 与党案を維新・国民民主と修正合意、可決

LGBTなど性的少数者らへの理解増進法案について、与党と日本維新の会、国民民主党は6月9日、与党提出法案の修正に合意した。与党案の「性同一性」の表現を、英訳にあたる「ジェンダーアイデンティティ」に修正する。同日、衆院内閣委員会で採決し、与党、維新、国民民主などの賛成多数で修正案は可決した。