インドで5社の「日本式ものづくり学校」を認定

日本の経済産業省は4月21日、インドで日本企業5社が手掛ける人材育成の取り組みを「日本式ものづくり学校(JIM)」に認定した。光生アルミニューム工業、ジェイテクト、貝印、東洋インキSCホールディングス、スズキのインド子会社の取り組みで、ススキを除く4社は今回が初認定となる。

永守氏がCEO復帰 日本電産「ニデック」へ社名変更

日本電産は4月21日、創業者の永守重信会長(77)が最高経営責任者(CEO)を同日付で兼任すると発表した。関潤社長兼CEO(60)は社長兼最高執行者責任者(COO)となる。永守氏は2021年6月に関氏へCEOをバトンタッチしたが、わずか1年足らずで復帰することになる。
同社は2022年3月期の純利益は過去最高となったが、株価の低迷には「とても耐えられない」(永守氏)として、交代に踏み切った。永守氏は3年後をめどに指揮を執って業績をさらに改善する。
また、同社は2023年4月1日付で「ニデック」へ社名変更する頃を明らかにした。

丸紅,Proximar 国産陸上養殖サーモン販売で連携 

丸紅(本社:東京都千代田区)は4月20日、Proximar Seafood ASが静岡県小山町で建設中の閉鎖循環式陸上養殖(以下、RAS:Recirculating Aquaculture System)の養殖場で生産するアトランティックサーモンを、2024年から10年間、丸紅が国内で独占販売することで合意したと発表した。
Proximarは、アトランティックサーモンの主要市場として年間約6万トンの需要がある日本で、静岡県小山町に日本最大級の陸上養殖場を建設している。2022年中にふ化施設から順次稼働を開始し、2023年に完工する予定。出荷初年となる2024年の出荷数量は約2,500トン、2027年のフル稼働時には約5,300トンの出荷を予定。
地理的制限を受けず、水質汚染や養殖魚の流失といった環境への負荷が低いRASは、水産物をサステナブルかつ安定的に供給する一つの手段として期待されている。
丸紅とProximarはこの取り組みを通じ、国産のサステナブルな水産物としてRASアトランティックサーモンのブランド構築を目指し、環境配慮型食料ビジネスを拡大するとともに、食の安定供給に貢献していく。

21年度薄型テレビ国内出荷8%減 巣ごもり需要薄れ

電子情報技術産業協会(JEITA)は4月20日、2021年度の薄型テレビ国内出荷台数が2020年度比8%減の525万7,000台だったと発表した。2020年度は10万円の特別給付金や新型コロナウイルス下の巣ごもり需要で伸びたが、2021年度はその反動で減少した。
サイズ別にみると、中・小型機種の落ち込みが大きかった。40~49型が2020年度比16%減の155万1,000台、29型以下が13%減の65万7,000台だった。50型以上の大型機種は0.2%減の201万台。有機ELテレビは25%増の63万2,000台と堅調な伸びが続いている。

JERA,九州電,中国電 水素・アンモニアの導入で協業の覚書

JERA、九州電力、中国電力の3社は4月20日、発電用燃料としての水素・アンモニアの導入に向けて、協業を検討することを定めた覚書を締結したと発表した。水素やアンモニアは燃焼時にCO2を排出しないため、化石燃料に代わる次世代燃料として期待されている。
この覚書は国内で大規模な火力発電所を運営する3社が、燃料用の水素・アンモニアのサプライチェーン構築・拡大に向け、①国内発電所向け水素・アンモニアの調達費用削減等を目的とした共同調達②水素・アンモニアの輸送・貯蔵手段の確立③水素・アンモニアに関する政策支援・ルール形成へ働きかけ④他の国内電力会社等に対する本協議への参画の打診-で協業の可能性を検討することを定めている。

ダイハツ 5月に滋賀・京都2工場停止,部品供給に支障

ダイハツ工業(本社:大阪府池田市)は4月20日、5月に滋賀(竜王)第2工場と、京都(大山崎)の2工場で稼働を一時停止すると発表した。滋賀工場は5月9~10日の合計2日(4直)、京都工場は5月18、19日の合計2日(2直)。
新型コロナウイルスの感染再拡大で中国・上海市の都市封鎖(ロックダウン)で部品供給に支障が出ているため。3月に宮城・福島で発生した地震による取引先の被災や、世界的な半導体不足も影響しているとしている。

京セラ 鹿児島で625億円投じ半導体部品工場を拡張

京セラ(本社;京都市伏見区)は4月20日、625億円投じ鹿児島県薩摩川内市の半導体向け部品の工場を拡張すると発表した。新棟建設により、有機パッケージや水晶デバイス用パッケージなど半導体関連部品の生産能力を売上高ベースで約1割引き上げる。
新棟は5月に着工し、2023年10月に稼働する予定。建築面積1万2,380㎡、延床面積6万5,530㎡の計画。2024年度の生産計画は売上高ベースで約330億円を見込む。同工場の規模は同社の製造拠点としては国内最大となる。

出光興産 国内初の商業規模SAF製造へ NEDOに採択

出光興産(本社:東京都千代田区)は4月19日、同社が進める世界初の年産10万KL級ATJ製造商業機の開発に向けた取り組みがNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)に採択されたと発表した。国内初の商業規模SAF(Suatainable Aviation Fuel、バイオエタノール航空機用再生燃料)サプライチェーン構築によるSAFの社会実装を目指す。事業期間は2022年度から2026年度の5年間の予定で、事業規模は457億円になる。
出光興産はSAFのプラントを、2025年度に千葉事業所(所在地:千葉県市原市)に建設する。2026年度から国内の航空会社などに供給する。