関西百貨店 11月旗艦店売上高は好調 外国人消費回復

11月の関西の百貨店各社の旗艦店の売上高はいずれも前年同月比で大幅に伸びた。秋冬者衣料品の販売が好調だったことに加え、外国人旅行客による消費の回復が主要因。
阪神梅田本店は全面改装効果で前年同月比48%増となったほか、阪急うめだ本店は阪急メンズ大阪との合計で11%増加した。このほか、大丸心斎橋店は29%増、近鉄百貨店・あべのハルカス近鉄本店は9%、高島屋大阪店も9%それぞれ増加した。
いずれの店舗でも水際対策の緩和や円安で外国人旅行者の消費が増えている。中でも阪急百貨店と阪神百貨店の全店での11月の免税売り上げは、コロナ禍前の2018年と比べておよそ9割まで回復したとしている。

ドローン「レベル4」解禁 市街地飛行OK 物流変える

ドローン(小型無人機)を市街地を含む有人地帯上空で飛ばせるようにする、「レベル4」の改正航空法が2022年12月5日、施行された。
これにより、新設された機体認証や操縦資格取得のほか、運航ごとの安全対策などに関する国土交通相の許可・承認を事前に得る必要があるが、操縦者が気体を目視できない状態で、飛行することも可能になる。これに伴い、飛行範囲が大幅に広がり、物流をはじめ警備や空撮などで利用拡大が期待される。
ただ、シェアが高い中国製ドローンをめぐる情報漏洩(ろうえい)の懸念があり、経済安全保障の観点も踏まえ、課題が指摘されている。
ドローンビジネスの市場規模は、2027年度に2022年度見込みの2.6倍の約8,000億円に拡大する見通し。

パナソニック EV時代の住宅用V2Hシステムを受注へ

パナソニック エレクトリックワークス社(東京:東京都港区、大阪:大阪府門真市)は12月2日、電気自動車(EV)のバッテリーに蓄えた電力を家庭へ供給するV2H(Vehicle to Home)と蓄電池を連携させ、太陽光発電の電気を家庭で自家消費する住宅用V2H蓄電システム「eneplat(エネプラット)」の受注を、2023年2月21日より開始すると発表した。
また、家庭内の様々な家電や住宅設備機器を連携させるエネルギーソリューションの中核機器「AiSEG2(アイセグ2)」のバージョンアップを2023年夏に実施し、エネプラットと連携を図る。

積水化学,東京都 ペロブスカイト太陽電池の共同研究

積水化学は12月2日、東京都とフィルム型ペロブスカイト太陽電池の共同研究を開始すると発表した。2023年春から森ヶ崎水再生センター(所在地:東京都大田区)にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置して、発電量のモニタリング、腐食耐久性の確認などを行う。
シリコン系太陽電池が重量などによる設置場所の制限が課題となっている中、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金を活用し、1m幅での製造プロセスの確立、耐久性や発電効率のさらなる向上に向けた開発を進め、2025年の事業化を目指す。

川崎重工,関電 液化水素サプライチェーン構築で協業

川崎重工業と関西電力は12月2日、2030年の液化水素サプライチェーンの構築に向けた海上輸送等に関する協業の覚書を締結したと発表した。この協業を通じて、液化水素の海上輸送をはじめ、海外での水素の製造・液化・貯蔵・姫路エリアでの受け入れに関する調査、検討を行う。

モリリン ECメタバース「メタストア」で3DECストア

繊維専門商社(本社:愛知県一宮市)は12月2日、クリエイタープロジェクト『#AAAA(#フォーエー)アーティスト・クリエイターズ』と協業し、ECメタバース「メタストア」で3D ECストアをオープンしたと発表した。今回3D CADの新たな活用方法として、メタバース空間での洋服や雑貨の3Dデータの展示、販売を開始した。

双日 インド高速鉄道車両基地建設工事を630億円で受注

双日(本社:東京都千代田区)は12月2日、インド最大のゼネコン兼総合エンジニアリング会社、ラーセン・アンド・トゥーブロ社と共同で、インド高速鉄道公社が実施するムンバイーアーメダバード間高速鉄道建設事業の一部である、サバルマティ総合車両基地建設工事を受注したと発表した。車両基地の設計・建設および保守関連機器の調達などを合わせた受注額は約630億円。
同事業は円借款によるODA(政府開発援助)として、インド・マハラシュトラ州ムンバイーグジャラート州アーメダバードを結ぶ508kmの区間でインド初の高速鉄道を建設するもの。現行の在来線特急で移動に約7時間要する同区間を約2時間に短縮できる見込み。2023年中に着工し、2028年の完成を予定している。

JR西日本「うめきた新駅」建設中の工事現場を公開

JR西日本(本社:大阪市北区)は12月1日、梅田の再開発エリア「うめきた2期」で建設中の「うめきた新駅」、大阪駅の工事現場を報道陣に公開した。案内板などの設置は残っているが、工事の進捗率は地下部分で9割を終えたという。新駅は2023年3月に開業予定。新駅には特急や一部在来線の乗り入れを計画している。

帝人 日揮HD,伊藤忠とポリエステルリサイクルで新社

帝人(本社:大阪市北区)は12月1日、日揮ホールディングス(本社:;横浜市西区)や伊藤忠商事(本社:東京都港区)と、ポリエステルのリサイクル技術をライセンス提供する新会社を12月中に設立すると発表した。新会社への出資比率は帝人および日揮HDが各45%、伊藤忠商事10%。ケミカルリサイクルにより、染色されたポリエステル繊維でも、染料や不純物を取り除きリサイクルする技術を他社に提供する。リサイクル事業に参入するアパレルメーカーなどを支援する。

TSMC 大阪市内に拠点開設 先端半導体の設計支援

半導体の受託生産で世界最大手の台湾のTSMCが11月30日、大阪市中央区に先端半導体の設計支援を担う拠点を開設したと発表した。12月1日から稼働する。
TSMCが日本国内に拠点を設けるのは横浜に次いで2カ所目。2026年時点で大阪と横浜の拠点で働く従業員を現状の2倍の400人以上に増員する。