22年子ども出生数 初の80万人割れか 少子化進行

厚生労働省が11月25日発表した1〜9月の子ども出生数は59万9,000人余りと前年同期より約3万人減少している。2021年の年間出生数は81万1,622人で、今年は12月までの3カ月間も今のペースのままで推移すれば、国が統計を取り始めた1899年以降で初めて80万人を下回る可能性がある。日本総合研究所が11月上旬に公表した推計では、最終的な2022年の出生数は約77万人で80万人を下回る見通しとなっている。少子化に歯止めがかからない。
日本の出生数は統計を取り始めた1899(明治32)年は138万6,981人、戦後ベビーブームの1949(昭和24)年は269万6,638人、第二次ベビーブーム(ベビーブームジュニア世代)の1973(昭和48)年は209万1,983人、そして100万人の大台割れを記録した2016(平成28)年は97万7,242人だった。

関空10月国際線旅客数30万人 19年10月の85%減水準

関西国際空港を運営する関西エアポートは11月25日、10月の利用状況を発表した。国際線旅客数は前年同月比14倍の30万1,808人だった。このうち外国人客は同18倍の20万6,160人と7割近くを占めた。ようやくインバウンド需要の”かけら”みえてきた。水際対策の緩和、入国制限の撤廃により個人の訪日外国人客が増えてきた。ただ、新型コロナウイルス禍前の2019年10月と比べると、まだ国際線旅客数は85%減の水準だ。
国内での新型コロナの”第8波”、コロナ禍前はインバウンド需要の大きな比重を占めていた中国が、政府の”ゼロコロナ”政策のもと、中国本土各地でロックダウン(都市封鎖)中との情報が伝えられる。それだけに、急な上昇カーブは望めないようだ。新型コロナの今後の動向も無視できないが、それでも東南アジア、欧米諸国からの訪日客は段階的に増加していくとみられる。

北陸新幹線の大阪延伸へシンポ 関西広域連合など

関西広域連合や関西経済連合会は11月25日、大阪国際会議場で北陸新幹線の敦賀ー新大阪間の早期の整備を求めるシンポジウムを開いた。同区間の整備費は国土交通省の2023年度の概算要求で、具体的な金額を示さない「事項要求」にとどまっている。
このため関西や北陸の地元の自治体や財界が一丸となって機運醸成を図ることで、早期の工事着工と延伸を国などに働きかける。同シンポには、関西広域連合長を務める仁坂吉伸和歌山県知事、吉村洋文大阪府知事、杉本達治福井県知事らが参加した。

プロ野球 今季のMVP 村上・山本 2年連続の受賞

今季のプロ野球のタイトル獲得者らを表彰するNPBアワーズが11月25日、東京都内で開かれた。最優秀選手(MVP)はセ・リーグがヤクルトの村上宗隆内野手、パ・リーグはオリックスの山本由伸投手がそれぞれ受賞した。いずれも2年連続2度目の受賞を果たした。
また、最優秀新人(新人王)には、セ・リーグは巨人の大勢投手、パ・リーグは水上由伸投手が選ばれた。このほか、最優秀中継ぎに輝いた阪神の湯浅京己投手にリーグ新人特別賞が贈られた。

全国旅行支援 年明け以降も継続 割引額上限7,000円に

斉藤鉄夫国土交通相は11月25日、観光促進策「全国旅行支援」を年明け以降も継続すると表明した。これまでは12月下旬を期限とし、いったん打ち切る予定だったが、旅行業界の要望を踏まえて判断した。ただ、割引額の上限はクーポンを含めて7,000円とし、これまでより4,000円引き下げる。現在の割引額が適用されるのは12月27日宿泊分までで、年末年始は除外する。
旅行代金の割引率は40%から20%に引き下げ、公共交通機関を利用する旅行商品の割引額は上限が8,000円から5,000円、それ以外は5,000円から3,000円になる。クーポンは平日3,000円分から2,000円分になる。

ジャワ島地震犠牲者310人, 16万人以上が避難生活

インドネシア国家防災対策庁は11月25日、西ジャワ州で21日午後発生したマグニチュード(M)5,6の地震による死者が310人に上り、被災した学校が363校になったと発表した。行方不明者は24人。144の礼拝施設(モスク)も損壊している。
同対策庁によると、これまでに110カ所に避難施設を設置。少なくとも妊婦650人を含む16万人以上が避難生活を送っている。

慶応大 国内初「子宮移植」臨床研究を申請 3人に実施 

慶応大学のチームは11月24日、生まれつき子宮がない「ロキタンスキー症候群」の患者や、手術により子宮を摘出した患者らを対象に、こうした女性が出産できるようにするため、第三者の子宮を移植する臨床研究の実施計画を学内の倫理委員会に申請した。承認されれば国内初の子宮の移植手術が実施される。計画では20〜30代の女性3人程度に実施。子宮の提供者は母親など親族を想定している。
日本医学会によると、世界では2021年3月時点で米国やスウェーデンなど16カ国で85例の人での子宮移植が実施され、うち40例が出産に成功しているという。

上海ディズニー 11/25に営業再開 感染対策は強化

上海ディズニーは11月24日、休園中のテーマパークの営業を25日から再開すると発表した。新型コロナウイルスの感染者が訪れたことが判明し、10月31日から休園していた。
再開後は来園者に48時間以内の陰性証明の提示を求めるなど、感染対策を一段と強める。周辺にある関連商業施設などは先行して11月17日から営業再開していた。

熊本城 完全復旧は30年後 当初予定より15年遅れ

熊本市の大西一史市長は11月22日、2016年の熊本地震で被災した熊本城について、復旧完了は2052年度になるとの見通しを明らかにした。石垣の復旧方法の検討に当初の想定より時間がかかることなどが原因で、これまで発表していた計画より15年遅くなる。
なお、本丸御殿と国の重要文化財の宇土櫓(やぐら)の復旧は2032年度に完了する見通し。また、すべての重要文化財建造物と、主要区域の工事は2042年度までに終わる予定。