神戸製鋼 ベトナム・ハナム省で銅板材加工会社新設

神戸製鋼所は6月1日、ベトナム北部ハナム省で全額出資により、銅板材の加工・販売などを手掛ける現地法人「コベルコ・コッパー・アロイ・ベトナム」を設立したと発表した。今年秋ごろに工場の建設に着工し、2024年春ごろの稼働を見込む。
新会社の所在地はドンバン第3裾野工業団地内。資本金は約1,350億ベトナムドン。加工能力は月間約400トン。設備稼働後は、長府製造所で製造したマスターコイル(広幅コイル)をベトナムに在庫し、顧客の要求に応じ加工する。製品をタイムリーに顧客に納入することで、需要増に迅速かつ柔軟に対応していく。

関西の百貨店各社の5月売上高 制限なしで大幅増

関西の百貨店各社の5月売上高は、緊急事態宣言が出ていた前年同月と比べて大幅に増加した。各社とも3年ぶりに営業制限のない状況で、大型連休などで外出意欲が高まった消費者を取り込んだ。
阪急うめだ本店は、阪急メンズ大阪との合計で、売り上げは前年同月比およそ6倍に増加した。阪神梅田本店はおよそ5倍に増えた。大丸梅田店はおよそ4倍、近鉄百貨店のあべのハルカス近鉄本店はおよそ3.4倍、高島屋大阪店はおよそ3.4倍にそれぞれ伸ばした。

パナソニックHD EV電池の生産能力4倍に拡大

パナソニックホールディングス(HD)グループの電池事業子会社、パナソニックエナジーは6月1日、2028年度までに電気自動車(EV)用電池の生産能力を現在の最大4倍に引き上げると発表した。現在の年間40ギガ〜50ギガワット時から3〜4倍に増やす。
和歌山県の工場で大容量の新型電池の収益性を見極め、北米での生産を検討し、生産能力の拡大を図る。脱炭素社会に向け、自動車各社が電気自動車(EV)シフトを推進する世界的な動きに対応する。

5月新車販売18.1%減の26万1,433台 部品調達難

5月の国内新車販売台数は、前年同月比18.1%減の26万1,433台となった。前年同月を下回るのは11カ月連続。日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会がまとめたデータの集計による。
半導体不足や中国・上海市のロックダウン(都市封鎖)による部品調達難で自動車各社が減産を余儀なくされたことなどが響いた。

三洋貿易 シンガポールの現地法人を完全子会社化

ゴム・化学品などの販売を手掛ける三洋貿易(本社:東京都千代田区)は5月31日、現地法人シンガポール・サンヨー・トレーディング(資本金80万米ドル)の株式をタイ企業、Bestrade Precision Limlted(持株比率11%)から追加取得し、完全子会社化すると発表した。意思決定の迅速化や効率的・機動的な経営運営体制を確立し、ASEAN市場における更なる事業展開の強化を目指す。

ライオン バングラデシュに初の連結子会社設立

ライオンは5月31日、バングラデシュに連結子会社となる合弁会社「Lion Kallol Limited(ライオンカロールリミテッド)」(所在地:バングラデシュ・ダッカ市)を設立すると発表した。
合弁会社の資本金は7,000万バングラデシュタカ(約1億400万円)で、出資比率はライオン75%、カロール社25%。日用品を販売する。
同国へはこれまで関係会社を通じて一部製品を輸出していたが、市場の持続的な成長を見込み本格参入する。2022年10月からの営業開始を予定。同社が同国に連結子会社を設置するのは初めて。

スバル 6月国内3工場で2日間稼働停止

SUBARU(スバル)は6月1日、取引先から調達している部品の一部で、供給に支障が出る見込みとなったため、6月2日および3日(2稼働日)、国内生産拠点の操業を一時停止すると発表した。稼働停止するのは、群馬製作所本工場、矢島工場(ともの完成車工場)、および大泉工場(エンジン・トランスミッション工場)の3工場。

スズキ 6月湖西工場を3日間稼働停止 部品不足で

スズキ(本社:静岡県浜松市)は6月1日、半導体など部品不足で6月3、6、13日の3日間、湖西工場(所在地:静岡県湖西市)の一部生産ラインの操業を停止すると発表した。これにより、軽自動車の「スペーシア」「ハスラー」「ワゴンRスマイル」の生産に影響が出る。ただ、今回の減産分は2023年3月期の生産計画に織り込み済みで、計画に変更はない。
同社は5月にも半導体不足の影響で磐田工場(所在地:静岡県磐田市)の操業を3日間停止している。

磁石メーカー4社 脱炭素へ共同研究の覚書に調印

国立研究開発法人、物質・材料研究機構(本部所在地:茨城県つくば市、以下、NIMS)とTDK、大同特殊鋼、信越化学工業、日立金属の磁石メーカー4社は5月30日、NIMSを中核とした磁石マテリアルズオープンプラットフォームの運用に関する覚書に調印したと発表した。
磁石は電気自動車(EV)のモーターや風力などの発電機に使われ、脱炭素の推進に欠かせない材料。磁石材料の世界最高水準の微細構造解析技術やデータ駆動型研究を、材料設計とプロセス最適化に応用し、用途に応じた必要特性を持つ材料の開発を迅速に行うツールの開発を目指している