国土交通省が9月17日発表した7月1日時点の基準地価によると、住宅地・商業地をあわせた全用途の全国平均は、昨年同期比1.4%上昇した。住宅地が0.9%、商業地が2.4%それぞれ上がった。いずれも上昇は3年連続で、バブル崩壊後の1991年以来の伸び率。この背景には、増え続けるインバウンド(訪日旅行客)や、国が最優先で進める、先端半導体工場を誘致する地方自治体による”半導体バブル”などがある。
住宅地で上位となったのは、1位が沖縄県恩納村(29%上昇)。2位が沖縄県宮古島市(26.1%上昇)、3位が北海道千歳市(23.5%上昇)。商業地で上位となったのは、1位が熊本県大津町(33.3%上昇)、3位が熊本県菊陽町(32.5%)、4位が長野県白馬村(30.2%上昇)。外国人観光客の増加で人気観光地(岐阜県高山市で27.1%、東京都台東区浅草で25.0%)でも急上昇した。
一方、今年1月1日発生した能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市、珠洲市、穴水町、七尾市などは10%以上、値下がりした。
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政府 技能実習生の失踪対策強化へ「転籍」要件を明確化
政府は10月にも、失踪者が相次ぎ問題となっている外国人技能実習生の対策強化の一環として、同制度の運用要領を見直し職場を移る「転籍」要件を明確化することになった。技能実習制度では原則3年は転籍できない。出入国在留管理庁は運用要領で「やむを得ない事情」があれば、転籍を可能としている。ただ、その内容が曖昧だった。この点、内容を明確化し、受け入れ側に悪質な法令違反や契約違反があった場合を明記する。
法務省によると、劣悪な職場環境やパワハラ、セクハラなどにより、2023年の失踪者は速報値で9,753人に上り、過去最多を更新している。ちなみに2020年の失踪者は5,835人、2022年は9,006人だった。2023年の失踪者を国別でみると、最多はベトナムの5,481人、次いでミャンマー1,765人、中国816人と続き、半数近くが建設関係の仕事に携わっていた。