東京都 オミクロン株対応のPCR検査開始 1日以内に判別

東京都は12月3日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」を1日以内に判別できるPCR検査の新たな手法を確立したと発表した。従来の手法では検知できなかったオミクロン株特有のたんぱく質の変異を検出できるのが特徴。ウイルスの遺伝子を解析するゲノム解析に比べて格段に迅速に検出できるようになるという。都健康安全研究センターが独自に新たな手法を確立した。
都は新たなPCR手法の活用を希望する自治体や民間検査機関に対して、ノウハウを提供するを提供することも検討する。

EU EU域外のインフラ支援に官民で最大38兆円の投資計画発表

欧州連合(EU)欧州委員会は12月1日、EU域外の交通網や通信といったインフラ整備を支援するための大規模な投資計画「グローバル・ゲートウェー」を発表した。2027年までに官民で最大3,000億ユーロ(約38兆円)の拠出を目指す。中国が推進する巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗、EU域外の国々のインフラ整備を支援しようというもの。

吉村知事 水際対策補強 関空入国者に簡易検査キット配布

大阪府の吉村知事は12月2日、急速に広がる「オミクロン株」の水際対策を補強したいとして関西空港から入国した人に簡易検査キットを配る方針を明らかにした。対象となるのは、空港での検査で陰性だった人で、このうち14日間の自宅待機となった人には3回分のキットを渡し、入国から3日目と6日目、それに10日目に自主的に検査するよう要請する。また、一部の国・地域から入国した人は一定期間、国が確保した施設に入所した後、自宅での待機となるため、自宅待機の期間に合わせた回数分のキットを配るという。

中国政府「北京冬季五輪」予定通り開催 2カ月前も不透明

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が世界で猛威を振るう中、中国政府は感染対策の徹底を強調し、「北京冬季五輪」を予定通り開催する方針だ。欧米諸国が指摘、批判している人権問題に加え、オミクロン株の感染拡大が今後どうなるか、現実に派遣選手の最終選考会が中止されている種目も少なくなく、選手の選考に影響する可能性が大きい。五輪まで2カ月に迫った現時点でも不透明な側面がある。北京冬季五輪は2022年2月4~20日、パラリンピック3月4~13日に開催される予定。

フィギュアGPファイナル中止決定 外国人の新規入国停止で

日本スケート連盟は12月2日、9日から12日の日程で大阪府門真市で開催される予定だったフィギュアスケートの国際大会、グランプリファイナルを中止すると発表した。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の急拡大に伴う日本の水際対策強化による外国人の新規入国停止措置のため。
グランプリファイナルは、グランプリシリーズの成績上位の選手が出場する国際大会で、2022年の北京オリンピックの日本代表の選考などにも関わる大会。

米ノババックス オミクロン株対応ワクチン22年1月生産開始

米ノババックスは12月2日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」に対応した新たなワクチンの生産を2022年1月に開始すると発表した。ウイルスが細胞に侵入するための突起である「スパイクたんぱく」と呼ばれる抗原の作製に着手し、数週間以内にオミクロン株を標的とするワクチンの臨床試験を始める。
ノババックス製のワクチンはインドネシアやフィリピンで緊急使用が認められている。

米メルク 日本でコロナ飲み薬「モルヌピラビル」承認申請

米製薬大手メルクの日本法人MSDは12月3日、新型コロナウイルスの治療薬候補「モルヌピラビル」について、厚生労働省に製造販売承認を申請した。承認されれば、軽症・中等症の患者向けで国内初の飲み薬となる。
メルクは新たな変異株「オミクロン株」に対しても有効である可能性が高いとしている。自宅で治療しやすくなる飲み薬が国内で認められれば、医療機関の負担軽減につながる可能性がある。
メルクは日本での承認取得後、年内にも国内供給を始める。日本政府は延べ160万人分について約12億ドル(約1,300億円)で契約している。

新年一般参賀 2022年も見送り 中止2年連続 ビデオメッセージ

宮内庁は12月2日付で、2022年の新年一般参賀について、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から実施しないと発表した。多くの人が密集するのを避けるのが理由で、中止は2年連続となる。同庁関係者によると、一般参賀の代わりに今年と同様、天皇陛下によるビデオメッセージを検討中という。新年一般参賀は例年1月2日に実施されている正月の恒例行事。

WHO オミクロン株感染23カ国に 感染力の情報「数日以内」

世界保健機関(WHO)は12月1日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が少なくとも23カ国で確認されたことを明らかにした。また、ワクチンの効力、重症化のしやすさなど、不明な点が多いオミクロン株の感染力の強さについて「数日以内」に得られる可能性があるとしている。

さらば”鬼平” 中村吉右衛門さん死去 27年にわたり熱演

歌舞伎界での活躍はもちろん、映像作品での時代劇スターとしても知られた、人間国宝の中村吉右衛門さん(77)が心不全のため11月28日、都内の病院で亡くなった。とりわけ当たり役となったのが、フジテレビ系時代劇「鬼平犯科帳」の人間味ある主人公・長谷川平蔵役。27年という四半世紀以上続く看板シリーズに成長し、お茶の間の支持を集めた。
池波正太郎さんの時代小説を原作に、凶悪犯から”鬼の平蔵”と恐れられた実在の人物をモチーフにした、火付け盗賊改方長官を主人公とした作品。実父の8代目松本幸四郎(初代。白鸚)さんが1969年、NET(現・テレビ朝日)系で初代の鬼平を演じ、丹波哲郎さん、萬屋錦之助さんに引き継がれ、吉右衛門さんは4代目。吉右衛門さん版の鬼平は、悪人を取り締まる厳しさの中にも、人情味がにじむキャラクターが特徴だった。