京大・住友林業 ISSで世界初の木材の宇宙曝露実験

京都大学と住友林業は8月25日、国際宇宙ステーション(ISS)での木材の宇宙曝露実験を開始すると発表した。宇宙空間での木材の曝露実験は世界初。2021年9月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)へ試験体の木材を引渡し、12月から約半年間、ISSで実験する。
今回の実験は「宇宙木材プロジェクト」の一環で、宇宙空間で木材がどのように劣化するのか、宇宙曝露前後の木材の微細構造の変化等を定量的に分析し、劣化メカニズムを解析する。2023年に木造人工衛星を打ち上げる計画。

20年度の食料自給率37%で過去最低 コメの需要減少響く

農林水産省は8月25日、2020年度のカロリーベースの食料自給率が前年度から1ポイント低下し、37%だったと発表した。これは1993年度と2018年度の両年度に並ぶ過去最低の水準。長期間続いている新型コロナウイルスの流行・感染拡大で外食需要が縮小した結果、自給できているコメの需要が減少したほか、輸入頼みの小麦の生産量が落ち込んだことなどが響いた。この結果、2030年度に自給率を45%とする日本政府の目標は一段と遠のいた。

緊急事態宣言8道県追加で全人口の75%,まん延は12県

日本政府は8月25日、緊急事態宣言の対象地域として北海道、宮城、岐阜、愛知、三重、滋賀、岡山、広島の8道県を、「まん延防止等重点措置」の対象に高知、佐賀、長崎、宮崎の4県をそれぞれ追加すると発表した。期間はいずれも27日から9月12日まで。この結果、緊急事態宣言発令対象地域は計21都道府県、日本の人口ベースで約75%を占めることになった。まん延防止等重点措置対象は12県となった。

JBIC 石炭火力発電融資残高6,605億円 40年度にゼロへ

国際協力銀行(JBIC)は8月24日、日本企業が輸出や事業に参画した海外の石炭火力発電に対する事業融資の残高が、2021年3月末時点で約6,605億円に上ったことを明らかにした。
世界的に脱炭素の動きが加速する中、二酸化炭素(CO2)を大量に排出する石炭火力発電事業に対する批判が噴出。電力事業社や大手商社などの間で、海外はじめ国内の発電事業の再生可能エネルギーへのシフトを含めた、全面的な計画の見直しが進められている。こうした流れを受けて、JBICは2040年度に新興国を含めた石炭火力発電への融資をゼロにする方針だ。

”抗体カクテル療法”外来患者にも使用認める方針

厚生労働省は、新型コロナウイルスの軽症と中等症患者向けの治療に使う点滴薬「抗体カクテル療法」について、外来の患者にも使用を認める方向で調整していることが分かった。点滴で投与することから医師の管理が必要とし、これまでは入院か医師や看護師を配置した宿泊療養施設に限って投与が認められていた。

特定技能外国人 6月末時点で2万9,144人 ベトナムが最多

出入国在留管理庁は8月25日、「特定技能」の在留資格で日本に在留する外国人数が2021年6月末時点で2万9,144人に上ったと発表した。3月末の2万2,567人に比べ29%増えた。国籍別にみると、ベトナムが1万8,191人で最多だった
業種別では飲食料品製造業が1万450人と最も多かった。技能実習生などから在留資格を切り替えた外国人が増えた。なお、新型コロナウイルスの水際対策で外国人の新規入国は原則止まっている。

東京パラリンピック開幕 無観客で161の国・地域参加

第16回夏季パラリンピック東京大会は8月24日、東京・国立競技場で開会式が行われ、開幕した。9月5日まで13日間にわたり、161の国と地域、それと難民選手団を加えた史上最多の4,400人の選手が参加。東京、千葉、埼玉、静岡のすべての会場が原則無観客で行われ、全22競技539種目でメダルを争う。

 

アフガンの邦人,現地スタッフ退避へ自衛隊を初派遣

日本政府は8月24日、アフガニスタンの邦人や現地スタッフを首都カブールから退避させるため、支援部隊を乗せた航空自衛隊機3機が入間基地(埼玉県)を離陸した。国内の基地を経由してアフガン近隣国に向かう。近隣国に拠点を設け、首都カブールと往復して対象者をアフガン国外にピストン輸送する。外国人も含めた大規模な輸送は、自衛隊には初めての任務となる。

台湾 国産ワクチン接種開始 蔡総統が安全性アピール

台湾のワクチンメーカー、メディジェンが開発した新型コロナウイルスワクチンの接種が8月23日から始まった。蔡英文総統が先んじて接種を受け、安全性をアピールした。
このワクチンは最終となる第3段階の治験の前だが、台湾当局は7月、2段階までのデータを審査し安全性に重大な懸念がないと判断、使用を許可したもの。海外からのワクチン調達が難航する中、国産ワクチンの採用で接種率を向上させたいとの狙いがある。

東京五輪MVPは卓球水谷「成功」50.5%,伊藤美誠も出色

産業能率大スポーツマネジメント研究所は東京五輪に関する調査結果を発表した。最優秀選手(MVP)は、卓球混合ダブルスで伊藤美誠とともに金メダルに輝いた水谷隼がトップだった。2位はソフトボールの上野由岐子、3位は体操男子で2冠の橋本大輝だった.
視聴した選手が対象の選手別観戦率と活躍満足度では、卓球女子の伊藤美誠が出色で、ともに1位。新競技のスケートボード勢が3位となった堀米雄斗をはじめトップ10に4人入った。
大会の総括については「成功だった」との回答は50.5%。「選手の活躍に感動」が83.9%に達した一方で、「復興五輪の役割は果たした」は27.6%にとどまったほか、「コロナに打ち勝った」わずかに9.6%だった。