自民党 岸田派議員総会 解散を正式決定 66年の歴史に幕

自民党の岸田派(宏池会)は1月23日、臨時の議員総会を開き、同派を解散する方針を正式に決めた。出席した所属議員からは異論は出ず、解散に伴う手続きなどを幹部に一任した。
同派は池田勇人元首相が1957年に創設した最も古い派閥。池田氏、大平正芳氏、鈴木善幸氏、宮澤喜一氏、岸田文雄首相の計5人の首相を輩出した。

石川県 応急的住宅3月末までに1万5,000戸を確保

石川県は1月23日、能登半島地震の被害者向けに、3月末までに応急的な住まい約1万5,000戸を確保すると発表した。このおおよその内訳は提供を開始している賃貸型の応急住宅(みなし仮設)約3,800戸に加え、プレハブ型の仮設住宅を3,000戸建設する。このほか、県内外の公営住宅で8,800戸の確保にめどが立ったとしている。
地震による被害で居住できなくなった住宅は多く、県の推計によると応急的な住まいの需要は9,000戸以上とみている。応急住宅の確保により、災害関連死のリスクを伴う避難所生活の早期解消を目指す。

能登半島地震「停電 概ね1月中に復旧」経産相が見通し

斎藤健経済産業相は1月23日、能登半島地震発生後続いている停電に関し、一部地域を除き1月中に復旧するとの見通しを示した。土砂崩れなどで復旧が難しい場所については順次、電源車の派遣などを進めると説明している。経産省によると、北陸電力管内での停電は約5,100戸で続いている。

理研など アンモニアを合成する極微金属クラスター触媒

理化学研究所(理研)、東大、北海道大の共同研究グループは1月22日、アンモニアを合成する極微金属クラスター触媒を創製し、これを用いてアンモニアを低い温度でも持続的に合成することに成功したと発表した。これは極微サイズの金属クラスターの新しい合成手法を提案し、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないアンモニア燃料の合成を温和な条件下で可能にするもので、省エネや脱炭素社会への貢献が期待される。

自民で派閥全廃を求める議連発足 無派閥議員ら15人参加

自民党内で派閥をすべて解消すべきだと訴える有志議員が1月22日、会合を開き議員連盟「政治(まつりごと)変革会議」を発足させた。代表は無派閥の青山繁晴参院議員が務める。
会員は現在15人で、この日の会議には無派閥議員を中心に13人が集まり、すでに派閥解散を決定した二階派と岸田派、派閥存続を主張している麻生派からも議員が参加した。
政治変革会議では、形の上での派閥解消ではなく、しっかりと法改正、党の取り決めによって裏打ちされた派閥の全廃を実現したいとしている。

小惑星リュウグウに彗星塵が衝突した痕跡を発見

東北大、立命館大、京大、東大の研究チームは1月22日、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から回収した岩石粒子分析の結果、小惑星表面に彗星の塵が衝突してできた溶融物を発見したと発表した。そして、この溶融物は彗星の塵とリュウグウの構成物が高温で融けて混ざり合うことで生成したことが分かった。
溶融物は、リュウグウの主成分であるケイ酸塩ガラスでできており、ガラスの中には小さな球状の硫化鉄粒子や気泡が含まれていた。また、リュウグウの主成分の含水ケイ酸塩鉱物と彗星の塵が混ざりあった化学組成を持っていた。これらのことから衝突した彗星の塵の中には有機物が含まれていたと考えられ、生命の起源物質を含む小さな塵が宇宙から地球軌道付近に飛来していたことが分かった。

テーマ「愛の讃歌」フランス 大阪・関西万博パビリオン

フランス博覧会公社はこのほど、2025年大阪・関西万博に出展するパビリオンの概要を発表した。フランス館のテーマは「愛の讃歌」。日本で言い伝えとして広く知られている”運命の赤い糸”に着想を得て、愛が赤い糸となり、個人や集団の取り組みを促すことで、社会や環境が直面している課題への答えを出すことを目指す。
フランス館の設計は、建築設計事務所のコルデフィ・エ・アソシエ・アルシテクト・ウルバニストと、CRA-カルロ・ラッテイ・アソシアティが共同で担当。プレハブと自然の要素を調和的に融合させ、再組み立てが可能なモジュールを使うことで、再利用とリサイクルの好循環を形成するとしている。

90鉢の梅の盆栽一堂に集め 滋賀・長浜で第73回盆梅展

滋賀県長浜市の慶雲館で春の訪れを感じてもらおうと、大小およそ90鉢の梅の盆栽を一堂に集めた「長浜盆梅展」が始まった。この盆梅展は、市の観光協会が毎年この時期に開いているもので、今回が73回目。今回の圧巻は「昇龍梅」。樹齢250年の盆栽が今年の干支の「竜」を思わせるように木の幹が天に向かって勢いよく伸びていて、その枝の先に白い可憐な花を付けているのが印象的だ。展示会は、身ごろを迎えた盆栽と入れ替えながら、3月10日まで。

花粉飛散 今年は1月下旬から 暖冬で平年より早く到来

ウェザーニューズの予想によると、今年の花粉飛散は暖冬に影響で全国的に開始時期が平年より早まる。医療機関などではすでに花粉症を訴え受診に訪れる人も少なくない。
1月下旬には九州、中国、東海、関東の一部でスギ花粉が飛び始め、2月上旬には西日本と東日本の太平洋側を中心として広範囲に広がる。2月中旬には北陸、東北南部、下旬から3月上旬に東北北部でも花粉の飛散が始まる。
飛散量は広範囲で昨年を下回るが、平年比では全国平均で125%、近畿から東北は平年をやや上回る。九州南部と中四国は平年並みの場所が多い。昨年の飛散量が記録的に少なかった北海道は、反動で昨年の約6倍の予想となっている。ピークはスギが2月中旬、ヒノキが3月中旬から迎えるとしている。

能登半島地震「災害廃棄物」石川県内で80.6万㌧ 復旧阻む

名古屋大学減災連携研究センターの推定によると、今回の能登半島地震の家屋倒壊等に伴う「災害廃棄物」が石川県内で80万6,000トンに上ることが分かった。自治体別では、被害が甚大だった珠洲市だ最も多く28万2,000トン。これは2021年度の同市の一般ごみの量(4,360トン)の約64年分に相当する。以下、輪島市は20万1,000トン、能登町は11万9,000トン、穴水町は6万3,000トンでそれぞれ2021年度の約17〜22年分にあたるという。
家屋の倒壊がれき、家具・家電、畳など生活用品などの廃棄物の処理は復旧作業や被災者の生活再建に欠かせない。がれきやごみが各所で、住宅地や路上に放置されたままでは工事車両の通行の妨げになる。衛生環境維持のためにも早期に解消する必要がある。