22年度予算案 衆院通過 107兆5,964億円 年度内成立が確実に

衆議院は2月22日午後の本会議で2022年度予算案を与党や国民民主党などで賛成多数で可決し衆議院を通過した。24日に参議院で審議入りする。一般会計総額は前年度当初予算比で0.9%増の107兆5,964億円と過去最大となる。
予算案は憲法の規定で衆議院可決から30日以内に参議院が可決しなければ自然成立するため、2021年度中の成立が確実となった。

京都の春を彩る「都をどり」3年ぶり開催 伝統継承へ 南座で

京都の春を彩る、祇園の芸妓・舞妓による舞踊公演「都をどり」が3年ぶりに開催されることになった。主催団体は芸・舞妓の育成や伝統を継承させる必要があるとして、感染対策を取ったうえで実施する。ただ、感染防止のため出演する芸・舞妓を例年より少なくするほか、新型コロナ収束を願う演目も取り入れる。
都をどりは、京都の花街の1つ、祇園甲部の芸・舞妓らによる舞踊公演で、140年余りの歴史がある。例年使用の会場が工事中のため、近くの「南座」を会場にして、4月1日から24日まで開催される。

西郷輝彦さん 前立腺がんで死去 75歳 歌手・俳優で活躍

「星のフラメンコ」「君だけを」などのヒット曲や、テレビ時代劇「江戸を斬る」の遠山金四郎役などで人気を博した、歌手で俳優の西郷輝彦(本名:今川盛揮=いまがわ・せいき)さんが前立腺がんで亡くなった。75歳だった。鹿児島県出身。長女はタレントの辺見えみりさん。葬儀は遺族の意向により、近親者のみで執り行う。
1965~1970年ごろ、当時人気の歌手橋幸夫、舟木一夫とともに「御三家」と呼ばれた。

台湾 福島など5県産食品の輸入禁止解除 11年ぶり再開

台湾当局は2月21日、2011年の東京電力福島第1原発事故後から、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県産の食品輸入を放射線汚染のリスクがあるとして禁止してきた措置を、同日付で解除したと発表した。これにより、野生鳥獣の肉やキノコ類など一部の食品を除き、11年ぶりに輸入が再開される。
台湾は環太平洋経済連携協定(TPP)加盟に向け、日本との長年の懸案を払しょくし、加盟に弾みを付けたいのが狙い。

春闘 パナとシャープ労組ベア月額3,000円の賃上げ要求

今年の春闘で、大手電機メーカーの労働組合でつくる「電機連合」が基本給を引き上げるベースアップに相当する分として月額3,000円の賃上げを求めることを決めたことを受け、パナソニックとシャープの労働組合も同様の要求書を取りまとめ経営側に提出した。両社の業績が上向いていることを踏まえ、昨年の春闘と比べ1,000円上積みした。
ボーナスについては部門や個人の業績に応じて支払われるため、統一要求には盛り込まなかった。
3月中旬の集中回答日に向けて労使の交渉が行われる見通しで、経営側が今後の経営環境などを踏まえて、どこまで要求に応じるかが焦点となる。

高野連 センバツから「継続試合」の導入決める

日本高校野球連盟(高野連)は2月18日、大阪市で理事会を開き、3月に甲子園球場で開かれるセンバツ高校野球から、雨などで試合が続行できなくなった場合、打ち切った時点から翌日以降に再開する「継続試合」を導入することを決めた。これにより、コールドゲームやノーゲームはなくなる。
高校野球では、雨などで試合ができなくなった場合、7回を完了しているとコールドゲームとなり、完了していなければ、ノーゲームとして翌日以降に再試合が行われることになっている。
昨年夏の全国高校野球では雨で2試合がノーゲームとなるなどした影響で、チームによっては1週間で最大5試合を戦う可能性も出てきたことから、ルールの改正が本格的に議論されてきた。高野連では選手の負担軽減に加えて、安全性や公平性に配慮したとしている。

コロナ死者5日連続で200人超え 新規感染8.1万人

厚生労働省などによると、新型コロナウイルス感染者の死亡者が2月19日、200人超が確認され、5日連続の200人超えとなった。新規感染者は約8万1,000人に上り、引き続き高い水準が続いている。重症者は1,480人で前日から2人減った。死者は高齢者が目立つ。東京都では27人が確認され、90代が9人、80代が12人、70代が6人。このほか大阪府で31人、愛知県で24人の死亡が確認されている。

21年シンガポールGDP7.6%増 速報値を0.4%上回る

シンガポール貿易産業省は2月17日、同国の2021年の実質国民総生産(GDP、確報値)が前年比7.6%増となったと発表した。1月初旬に発表した速報値の7.2%を0.4%上回った。ただ、2022年の成長率予測は3~5%とし、2021年11月時点の見通しを据え置いた。この点、貿易産業省では「世界経済の成長が下振れするリスクは増している」と指摘。新型コロナウイルスの感染拡大のさらなる長期化やサプライチェーン(供給網)の混乱継続、ウクライナ情勢などをリスク要因に挙げている。

21年度の税・保険料「国民負担率」48.0%と過去最大の見込み

財務省によると、2021年度の国民の所得に占める税金や社会保険料などの負担の割合を示す「国民負担率」は、前年度を0.1ポイント上回って48.0%となり、これまでで最大となる見込み。企業業績が回復したことで所得が増えたものの、法人税などがそれを上回る伸びとなったことから、負担率がわずかに上昇した。

ユネスコ・イコモスがJR東日本に高輪築堤の解体中断要求

世界文化遺産の登録審査を担う国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)は1月28日付文書で、JR東日本に対し、東京都港区の高輪ゲートウェイ駅周辺で出土した鉄道以降「高輪築堤」の解体中断を求めたことが分かった。イコモスは「保存状態が非常によく、国内的にも国際的にも非常に意義深い」と評価しているという。
この築堤は約800mにわたり断続的に見つかったもので、このうち計約120mは2021年9月に国史跡に指定され、現地保存が決まっている。残りの大部分は移築か、解体して記録だけを保存する作業が進んでいる。
高輪築堤は1872年に東京・新橋-横浜を結ぶ日本初の鉄道が開業した際に造られた。当時は海だった区間を埋め立てて土を盛り、そのうえに線路を敷設した。