富士フィルム 中国事業拡大へ蘇州に細胞培養培地の拠点

富士フィルム(本社:東京都港区)は12月1日、細胞培養に必要な培地の中国ビジネスを拡大するため、蘇州高新区に培地のカスタマイズサービス拠点「Innovation&Collaboration Center」(以下、ICC)を新設すると発表した。ICCは急伸する中国市場の顧客ニーズを素早く捉え、培地をカスタマイズする拠点。同社は2022年3月にICCを稼働させ、中国における顧客サポート力をさらに強化していく。
培地は、細胞の生育・増殖のための栄養分を含む液状または粉末状の物質で、バイオ医薬品などの研究開発・製造における細胞培養に必要不可欠なもの。培地のグローバル市場は年率10%以上で伸長。中でも中国市場では、承認される医薬品増加を背景に、年率約20%の高い成長性が見込まれている。

ローソン 中国四川省成都市で255店保有のコンビニ会社買収

ローソン(本社:東京都品川区)は12月1日、中国四川省でコンビニエンスストアを運営する四川哦哦超市連鎖管理有限公司を買収したと発表した。四川省哦哦は省都の成都市で255店舗を運営しており、看板を順次ローソンに切り替える。
ローソンの現地法人が、物流会社大手の百世集団公司から四川哦哦の全株式を譲り受けた。同日、四川哦哦の7店舗をローソンに転換し、新規に1店舗出店した。

パナソニック 電池生産技術を応用しパラ代替素材を量産へ

パナソニックは2022年に、石油由来のプラスチックの使用量を5割減らした樹脂を量産する。電池材料を均質に混ぜる技術を応用した独自の製造工程を確立。家電や自動車部品に使うプラスチック素材のポリプロピレンにスギの間伐材を原料とする繊維を55%の比率で混ぜる。生産は大阪府門真市の電池の製造設備を手掛ける子会社で担い、生産能力は月10万トン。日用品や飲料容器向けに試験販売するほか、自社の家電でも採用を広げる。日本経済新聞が報じた。

イーレックス ベトナムフーイエン省とバイオマス燃料事業で覚書

再生可能エネルギーの大手イーレックス(本社:東京都中央区)は11月26日、東京都内で25日に開催された「ベトナム投資カンファレンス」(主催:日本貿易振興機構、ベトナム計画投資省)で、ベトナムフーイエン省との間で再生可能エネルギーとしてのバイオマス燃料の開発および調達、加工、輸送に伴う事業およびバイオマス発電所事業全般で、長期的かつ互恵的な協力関係の推進に向けた協力覚書(MOU)を締結したと発表した。
今回の協力覚書は、バイオマス燃料としてニューソルガムを開発および調達、加工等を含めた輸送に伴うフーイエン省での事業に対し、農業・農村開発の協力関係の構築の実現など両国のビジネス拡大を目指すもの。ニューソルガム事業は地元の雇用を創出していく。

阪急阪神不動産 タイのセナ社と首都などで4住宅分譲事業

阪急阪神不動産(本社:大阪市北区)は11月30日、タイの不動産デベロッパー、セナ・デベロップメントと共同で、首都バンコクおよび近郊で新たに4つの住宅分譲プロジェクトを推進すると発表した。
バンコクの「フレキシ・サトーン・チャルーン・ナコーン」(総戸数約910戸)などを今年から順次完成させる。

TOTO 100億円投じベトナム・ビンフック省に水栓金具工場

TOTO(本社:北九州市小倉北区)は12月1日、約100億円を投じベトナム北部のビンフック省に洗面台や浴槽に設置する水栓金具工場を建設すると発表した。同社の現地法人が2022年1月に着工し、2024年3月に稼働する予定。生産能力は120万個。稼働後は、海外における水栓金具の生産能力が約40%増える。
新工場の敷地面積は約10万㎡。手動水栓と手をかざすだけで水が流れる自動水栓の両方を製造する。出荷先は中国や米国など海外を想定。電力は太陽光発電など再生可能エネルギーを活用する。新型コロナウイルス禍で手洗いなど衛生意識が高まる中、世界的な水栓金具の需要増加に対応する。

PPIH マレーシア・スランゴール州に12/10ドンキ2号店開業

ディスカウント店「ドン・キホーテ」などを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH、本社:東京都目黒区)は12月1日、マレーシア・スランゴール州プタリンジャヤの商業施設「トロピカーナ・ガーデンズモール」に10日、同国2号店を開業すると発表した。
売場面積は2,010㎡。「日本グルメ旅」をテーマに、大阪のたこ焼き、北海道のいか焼きなど日本各地の名物を、駅を模した屋台風の売り場で提供する。買ってすぐに食べられるようイートインスペースを170席設置している。

王子HD ベトナムビンフック省に段ボール新工場 23年7月稼働

王子ホールディングス(本社:東京都中央区)は11月30日、ベトナムビンフック省に新たな段ボール工場を建設すると発表した。投資総額は約50億円。2023年7月の稼働を予定。完全子会社の王子テックス(所在地:ベトナム・ハイフォン市)が、ビンフック省の第3タンロン工業団地内に新工場を建設する。敷地面積は約6万3,000㎡、月産能力は約700万㎡。

横浜ゴム 中国・佛山市でアルミホイールの模倣品排除に成功

横浜ゴムは11月30日、中国の広東省佛山市で正規販売ルート以外のインターネット通信販売(ECサイト)や販売店舗で同社製スポーツ系アルミホイール「ADVAN Racing」の模倣品を販売していた販売業者4社に対し、佛山市市場監督管理局への同社の摘発の申し立てが奏功。4社すべてのアルミホイール模倣品の破棄と過料の支払いを命じる行政処罰が決まり、模倣品排除に成功したと発表した。同社は2017年にも中国において刑事摘発の申し立てを行い、同社製アルミホイールの模倣品排除に成功している。

太陽誘電 170億円投じ中国・常州市の子会社に新工場建設

太陽誘電(本社:東京都中央区)は11月30日、約170億円(建屋のみ)投じ、中国の子会社、太陽誘電(常州)電子有限公司(本社:江蘇省常州市)に工場を建設し、2023年より積層セラミックコンデンサの生産を開始すると発表した。新工場の延床面積は約8万㎡、建築面積は約2万8,500㎡。2021年12月着工、2023年6月竣工。
電装化・電子制御化が進展する自動車、サーバーや基地局通信装置に代表される通信インフラ、5Gスマートフォンなどの技術進化に欠かせない積層セラミックコンデンサは、今後も需要拡大が期待される電子部品。このため、同社は中期的な成長戦略および生産能力増強計画の一環として、将来の需要増に対応できる生産体制を構築する。