厚生労働省は11月19日、雇用調整助成金の特例措置について、1日当たりの助成金の上限額を2022年1月から段階的に引き下げることを決めた。一方で、売り上げが大幅に減少した企業などには、現在の特例措置を2022年3月末まで継続する方針。
現在、1日当たりのの上限額は1万3,500円だが、2022年1月と2月は1万1,000円、3月は9,000円とするという。
日本 経済対策に過去最大の55.7兆円 個人・事業者に給付金
政府は11月19日の臨時閣議で、人や事業者を支援する給付金を柱とする経済対策を決めた。財政支出は過去最大の55.7兆円、民間資金も入れた事業規模は78.9兆円に上り、経済対策としては過去2番目に膨らんだ。
財政支出のうち、融資や地方の支出を除いた国費は43.7兆円で、政府はこのうち31.9兆円を26日に閣議決定する補正予算案に計上。12月開会の臨時国会に出し、年内成立を目指す。内閣府は19日、今回の対策は実質国内総生産(GDP)を5.6%押し上げる効果があると説明している。
対策の最大の目玉は、コロナ禍で打撃を受けた個人や事業者向けの給付金。個人向けでは、親の年収などの基準を満たす18歳以下の子どもに1人あたり10万円相当を配り、所得が低い住民税非課税世帯にも10万円を支給。生活が苦しい学生にも給付金を出す。事業者向けでは、売り上げが30%以上減少した事業者らに、地域・業種を限定せず、30万~250万円を支給する。観光支援策「GoToトラベル」は2022年1月中旬以降の再開を目指す。失業を抑える雇用調整助成金の特例措置は、業績が悪化した企業向けの助成水準を2022年3月末まで維持する。
日本 ワクチン2回接種完了75.7% カナダ抜きG7トップに
10/1時点の大卒内定率71.2% 前年比上昇もコロナ前には届かず
厚生労働省と文部科学省は11月19日、2022年春卒業予定の大学生の10月1日時点での就職内定率が71.2%になったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、内定率が大幅に下落した前年同期の69.8%に比べ1.4ポイント上昇した。
内定率を男女別にみると、男子が前年同期比1.9ポイント高い70.7%、女子が同0.8ポイント高い71.7%だった。文系・理系別では文系が2.1ポイント上昇し70.8%、理系が1.9ポイント低下し72.6%だった。
地域別では関東の77.6%が最も高かった。以下、近畿(73.6%)と中部(73.3%)で上昇した一方、北海道・東北(63.9%)や中国・四国(55.4%)、九州(60.0%)はいずれも下がった。
ただ、コロナ前の2019年(76.8%)と比べると5.6%低い水準にとどまり、本格回復にはいま一歩。とはいえ、リーマン・ショック後では4番目に高い水準だった。
大谷翔平 ”満票”でMVP獲得「支えてくれた人に感謝したい」
米大リーグ機構は11月19日(日本時間)、今季のアメリカンリーグMVP(最優秀選手)にエンゼルスの大谷翔平(27)が満票で選出されたと発表した。全米を席巻した投打の「二刀流」を称える最高の栄誉に輝いた。
日本人選手のMVP受賞は、2001年のイチローさん(当時在籍球団:マリナーズ)以来2人目の快挙。満票での受賞は、ア・リーグでは2014年のマイク・トラウト(エンゼルス)以来となる。MVPの満票での選出は史上19人目。
受賞発表後、大谷選手は「すごくうれしいです。支えてくれた皆さんに感謝したい」と喜びを語り、「また来年頑張ろうという気持ち」と一層の活躍を誓った。
MVPはアメリカン・リーグ、ナショナル・リーグとも、レギュラーシーズンの成績をもとに、全米野球記者協会所属の各球団担当記者2人ずつ計30人の投票によって選出される。