イトーキと滋賀県 高度外国人財の確保で相互連携の覚書

イトーキ(本社:東京都中央区)は7月9日、高度外国人財の獲得・定着に向け、滋賀県と産業ひとづくり推進における相互連携に関する覚書を締結したと発表した。ベトナム・ハノイ工科大学と産学官連携を進めることにより、同大学生の人財育成プログラム充実およびキャリア形成への寄与、滋賀ブランドの向上、将来的な高度外国人財の獲得・定着を目指す。
ハノイ工科大学の学生を対象としたインターンシッププログラムの相互連携の実施期間および人数は、2024年7月15日〜8月16日まで10名を受け入れる。イトーキ本社や関西工場(所在地:滋賀県)などで、日本の”はたらく”と”くらす”を体験することをテーマに、実習、生活、文化体験等を提供する。
ハノイ工科大学は1956年に設立されたベトナム国内トップの理系大学。学部生は約3万9,000名、院生は約1,300名在籍している。

東電の介護子会社 ウエルシアHDに売却 首都圏に70事業所

東京電力ホールディングスは7月5日、介護事業を手掛ける連結子会社、東電パートナーズ(所在地:東京都豊島区)をウエルシアホールディングス(HD)に売却すると発表した。売却額は非公表。
東電パートナーズは2006年に事業の多角化を目的に設立され、1都3県で訪問介護サービスやグループホームの運営を手掛け、首都圏に約70の事業所を持つ。ウエルシアHDは10月1日付で全株式を取得して、社名を「ウエルシアパートナーズ」に変更する。ウエルシアは介護分野を伸ばし、ドラッグストア事業に並ぶ柱に」育成していく計画。

オムロン iCAREの株式30%取得 資本業務提携 協力関係強化 

iCARE(本社:東京地渋谷区)とオムロン(本社:京都市下京区)は7月3日、資本業務提携したと発表した。オムロンは2日、iCAREの既存株主、ベンチャーキャピタルから譲渡を受け、iCAREの株式の30%を取得した。この提携を円滑に進めるため、オムロンより社外取締役1名をiCAREに派遣する予定。
提携を通じて両社の協力関係を強化することで、オムロングループが保有する国内屈指のヘルスケアドメインのユーザーアセットと、iCAREが持つ産業保健領域でのデータとネットワークを活用し、幅広いデータを連携・分析することで、健康経営領域でのソリューション事業を創出する。

ユニ・チャーム 福利厚生制度に「卵子凍結」サービス導入

ユニ・チャーム(本社:東京都港区)は7月3日、セルソースが提供する卵子凍結保管受託サービス「卵子凍結あんしんバンク(TM)」を、7月より社員の福利厚生制度に導入すると発表した。
厚生労働省が2023年に実施した「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査」によると、不妊治療経験者の半数以上が「仕事と治療を両立した」と回答。ただその一方で、女性回答者の約1割は「不妊治療を行うための退職した」「雇用形態を変更した」と回答するなど、ライフプランの見直しを余儀なくされていることも明らかになった。
こうした現状を踏まえ今回、社員一人ひとりの多様な人生設計を支援するため、卵子凍結保管を可能とするサービスを福利厚生制度に導入することにした。

23年認知症行方不明者1万9,039人 11年連続で最多更新

警察庁のまとめによると、認知症や、その疑いで2023年に全国の警察に届け出があった行方不明者が、延べ1万9,039人に上ったことが分かった。前年から330人増え、2012年の統計開始以来、11年連続での最多更新となった。
年代別にみると、80歳以上が1万1,224人、70代が6,838人。これに対し、60代以下は977人。都道府県別では兵庫県が2,094人と最多。以下、大阪府が2,016人、埼玉県が1,912人と続いている。男女比は男性55.7%、女性44.3%。

旧優生保護法は「違憲」最高裁大法廷 国に賠償命令

旧優生保護法下で不妊手術を強制されたのは憲法違反などとして、被害者らが国に損害賠償を求めた5件の訴訟で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は7月3日、同法は違憲と初判断、国に賠償を命じた。不法行為から20年で賠償請求権がなくなるとする「除斥期間」を適用せず、手術から長期間が経過した原告にも賠償を求める権利を認めた。最高裁が法令などを違憲と判断したのは戦後13例目

米FDA イーライ・リリーのアルツハイマー病薬を承認

米食品医薬品局(FDA)は7月2日、米医薬品大手イーライ・リリーのアルツハイマー病薬「ドナネカブAZBT((製品名:キスンラ)」を承認した。認知症薬として、エーザイと米バイオジェンが共同開発した「レカネマブ」に続く、世界で2製品目となる。
イーライ・リリーは1瓶695.65ドル(約11万円)で、ドナネカブを販売する30分間の点滴を13回実施する年間の治療費は3万2,000ドル。米国でレカネマブが2023年に発売された際の価格は年2万6,500ドルだった。イーライ・リリーはドナネカブについて、日本の厚生労働省にも承認申請中だ。

23年度国民年金の最終納付率83.1% 2年連続で80%超え

厚生労働省は6月27日、2023年度の国民年金保険料の最終納付率が前年度比2.4ポイント増の83.1%だったと発表した。この結果、2022年度に初めて80%台に到達した最終納付率は、2年連続で8割を超えた。日本年金機構は2028年度までに80%台後半まで引き上げる目標を掲げている。
納付率が向上したのは、スマートフォンのアプリを使って納付できる制度を導入したり、過去に遡って納付できる仕組みを周知したりして利便性を高めたため。なお過去2年度分支払っていない未納者は、79万人で2022年度比10万人減少した。