中国習主席 少数民族に対する中国語教育の強化を指示

中国の習近平国家主席は全国人民代表大会(全人代)に合わせて開かれた内モンゴル自治区の会議に出席し、固有の言語を持つ少数民族に対する中国語教育を強化するよう指示した。
習近平指導部は固有の言語を持つ少数民族に対する中国語教育を重視しており、新疆ウイグル自治区とチベット自治区では「国語」「道徳」「歴史」の3つの教科で中国語による授業を導入している。また、内モンゴル自治区では2020年から小中学校の一部の授業でモンゴル語ではなく、中国語が使われるようになり、現地ではこれに反発する保護者や生徒らによる抗議活動が起きている。

ミャンマー NLD国会議員が結成したCRPHに支持 国軍と対峙

軍事クーデターを起こした国軍に対する抗議デモが続くミャンマーで、いま新たな動きが広がりつつある。国民民主連盟(NLD)を軸とする「連邦議会代表委員会(CRPH)」が国軍との対決姿勢を打ち出し、ミャンマー国民の様々な階層で少しずつ支持を広げつつあるのだ。CRPHが独自に「閣僚」を任命し、「選挙で勝利したNLDが政権を担うべきだ」と国内外に訴えている。
CRPHは、2020年11月に行われたミャンマーの総選挙で当選した、アウン・サン・スー・チー氏率いるNLDの国会議員ら380人が結成した組織。軍政が長く続いた同国だけに、本能的に武力による政治介入を嫌悪する国民は多い。そして何よりも民主主義的なプロセスを経て得た政治を支持・渇望している姿がうかがわれる。

世界各国議会の女性議員割合 過去最多の25.5% 日本は9.9%

世界各国の議員たちでつくるIPU(列国議会同盟)が193カ国を対象に、2021年1月1日時点で議会下院または一院制の議会の女性議員の割合について調べたところ、世界各国の議会で女性が占める割合は、全体で25.5%と過去最高となった。ただ、日本は衆議院での女性の割合は前年同様9.9%にとどまり、世界ランキングで前年から順位を1つ下げて166位だった。G7で100位台は日本だけで、世界の潮流から大幅に遅れている実態が浮き彫りになった。
193カ国で女性議員が最も高かったのはアフリカのルワンダで61.3%、2位がキューバで53.4%、3位がUAE(アラブ首長国連邦)で50%だった。

日本 検査証明なければ入国拒否 新型コロナの水際対策強化

日本政府は3月5日、新型コロナウイルスの水際対策を強化する新たな措置を決めた。
出国前72時間以内のウイルス検査結果を証明する書類を持っていない人は、入国を拒否することとし、日本に向かう便への搭乗を断るよう航空会社に要請する。入国後の連絡先や使用する交通手段などの確認も徹底する。変異ウイルスの流行国・地域から、日本への帰国を前提とする短期渡航の中止を強く要請する。

災害対策基本法改正「避難指示」に一本化 「勧告」廃止

日本政府は3月5日、災害対策基本法などの改正案を閣議決定した。災害時に市区町村が発令する避難勧告を廃止し、「避難指示」に一本化する。法改正に併せ、防災情報を5段階に分類する大雨・洪水警戒レベルを改定し、2021年の梅雨期からの運用を目指す。住民への呼び掛けを簡略化し、風水害で逃げ遅れるのを防ぐのが狙い。

20年世界の国際特許出願件数 コロナ禍でも4%増と過去最高

世界知的所有機関(WIPO)は3月2日、特許協力条約に基づく2020年のPCT国際特許出願件数が前年比4%増の27万5,900件だったと発表した。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックでグローバルに産業経済活動が停滞した中でも、PCT国際特許出願件数が過去最高に達したと明らかにした。
国別にみると、中国が前年比16.1%増の6万8,720件で最多となった。2位の米国は同3.0%増の5万9,230件、3位の日本は同4.1%減の5万520件にとどまった。

日本1都3県の緊急事態宣言2週間延長決定 病床ひっ迫受け

日本政府は3月5日、首相官邸で新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏4都県に発令中の緊急事態宣言について、7日までの期限を21日まで2週間延長することを正式に決めた。
病床ひっ迫を受け、感染者数の減少傾向をさらに確かなものにするため、飲食店などへの営業時間短縮要請や外出自粛などの対策を継続する。

中国 21年成長率目標「6.0%以上」全人代 国防費前年上回る伸び

中国の第13期全国人民代表大会(全人代=国会)が3月5日、北京の人民大会堂で開幕した。李克強首相は施政方針である政府活動報告の中で、2021年の国内総生産(GDP)成長率目標を「6.0%以上」と設定した。新型コロナウイルスの感染拡大のもとで、不確定要素が多すぎたことから、昨年は見送った数値目標を復活させた。
今後5年間の目標は「年度ごとに打ち出す」として明示しなかった。また、公表された2021年の予算案では国防費(中央政府分)が前年比6.8%増の1兆3,553億元(約22兆3,600億円)で、伸び率は2020年(前年比6.6%)を上回った。
大会は11日に閉幕する予定。

20年のDV被害最多の8万2,643件 17年連続の増加 在宅時間増で

警察庁のまとめによると、全国の警察が2020年に把握したドメスティックバイオレンス(DV)は、8万2,643件で過去最多を更新した。2004年から17年連続の増加だが、前年からの増加率は0.5%で、最も小さかった。
新型コロナウイルスの感染拡大で家族との在宅時間が増えたため。被害者は女性76.4%、男性23.6%だった。男性が増加傾向にあり、3年連続で全体の2割を超えた。