ウクライナ避難民20人が政府専用機で日本に到着

ロシアのウクライナ軍事侵攻により避難を余儀なくされ、日本時間の4月4日夜、ポーランドを出発した、日本への渡航を希望したウクライナ人20人が5日午前、政府専用機で羽田空港に到着した。政府関係者によると、避難民は6~66歳の男女。
政府は避難民を積極的に受け入れ、ウクライナ支援に取り組む姿勢を示す。避難民に滞在施設を提供し、当面の生活費も支給する。最長90日の短期滞在で入国してもらい、希望があれば就労が可能で1年間滞在できる「特定活動」の資格に切り替える。日本語教育などの支援も行う。
日本政府は3日までに404人のウクライナ避難民を受け入れている。

特定外来生物「アルゼンチンアリ」大阪空港で大量繁殖

大阪空港の運営会社などの調査によると、繁殖力が極めて高く特定外来生物に指定されている南米原産の「アルゼンチンアリ」が、大阪空港で大量に繁殖していることが分かった。
大阪空港の敷地内で見つかったのは、体長が2.5ミリほどのアリ。空港西側の10ha余の敷地で調査したところ、ほぼ全域で見つかり、倉庫などの施設の中でも多数の個体が確認された。すでに数年にわたって繁殖している可能性があるという。
環境省などによると、国内の空港で特定外来生物のアリが大量に繁殖しているのが確認されたのは初めて。同じ特定外来生物のヒアリと比べると、毒針はなく、人に刺したりすることはないという。

阪大 iPS角膜移植の臨床研究完了 3~4年後実用化へ 

大阪大学の西田幸二教授らのチームは4月4日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)からつくった目の角膜の細胞を、角膜の病気で視力をほぼ失った患者に移植して治療する世界初の臨床研究について、予定していた患者4人全員の手術と1年間の経過観察を終え、計画が完了したと発表した。
いずれも重い拒絶反応などはなく安全性が確認され、症状が改善して視力も回復したという。今後は企業と治験を行って、健康保険が使える標準治療としての適切性を検証する。
西田教授は「期間約2年の治験を今年か来年に企業とはじめ、3~4年後の実用化を目指している」としている。

東証再編 プライムなど3区分に移行 60年ぶり再編

東京証券取引所は4月4日、60年ぶりとなる市場再編を実施、これまでの「1部」「2部」「マザーズ」「ジャスダック」から、「プライム」「スタンダード」「グロース」の3区分に移行した。上場企業の質の改善やコーポレートガバナンス(企業統治)の強化を図り、世界の投資マネーを呼び込むのが目的だ。
ただ、東証1部企業の84%にあたる1,840社がそのままプライム市場に横滑り、マーケットからは「変化が感じられない」との声も挙がっている。果たして世界の投資家は狙い通り動いてくれるのか。

地球から最も遠い星の観測に成功 初期宇宙知る手掛かりに

千葉大学や米国のジョンズ・ホプキンス大学などの国際研究グループは、ハッブル宇宙望遠鏡を使って地球から129億光年離れた、これまでで最も遠くにある星を発見したことを公表した。
一つの星としてはこれまで最も遠くで観測された星よりも、さらにおよそ40億光年離れており、この星の元素や温度を調べれば、初期の宇宙の様子を知る手掛かりになると期待されている。
研究グループは、重力がレンズのような役割を果たしたことで銀河の中心にある一つの星の観測ができたとし、この星は重さが少なくとも太陽の50倍はあることが判明したという。

21年日中貿易10年ぶり過去最高更新 輸出も過去最高

日本貿易振興機構(ジェトロ)が日本の財務省貿易統計と中国の海関(税関)統計を基に、2021年の日中貿易を双方輸入ベースでみたところ、貿易総額は前年比15.1%増の3,914億4,049万ドルとなった。この結果、2018年以来3年ぶりに前年比で増加し、2011年の3,784億2,490万ドルを上回り、10年ぶりに過去最高を更新した。
2021年の日本の対中輸出(中国の対日輸入)は、前年比17.1%増の2,061億5,312万ドルと、増加幅は前年から14.4ポイント拡大した。2011年の1,942億9,627万ドルを上回り、10年ぶりに過去最高を更新し、初めて2,000億ドルを突破した。

キーウ近郊で400超の民間人遺体 ロシアによる「戦争犯罪」か

ウクライナ検察は4月3日、キーウ近郊で410人の民間人に遺体が見つかったと明らかにした。現地入りした欧米のメディアは路上に多くの遺体が横たわる写真や映像を伝えた。中には両手を後ろで縛られた遺体や多数の銃弾を受けた遺体もあるという。
ロシア軍がウクライナの占領地で市民を虐殺した疑いが浮上し、ウクライナのゼレンスキー大統領は、米CBSの番組で「ジェノサイド」だと主張。欧米各国は同日「戦争犯罪」などとして非難し、対ロ制裁をさらに強化すべきだとの声が強まっている。
松野官房長官は4日、「罪のない民間人に極めて凄惨な行為が繰り広げられていたことが明らかになり、強い衝撃を受けている」とし、これらの行為は「国際人道違反で、断じて許されず厳しく非難する」と強調した。

コロナ感染者の半数近くが後遺症を発症 都が分析

東京都が、新型コロナに感染した後、後遺症を訴えて医療機関を受診した人を対象に分析したところ、半数近くがコロナから回復後に後遺症を発症していることが分かった。都が2021年5月から2022年1月にかけて医療機関を受診した人など230人の症状を分析した。
後遺症の症状を複数回答で聞いたところ、最も多かったのがけん怠感で93人、次いで息切れが44人、頭痛が38人、嗅覚障害が37人となった。65%が2つ以上の症状を訴えている。
後遺症の発症の時期は、全体の54%が新型コロナの発症から2週間未満、2週間以上が46%で、半数近くがコロナから回復後に後遺症の症状が出ている。症状がどれだけの期間続くかについて、確認が可能な125人を分析したところ、3カ月以上6か月未満が25人、6カ月以上1年未満が6人、1年以上が1人となり、後遺症が長く続くケースがあることも分かった。

競馬 ポタジェが春の中距離王決戦制す 2強を撃破

競馬の春の古馬中距離頂上決戦、第66回大阪杯(G1、芝2000m、4歳以上オープン、1着賞金2億円)は4月3日、阪神競馬場で行われ、吉田隼人騎手騎乗の8番人気のポタジェ(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)が、道中中団に控え、直線鋭く抜け出しゴール前の混戦を差し切った。同馬はG1初勝利。タイムは1分58秒4。2着はレイパパレ(3番人気)、3着はアリーヴォ(7番人気)だった。
このレースには2021年の年度代表馬で断然1番人気のエフフォーリア、5連勝中だった上がり馬ジャックドールが出走し支持を集めていたが、これら2強を撃破し春の古馬中距離王に輝いた。エフフォーリアは9着の惨敗、ジャックドールは5着だった。