米国政府はは12月6日、2022年2月の北京冬季五輪に選手団以外の外交使節団を派遣しない「外交的ボイコット」を行うことを発表した。米政府が懸念する新疆ウイグル自治区などでの中国の人権弾圧に抗議するのが狙い。サキ報道官が発表した。選手は通常通り参加するという。
バイデン政権は日本や欧州などの同盟国・友好国に同調を求めず、各国が個別に判断すべきだとの立場を取っている。このため、国際社会がどこまで追随するかが焦点になる。
過去の五輪では、東西冷戦時代の1980年に米国や日本など一部の西側諸国が、この前年にあった旧ソ連のアフガニスタン侵攻を批判し、モスクワ夏季五輪に選手団も派遣しない全面的なボイコットに発展した例がある。
スーチー氏に禁錮2年 ミャンマー軍政が初判決
ミャンマーの首都ネピドーの特別法廷は12月6日、2月の国軍のクーデターで身柄を拘束された民主化指導者アウンサンスーチー氏(76)に対し、社会不安を煽った罪などの2件で、禁固4年の有罪判決を言い渡した。同氏は12件の罪で刑事訴追されているが、判決が出るのは今回が初めて。国民民主連盟(NLD)政権で大統領を務めたウィンミン氏にも禁錮4年の判決が下された。
ミンアウンフライン国軍総司令官は同日、禁錮2年に減刑するよう指示した。スーチー氏はいずれも無罪を主張していた。上訴は可能だが、国軍政権下では判決が覆るのは困難とみられる。スーチー氏は国軍政権下で、これまでに11件で公判が始まっており、最高刑の合計は禁錮100年を超す。