EPAに基づく3カ国の介護福祉士候補者の滞在延長

日本政府は2月21日、閣議で経済連携協定(EPA)に基づくインドネシア人、フィリピン人およびベトナム人看護師・介護福祉士候補者の滞在期間を延長することを決めた。
この決定により令和2年度・3年度に入国した、これら3カ国の看護師・介護福祉士候補者のうち、滞在期間中に国家試験に不合格になった者について、一定の条件に該当した場合には、追加的に1年間または1年6カ月の滞在期間延長を認めることになる。

同志社大 一酸化炭素中毒の治療法開発に一役

同志社大学の北岸宏亮教授らのグループは2月21日、一酸化炭素など火災で発生するガスと強く結合する新たな化合物「hemoCD-Twins」を作製したと発表した。グループはこれをもとに、建物火災の主要な死因の一酸化炭素中毒などのち療法の開発に繋げたいとしている。
グループはマウスでこの化合物の有効性を確認した。一酸化炭素などを吸わせたマウスにこの化合物を投与する実験を行ったところ、13匹のうち11匹が生き残った。一方、化合物を投与しなかった18匹のマウスはすべて死んだ。
生き残ったマウスは投与から数分で血圧が回復、およそ2時間後には血液中のガスと結合した化合物のほとんどが尿で排出されたという。

関西1月貿易収支2,802億円の赤字,過去2番目金額に

大阪税関によると関西の1月の貿易収支は2,802億円の赤字となり、月ごとの貿易赤字としては過去2番目の金額となった。
1月の輸入額は前年同月比7.2%増の1兆6,904億円となり、1月として比較可能な1979年以降で過去最高となった。一方、輸出額は同0.2%減の1兆4,103億円だった。LNGや石炭の輸入額が円安もあって膨らんだ一方、中国の春節(旧正月)の重なり、企業が輸出を控えたため、赤字額が拡大した。

コロナ後遺症 1年半後も4人に1人に異常残る

国立国際医療研究センターによると、新型コロナウイルス感染症の後遺症について、感染から1年半後の段階でも4人に1人が記憶障害や嗅覚の異常の症状を訴えていることが分かった。同センターは2020年2月から2021年11月までに全国各地の病院を受診した新型コロナウイルス患者を対象に、回復した20代から70代の合わせて502人から聞き取り、分析した。
その結果、何らかの症状がある人は、感染から半年後で32.3%、1年後で30.5%、1年半後で25.8%となった。このうち1年後の症状をみると、記憶障害が1.7%、集中力の低下11.4%、嗅覚の異常10.3%、頭に”もや”がかかったようで思考力が低下する「プレインフォグ」9.1%、抑うつ状態7.5%、味覚障害5.9%などがみられた。

バイデン米大統領「ロシアの勝利決してない」

米国のバイデン大統領は2月21日、ロシアによる軍事侵攻の開始から1年となるのを前に、訪問先のポーランドの首都ワルシャワで演説し、「ロシアがウクライナで勝利することは決してない」と述べた。我々のウクライナへの支持が揺らぐことはなく、ウクライナを支え続けていくと強調した。
また、バイデン氏は「侵攻によって試されたのはウクライナだけでなく、世界そのものだ。民主主義は弱くなるどころか、より強くなった。専制主義こそが弱体化した」と訴えた。

安保理 北朝鮮ミサイル発射で非難声明採択できず

国連の安全保障理事会は2月20日、北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)を含む複数の弾道ミサイル発射を受け、緊急会合を開いた。ただ、中国、ロシアの反対で安保理としての一致した非難声明は採択できなかった。安保理は北朝鮮のミサイル発射を受けて何度も会合を開いているが、一致した対応は取れていない。

「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」松本零士さん死去

「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」で知られる漫画家の松本零士(まつもと・れいじ、本名:晟=あきら)さんが2月13日、急性心不全のため都内の病院で死去した。85歳だった。福岡県出身。告別式は近親者で執り行った。喪主は妻で漫画家の牧美也子(まき・みやこ)さん。お別れの会を後日開く予定。松本さんは壮大なSF漫画を数多く手掛け、海外のSF映画にも影響を与えた。

大阪大 iPS細胞で膝関節の軟骨 サルで移植に成功

大阪大学の妻木範行教授らのチームが、カニクイザルのiPS細胞(人工多能性幹細胞)からつくった軟骨組織を別のカニクイザルの膝関節に移植することに成功した。2月20日、科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。
チームによると、4カ月後も組織が定着、免疫による拒絶反応も確認されなかったという。通常は免疫による拒絶反応で移植組織は排除される。今回移植した軟骨組織は、コラーゲン状の物質などで覆われていた構造のため、免疫による攻撃を回避できたとみられるとしている。

和歌山と上野動物園のパンダ4頭を中国へ返還

和歌山県・白浜町のテーマパークのパンダ3頭と東京・上野動物園のパンダ1頭、合わせて4頭が中国へ搬送、返還される。白浜町の3頭は「永明(えいめい)」(オス30歳)、「桃浜(とうひん)」(メス8歳)、「桜浜(おうひん)」(メス8歳)で、2月22日、中国へ旅立つ。上野動物園の「シャンシャン」(メス5歳)は21日、一足先に成田空港から旅立った。今後4頭は中国四川省の省都・成都市のパンダ繁殖研究基地で飼育される予定。
2004年に白浜町から返還された「雄浜(ゆうひん)」も、この施設で飼育されている。同施設ではおよそ230頭のパンダが飼育されているという。

トルコ南部で新たにM6.4地震発生 被害の拡大懸念

トルコ南部のシリア国境付近の2月6日に発生した大地震の被災地で21日未明、新たにマグニチュード(M)6.4と5.8の地震が発生、被害の拡大が懸念されている。
トルコ政府によると今回の地震で3人が死亡、200人以上が負傷した。また、シリア人権監視団(所在地:英国)によると、シリアではアサド政権側、反体制派の双方の支配地域合わせて470人以上が負傷した。
なお、6日発生した地震により、これまでに死亡が確認されたのはトルコで4万1,156人、シリアで5,914人と合わせて4万7,000人を超えている。