シン・エナジー フィリピン・イフガオ州で水力発電所建設

再生可能エネルギー開発などを手掛けるシン・エナジー(本社:神戸市中央区)は11月8日、フィリピンのイフガオ州で発電出力560KWの小水力発電所を建設すると発表した。11月末着工の予定で、2023年7月の運転開始を見込む。
同事業の実施により、既設水力発電所(発電出力1,020KW)とあわせて、イフガオ州内の年間電気需要の約70%を賄うことが可能となり、州内の電力供給の安定化と電力の自給率の向上に貢献する。

経団連 20年度は13年度比CO2を22.3%削減 30年度に言及せず

経団連は11月8日、産業界全体の2020年度の国内事業に伴う二酸化炭素(CO2)排出量が、2013年度比で22.3%減少したと発表した。政府が掲げる2050年に温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に呼応、各業種に着実な取り組みを促す行動計画も発表。ただ、2030年度の排出量を2013年度比で46%減らす政府計画を含め、具体的な達成の見通しには言及しなかった。

 

三菱自 インドネシアで「エクスパンダー」シリーズ新型車

三菱自動車(本社:東京都港区)は11月8日、インドネシアの販売子会社ミツビシ・モーターズ・クラマ・ユダ・セールス・インドネシア(所在地:西ジャワ州ブカシ県、以下、MMKSI)が製造、販売する、小型多目的車(MPV)「エクスパンダー」の新型車を発表した。同国で販売開始後、順次ASEAN地域を中心に展開していく予定。
エクスパンダーは2017年の販売開始以降、ASEANはじめ中東、南アジアなどへ販売市場を拡大、2019年にはエクスパンダーシリーズの最上位モデルとなる「エクスパンダークロス」を追加し、小売販売台数は2021年10月末までに累計販売台数37万2,000台に達している。

ジェイテクト 環境循環性に優れる「ギ酸」活用の新燃料電池

トヨタ自動車グループのジェイテクト(本社:愛知県刈谷市)は11月9日、樹脂や酢酸を製造する際の副産物で通常、廃棄物として処理されている「ギ酸」を燃料として発電する電池を開発したと発表した。環境循環性に優れているギ酸を有効活用したもの。2018年から金沢大学の辻口准教授と共同研究を進め、今回実用化を目指した国内初の50W級機能実証機を開発した。2030年までの実用化を目指す。

ユニチカ「セルロースナノファイバー含有ナイロン6樹脂」

ユニチカ(本社:大阪市中央区)は11月8日、「強い、安全、サステナブル」をコンセプトに、各種の成形加工に対応可能な「セルロースナノファイバー(以下、CNF)含有ナイロン6樹脂」を開発したと発表した。同樹脂には、植物由来のCNFが高濃度に均一分散しており、軽量化と剛性を両立しつつサステナビリティとマテリアルリサイクル性を持つことから、自動車部材および電化製品、アウトドア用品等で高まる環境配慮の取り組みに寄与できる。
同樹脂はガラス繊維30%含有ナイロン6樹脂以上の剛性、低線膨張係数といった特徴を持つ優れた材料となっている。さらに粉砕や再成形によるCHFの破断がなく、3回のリサイクル使用後においてもほとんど物性低下がみられないという。

レノバ ベトナム・クアンチ省の風力発電事業 商業運転開始

再生可能エネルギー開発を手掛けるレノバ(本社:東京都中央区)は11月4日、ベトナムクアンチ省で建設を進めていた、クアンチ陸上風力発電事業(合計設備容量144.0MW)が、計画通り10月末までに商業運転を開始したと発表した。これは同社にとって、海外初の再生可能エネルギー事業となる。発電した電力はベトナムのFIT(固定価格買取制度)に則り売電する。

東芝 事業3分割を検討 インフラ・デバイス・半導体に独立

東芝が主要事業ごとに、会社を3分割する案を検討していることが分かった。原子力や火力発電を手掛けるインフラ事業、ハードディスクドライブなど電子機器を手掛けるデバイス事業、半導体メモリー事業を独立させ、それぞれが上場する方針。11月12日に公表する中期経営計画で、方向性を示すとみられる。
実現すれば、日本の大企業が会社を完全に分割し、上場する初の事例となる。

三菱自 マレーシア・スランゴール州に新3Sセンター開業

三菱自動車は11月8日、マレーシアの正規販売会社ミツビシ・モーターズ・マレーシア(MMM)が、正規販売店のミレニアム・オートハウスと共同で、スランゴール州コタダマンサラで新たな3S(販売・サービス・部品交換)センターを開業したと発表した。首都圏では15カ所目の販売拠点となる。新3Sセンターの面積は約1,149㎡。

ニプロ ベトナム・ホーチミン市に医療機器販売会社

ニプロ(大阪市北区)は11月8日、連結子会社のニプロアジアPTE LTD(本社:シンガポール)がベトナム・ホーチミン市に医療機器販売子会社Nipro Sales Vietnam Limitedの設立および2022年1月からの営業開始を発表した。新会社の資本金は300万米ドル。
ベトナムではこれまで現地代理店を通じて主に医療機器を販売してきたが、今後さらなる市場拡大が見込まれることから、同国最大都市ホーチミン市に販売会社を設立し、透析製品の直販体制の確立、ホスピタル製品を取り扱う現地代理店の販促支援強化、地産地消の推進、地域に根差したきめ細やかなサービスの提供を通じ、「ニプロブランド」のプレゼンスを一層高めていく。
ニプログループの海外拠点は今回の新会社設立により、58カ国219拠点となる。

三井物産 インドのTCI CCSに出資 冷蔵・冷凍物流事業に参入

三井物産は、インドの物流大手TCIグループで、冷蔵・冷凍食品などの輸送を手掛けるTCI CCに出資、物流事業に参入する。倉庫での積み出し作業や効率的な配送ルートの選定、輸送中の品質管理などで日本の技術を生かし、一定の温度帯で安全に食品を輸送できるようにする。
インドは13億人の人口を擁し、日本と比べ高温のインドでは高い経済成長とともに、新鮮な食材を求められ、冷蔵・冷凍食品への需要増が見込まれている。