インドで中国企業締め出しの動き 資産凍結など

複数のメディアによると、インドが自国市場から中国企業を締め出そうとの動きが相次いでいる。スマートフォン大手の資産凍結や、自動車工場の買収不許可といった動きだ。ただ現時点では、中国の対応は意図的と思えるくらい抑制的で、対抗措置などはみられない。
この点についてアナリストは、中国にはロシアとの協調路線にインドを取り込む狙いがあるからとみている。とはいえ、こうした状況が続けば中国側が受ける打撃はさらに大きくなるだけに、両国の一段の関係悪化といった事態も予想される。

日銀 現行の大規模金融緩和策を維持 特異な措置

日銀は7月21日、金融政策決定会合を開き、金利を極めて低く抑える現行の大規模な金融緩和策を維持することを決めた。世界は軒並み利上げに踏み切っている中、特異な措置に映る。
欧州中央銀行(ECB)は同日開かれた理事会で11年ぶりとなる利上げ(0.5%)に踏み切ったのをはじめ、来週には米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げを決める見通しとなっている。

22年アジア成長率4.6%に下方修正 中国減速 ADB予測

アジア開発銀行(ADB)は7月21日、アジア新興国の2022年の国内総生産(GDP)の前年比伸び率が4.6%になるとの見通しを公表した4月の前回予想から0.6ポイント下方修正した。これは中国、インド、東南アジアなど46カ国・地域が対象。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)が中国経済を減速させるほか、食品やエネルギー価格高騰も各国の消費に響くとの見立て。
中国の成長見通しについては、前回予想から1ポイント引き下げ4.0%とした。東南アジアは5.0%へ0.1ポイント上方修正した。

スリランカ新大統領にウィクラマシンハ氏を選出

経済危機に直面しているスリランカ議会(225議席)は7月20日、国外逃亡したラジャパクサ前大統領の後任を選ぶ国会議員による投票で、ウィクラマシンハ大統領代行(73)を新大統領に選出した。任期はラジャパクサ氏の残りの任期の2024年11月まで。ウィクラマシンハ氏は議会の投票で過半数の134票を獲得した。

1~6月貿易赤字 過去最大の7.9兆円 資源高・円安響く

財務省が7月21日発表した2022年上期(1〜6月)の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は7兆9,241億円の赤字だった。赤字額は比較可能な1979年以降で上期として過去最大となった。
資源高と円安が響き、輸入が前年同期比37.9%増の53兆8,619億円となった。輸出は15.2%増の45兆9,378億円だった。

中国の「一帯一路」強制労働の温床に 米国務省

米国務省は7月19日、世界188の国と地域の人身売買に関する2022年度版の年次報告書を発表した。この中で中国の広域経済圏構想「一帯一路」に関連する世界各国の建設や採掘事業、工場の現場で強制労働が行われていると指摘。中国政府が十分な対策を取っていないと批判している。
日本に関しては、外国人の技能実習制度について、実習生を初めて犠牲者と認めたと評価。人身売買対策全般を強化したものの、「対策不十分」としている。報告書は北朝鮮、ロシア、イランなど11カ国を「人身売買支援国家」に指定している。

英国で観測史上初の40度超え記録 市民生活に影響

欧州各地で記録的な暑さが続いているが、英国で7月19日、東部のコニングスビーで40.3度、ヒースロー空港で40.2度を観測した。英国で40度超えを記録するのは観測史上初。
これに伴い火災、交通機関に影響が出ている。高温や乾燥が原因とみられる火事が発生し、住宅に被害が出ているほか、記録的な暑さで線路の補修・点検のため交通機関が乱れるなど市民生活に影響が出ている。