大阪万博に向け初の国際会議 参加国250人が一堂に

2025年国際博覧会(大阪・関西万博)に参加する国・地域が一堂に会した初の国際会議が10月25、26日、大阪市内で開かれた。同会議には参加を表明している計142カ国・地域のうち、世界中から100を超える国や地域の責任者ら約250人が出席した。
参加各国で大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を共有してもらい、建設工事やスタッフの宿泊などの計画を各国・地域などに説明するとともに、各国に出展に向けた準備の加速を促した。また、万博会場予定地の人工島・夢洲(ゆめしま)を視察した。
岡田直樹万博担当相は「世界150カ国・地域の参加を目標に掲げており、目標達成に向け詰めの努力をしていきたい」としている。

英 新首相にスナク氏「経済の安定と信頼回復」を

英国のトラス首相の後任に10月25日、リラ・スナク元財務相(42)が就任した。
同日首相官邸前で行った就任演説で、市場を混乱させたトラス前政権の経済失政の誤りを認めたうえで、信頼の回復に努めると約束。「経済の安定と信頼をこの政府の中心課題にする」と強調した。
スナク氏はアフリカから移住したインド系両親のもとで、英国で生まれ育ち、同国史上初のアジア系の首相となる。そして、43歳だったキャメロン氏をしのぎ、過去200年余りで最年少の首相。

アジアのノーベル賞に日本人眼科医,服部匡志さん

「アジアのノーベル賞」と呼ばれる今年のマグサイサイ賞に、日本人眼科医、服部匡志さん(58)が選ばれた。服部さんは、ベトナムで貧困のため白内障などの治療が受けられず、失明する人たちを救うため、私財も投じておよそ20年間にわたり、手術や治療を無償で行い、高度な手術ができる眼科医の育成にも尽力してきた。「アジア失明予防の会」代表。
マグサイサイ賞には、これまでマザーテレサや、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世、日本人ではアフガニスタンで灌漑開削事業を通して農業振興に貢献した中村哲さんらが受賞している。

マイナ保険証「持たない人に別の制度用意」首相

岸田首相は10月24日、衆院予算委員会で政府が進める健康保険証とマイナンバーカードの一体化に関して、「カードを持っていない人に別の制度を用意する」と表明した。そして、診療代を「いったん全額負担してもらうようなことはなく、保険診療を受けられるのは当然だ」とし、「資格証明書ではない制度を用意する」と言明した。

中国7〜9月GDP実質3.9%増 程遠い通年目標5.5%

中国国家統計局が10月24日発表した2022年7〜9月期の国内総生産(GDP)は、物価の変動を調整した実質で前年同期比3.9%増となった。前期の0.4%増から持ち直した。新型コロナウイルス対応の移動制限が経済活動を妨げており、政府の年間の成長率目標5.5%前後を大幅に下回るとみられる。
当初は10月18日の共産党大会期間中に発表する予定だったが、直前に公表延期を発表していた。新型コロナウイルスを封じ込めるため、習近平政権が掲げる「ゼロコロナ」政策が経済活動の重荷となる中、習氏の円滑な3期目入りに水を差すのを避け、配慮した可能性がある。

インド・デリー首都圏にディーゼル規制など適用へ

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、インド・デリー首都圏にディーゼル発電聞規制などが適用された。インド大気質管理局(CAQM)は10月19日、デリー首都圏の空気汚染対策として、ステージ2(AQI301以上)の各種措置を即時適用する通達を発出した。
ステージ2対策の主な措置は①建設現場の防塵対策の定期的な検査で厳格な運用②ホテル、レストラン、屋外食堂など炭や薪(まき)の使用禁止③公共電力の安定供給保証④ディーゼル発電機の使用禁止(医療施設、空港、鉄道駅、軍事施設など緊急を要する、あるいは日常生活に不可欠なサービスは対象外)。
CAQMの行動計画では空気汚染がさらに悪化した場合、建設工事の減速停止などを課すステージ3、トラックのデリー市内通行の原則禁止などを課すステージ4についても定めている。

今村聖奈,女性騎手年間最多の45勝 記録塗り替える

日本中央競馬会(JRA)の新人、今村聖奈騎手(18)が10月23日、新潟市の新潟競馬場で行われた第2レース(芝・1600m)で、フェステスバンドに騎乗して1着となり通算44勝目を挙げ、JRAの女性騎手の年間最多勝記録を塗り替えた。第8レースにも勝ち、45勝に伸ばした。従来の記録は、藤田菜々子が騎手4年目の2019年にマークした43勝だった。

日本オープンゴルフ 蟬川がアマで95年ぶり制覇

ゴルフの日本オープン選手権(兵庫県三甲GCジャパン)最終日の10月23日、21歳のアマチュア、蟬川泰果(せみかわ・たいが、東北福祉大)が73で回り、通算10アンダー、270で第1ラウンドから4日間通じトップを堅持、完全優勝した。1927年から開催されている大舞台で、アマチュアの優勝は第1回以来、95年ぶりの快挙だった。
蟬川を追い上げ2打差に迫った比嘉一貴が優勝相当の賞金4,200万円を獲得した。3位タイにも通算4アンダーでアマチュアの杉浦悠太(日大)が入った。

競馬G1菊花賞 アスクビクターモアに戴冠

3歳馬クラシック3冠レースの最終戦、第83回菊花賞(G1、3000m、18頭出走)が10月23日、兵庫県宝塚市の阪神競馬場で行われ、2番人気のアスクビクターモア(田辺裕信騎乗)が3分2秒4のレコードタイムで優勝し、G1初勝利を挙げた。1着賞金1億5,000万円を獲得した。田辺騎手、田村康仁調教師とも菊花賞は初勝利だった。
アスクビクターモアは好位を追走、最終コーナーで先頭に立ち、ゴール前2頭の猛追を振り切った。鼻差2着にボルドグフーシュ、さらに半馬身差の3着に4番人気のジャスティンパレスが入った。1番人気の支持を集めたガイヤフォースはゴール前、伸びを欠き8着に終わった。

雇調金コロナ特例 政府23年1月末で終了へ調整

日本政府は、企業の休業手当を支援する雇用調整給付金について、新型コロナウイルス禍で支給限度額を引き上げた特例措置を、2023年1月末に終了する調整に入った。特例廃止の方針は10月中にまとめる総合経済対策に盛り込む見通し。世界を席巻した新型コロナのパンデミックによる、政府の危機対応の雇用維持策は転換点を迎えることになる。