コメ2月卸値73%上昇 2万6,485円で最高値更新 農水省 

農林水産省は3月19日、2月の2024年度産米の相対取引価格が全銘柄平均で玄米60kgあたり2万6,485円だったと発表した。前年同月比73%上昇し、調査を始めた2006年度以降の最高を6カ月連続で更新した。1月と比べても558円(2%)高となった。相対取引価格は、全国農業協同組合連合会(JA全農)などの集荷団体と卸売業者との間で取引される価格。
一方、農水省が同日発表した2025年産米の都道府県ごとの1月末時点の作付け意向によると、19道県が増産の意向を示している。コメ価格の高騰を背景に生産意欲が高まっており、前年の5道県から大幅に増えた。

IOC新会長にコベントリー氏 女性で初 渡辺守成氏は落選

国際オリンピック委員会(IOC)の新しい会長を決める選挙が3月20日、ギリシャで行われ、アフリカのジンバブエ出身のIOC理事、カースティ・コベントリー氏(41)が選出された。大胆な五輪改革案を掲げ、日本人として初めて立候補していた国際体操連盟会長の渡辺守成氏(66)への支持は広がらず、落選した。
今回、会長選挙に立候補していたのはコベントリー氏、渡辺氏など7人で、”混戦”が予想されていた。ところが予想に反して、およそ100人のIOC委員にによる無記名の電子投票が行われた結果、コベントリー氏が1回目の投票で過半数を獲得、第10代の会長として発表された。
IOC会長はこれまでの9人全員が欧米出身の男性だったが、コベントリー氏はアフリカ出身として、また女性としても初めてIOCのトップに就任することになった。コベントリー氏は今年6月に会長に就任する予定。任期は8年。

日本 サッカーW杯世界最速切符 8大会連続出場決める

米国、カナダ、メキシコの北中米3カ国共催による2026年サッカーW杯アジア最終予選が3月20日、埼玉スタジアムで行われ、C組で首位に立つ日本(世界ランキング15位)は2−0でバーレーン(同81位)を破り、8大会連続8度目の本大会出場を決めた。
予選はまだ3試合を残しており、開催国を除き、世界でも一番乗りで出場権を手にした。日本は6勝1分けで勝ち点を19に伸ばし、独走状態で出場を決めた。

2月訪日外客数16.9%増の325万人 2月として初の300万人超

日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2月の訪日外国人観光客数は前年同月比16.9%増の325万8,100人で、2月として初めて300万人を超えた。国・地域別では、韓国が3.5%増の84万7,300人と最も多かった。中国は春節(旧正月)休暇に伴い、57.3%増の72万2,700人と大きく伸びた。日本でスキーを楽しむオーストラリアや米国からの訪日客も増えた。

2月貿易収支5,845億円の黒字 2カ月ぶりプラス, 輸入減少

財務省の2月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5,845億円の黒字となった。黒字は2カ月ぶり。全体の輸出額は9兆1,911億円で前年同月比11.4%増加した。増加は5カ月連続。全体の輸入額は8兆6,066億円で同0.7%減だった。減少は3カ月ぶり。
地域別では、春節の影響で中国向け輸出が1兆5,382億円で14.1%増となり、中国からの輸入が1兆7,250億円で3.5%減少した。米国向けも輸出は自動車が13.9%増と伸びた。

知事の告発者対応「違法」パワハラ10件認定 兵庫第三者委

兵庫県の第三者委員会は3月19日、斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を告発された問題について、調査報告書を公表した。今回の問題の発端となった告発文書を公益通報として扱わず、告発者を特定し処分した斎藤氏らの対応は、公益通報者保護法に違反するとした。このほか、県議会百条委員会による職員アンケートで指摘された16件の行為のうち、10件をパワハラと認定。斎藤氏の責任を厳しく指摘している。
第三者委員会は、元裁判官ら6人の弁護士で構成。一連の告発文書の事実関係や、告発者への県の対応が適切だったかを調査した。

大谷弾などドジャースが連勝 MLB東京シリーズ 観客魅了

米大リーグのドジャースとカブスによる開幕2連戦「MLB東京シリーズ」が3月18、19の両日、満員に膨れ上がった東京ドームで行われ、ドジャースが連勝した。ドジャースに大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希、カブスに今永昇太、鈴木誠也が所属、日本人メジャー選手5人が顔を揃えた。戦前は、とりわけ初戦は山本、今永両先発投手の投げ合いが注目された。第2戦も、年齢制限によりマイナー契約でスタートした佐々木が1軍に昇格し、予定通り先発した。
初戦は山本が5回1失点で勝ち投手となり、今永も4回無失点と好投した。第2戦はメジャーデビュー登板となった佐々木が初回160キロ台を連発し上々のスタート。ただ、3回で56球を投げ、制球に苦しみ5四球で押し出しで初失点し、もろさも見せた。2試合とも2番指名打者として出場した鈴木は快音お預けで、2戦連続で無安打に終わった。大谷は初戦、チーム初安打を放ち、逆転の口火を切ったほか、第2戦で早くも今季1号アーチをかけ、2戦通算で8打数3安打だった。観客は日本人選手に、とりわけ大谷選手の一挙手一投足に注目、熱い声援を送っていた。

訪日客30年に6,000万人目標 首相 観光立国計画の策定指示

石破首相は3月18日、首相官邸で開いた観光立国推進閣僚会議で、2030年に訪日外国人観光客数を6,000万人、消費額を15兆円に増やす目標を骨子とした2026〜2030年度の「観光立国推進基本計画」を2026年3月までにまとめるよう指示した。
今回の会議では、2024年の訪日外国人客数は約3,700万人、消費額は約8.1兆円で、いずれも過去最高だったと報告された。

公示地価 4年連続上昇 全国平均2.7% バブル後最高

国土交通省が3月18日発表した2025年の公示価格(1月1日時点)は、全用途の全国平均が前年比2.7%上昇した。4年連続の上昇で、伸び率も前年の2.3%から拡大し、バブル後の1992年以降で最高となった。
全国の調査地点のうち67.6%で上昇した。用途別では商業地が3.9%、住宅地が2.1%上昇した。いずれも4年連続のプラスで上昇率も拡大した。地域別では東京、大阪、名古屋の3大都市圏の全用途平均が4.3%上昇した。地方圏の上昇率は1.3%だった。
全国の最高価格は19年連続で東京都中央区の山野楽器銀座本店で、1㎡あたり6,050万円。大阪圏の最高価格は大阪市北区のグランフロント大阪南館の2,430万円だった。外国人スキー客に人気の長野県白馬村、浅草のある東京都台東区など観光地の上昇率が高かった。一方、能登半島地震の影響で、石川県の被災地域が全国の下落率上位を占めた。

政府備蓄米放出開始 3月下旬にもブレンド米で小売店頭へ

値上がりし続けるコメの価格抑制と流通円滑化などを目的とした、初めての政府備蓄米の放出、落札業者への引き渡しが3月18日、始まった。備蓄米は産地や消費地周辺の低温倉庫に保管され、取引先の注文に応じて精米工場に搬入される。銘柄米ほか複数の産地や品種を混ぜたブレンド内として販売される。
農林水産省によると、早ければ3月下旬にもスーパーなどの店頭に並ぶ予定で、コメの価格低下につながるか注目される。