ミャンマー 26年のASEAN議長国を辞退 域内が軍政に批判的で

クーデターで国軍が全権を掌握しているミャンマーが、持ち回りで務める東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国を辞退する意向であることが分かった。ミャンマーの軍政に対し、ASEAN主要国ではいずれも批判的。また、インドネシアなど軍政を認めない国や、タイなど対話による事態打開の道を探るべきとの国に分かれる。こうした状況を踏まえ、議長国として議論をまとめきれないと判断したとみられる。

中国 8/10から日本など約80カ国に団体旅行解禁 約3年半ぶり

中国政府は8月10日、日本、米国、欧州(EU)、韓国など世界約80カ国への団体旅行を新たに解禁すると発表した。新型コロナウイルス禍の影響で2020年1月に禁止して以来、約3年半ぶりの再開。先行して解禁した国を加えると約140カ国への団体旅行を認めたことになる。

処理水の放出開始時期 8月下旬に決定する方向で調整 政府

政府は福島第1原発の処理水の海洋放出計画について、岸田首相の米国訪問後、8月下旬に具体的な放出開始時期を決定する方向調整を進めている。政府関係者によると、岸田首相は日米韓3カ国首脳会談のため、米国訪問の際、米国のバイデン大統領、韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領との個別の会談も行って、直接計画を説明し、理解を求める見通しだ。

マレーシアで”盆踊り大会”4万人余が踊りの輪 海外では最大規模

マレーシア・クアラルンプール近郊の会場で7月22日夜、海外では最大規模とされる”盆踊り大会”が開かれた。地元の人たちはじめ現地で暮らす日本人ら4万人余りが集結。やぐらの周囲に幾重もの踊りの輪をつくって、日本の夏の雰囲気を楽しんだ。
マレーシアの盆踊り大会は、現地の日本人会などが46年前の1977年に始めたもの。日本から学ぶことで国の発展を目指そうとした、マレーシアの東方政策「ルックイースト政策」とも相まって、その一環として定着した。

G20 エネルギー相会合 化石燃料低減で合意できず, 声明見送り

20カ国・地域(G20)のエネルギー担当相による会合が7月22日、インドゴア州で開かれた。脱炭素社会の実現を目指す必要性では合意したが、その実現に向けた化石燃料の低減では合意できなかった。再生可能エネルギーの導入料を2030年までに世界で3倍に高めるとの目標でも一致できなかった。このため2022年に続き、今年も共同声明の採択は見送られた。
ただ、議長国を務めたインドのモディ首相は、経済成長に安価な化石燃料の利用が欠かせない新興・途上国「グローバルサウス」の国々の現状を見据え、「グローバルサウスの国々が置き去りにされないことが重要だ」と指摘している。

日本・インド 半導体供給網確立へ協力覚書 政策対話立ち上げ

インド訪問中の西村康稔経済産業相は7月20日、インドのバイシュナウ電子・情報技術相と会談し、同国政府と半導体の供給網確立に向けて、協力覚書を締結したことを明らかにした。両国は「日印半導体サプライチェーンパートナーシップ」と題し、インド側が求めている半導体製造装置や素材などについて政策対話を立ち上げる。インド国内に半導体製造拠点を設けることを視野に入れ、協力を進める方針。また、人材が豊富で市場も大きなインドと協力関係を深めていく。

岸田首相 処理水放出で中国に「科学的根拠で協議」要請

岸田文雄首相は7月18日、訪問中のカタールの首都ドーハで記者会見した。東京電力福島第1原子力発電所の処理水放出について、海洋放出に反対する立場を示している中国に「科学的根拠に基づく議論を行うよう強く求める」と語った。国際原子力機関(IAEA)は報告書で、科学的根拠に基づき処理水が「国際的な安全基準に合致する」と結論付けている。
これに対し、中国の外交担当トップの王毅共産党政治局員は、海洋放出が「海洋環境の安全と人類の生命・健康に関わる」などと批判している。そして、科学的根拠に基づく協議を抜きに、一方的に中国各地の税関当局が日本からの水産物について、放射性物質の検査を厳しくする方針を示している。

EU 日本産食品の輸入規制8月めどに撤廃 正式発表 加盟27カ国

欧州連合(EU])は7月13日、日本産食品に課している輸入規制を完全に撤廃すると正式に発表した。加盟27カ国が福島県産の水産物などを対象に続けてきた規制が8月めどになくなる。ベルギー訪問中の岸田文雄首相が同日、EUのミシェル大統領、フォンデアライエン欧州委員長と会談して、EUの方針を確かめた。