日本、中国の両政府は11月30日、短期出張や長期の駐在員などを対象に両国の往来を再開した。新型コロナウイルスの陰性証明書や行動計画を提出すれば、相手国へ渡航後2週間の待機を免除する。
ただ、帰国後の措置に両国で違いがある。中国側から日本への出張時は、中国に戻って2週間の強制的な大気措置が伴う。一方で日本から中国への出張者は、日本への帰国後の待機は要請しない。
日本にとって、短期のビジネス客の往来再開はシンガポール、韓国、ベトナムに続き4カ国目。日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2019年に中国から来日したビジネス客は37万人と国別で最多だった。
インドネシアから特定技能介護人材9人が来日 往来再開へ始動
登録支援業務および外国人材の紹介等を手掛けるチョモランマ(本社:北海道札幌市中央区)はこのほど、インドネシアから9人の特定技能介護人材が来日、支援業務を開始したと発表した。新型コロナウイルスの影響で当初の予定より4カ月遅れの入国となった。日本・インドネシア両国政府間で交わされたレジデンストラックによる入国。入国後14日間の個室待機による検疫措置が必要とされるスキーム。
コロナ禍の中、まだまだ課題・問題点は多いが、ビジネス関係者から往来再開へ動きが始まった。
金沢市,日本マイクロソフト,システムサポート IT都市化へ包括連携協定
金沢市、日本マイクロソフト(本社:東京都港区)、システムサポート(本社:石川県金沢市)は11月26日、相互の連携を強化し、先進的なクラウド技術等のITサービスを活用した、新たなビジネスやサービスの創出を推進し行政のデジタル変革を推進、地方におけるIT都市化の実現を目指すことを目的に同日、包括連携協定を締結したと発表した。
3者はこの協定に基づき①地域活性化に向けたクラウド技術等のITサービスの活用手法の検討②各々が所有する施設、敷地、製品および技術の提供③施設におけるクラウド技術等のITサービスの導入や活用、推進④クラウド技術等を活用、応用する高度なIT人材の育成-などに取り組む。
20年1~10月休廃業・解散企業4万3,802件で前年超 最多ペース
東京商工リサーチのまとめによると、2020年1~10月に全国で休廃業・解散した企業は4万3,802件(前年同期比21.5%増、速報値)で、2019年の年間件数(4万3,348件)を上回った。2000年に調査を開始して以降、最多だった2018年(4万6,724件)を大幅に上回るペースで推移している。
4万3,802件を産業別でみると、最多はサービス業ほかの1万3,655件(構成比31.2%)、以下、建設業が7,452件、小売業が5,474件、製造業が4,793件と続いている。これらの産業を細分化した業種別では、飲食店が1,489店(前年同期比9.5%増)、飲食料品小売業1,256件(同8.4%増)でともに1,000件を超えた。また、アパレル、介護、娯楽関係も軒並み増加した。
近大,NTTなど「スマートシティ・スマートキャンパス」で包括連携協定
近畿大学(本部:大阪府東大阪市)とNTTグループ各社は11月24日、第5世代移動通信システム(以下、5G)の実証実験ならびに高度な情報通信技術(ICT)を活用したスマートシティ・スマートキャンパスの創造および教育、研究、そして地域社会の発展をめざし同日、連携協定を締結したと発表した。
都市・地域が抱える課題を明らかにし、その諸課題を解決するため、第四次産業革命・Society5.0の社会実装に向けた実証実験の場として、近畿大学では大学キャンパスや病院などの施設を積極的に活用してもらうとしている。
この協定にはNTT、NTTドコモ、NTT西日本、NTTデータが参画している。
大阪府とUSJ 英語教育や観光・地域活性化などで連携協定
大阪府は11月24日、民間のノウハウを子どもたちの英語教育や観光戦略などに生かそうと、大阪のテーマパークUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)と連携して取り組む協定を結んだと発表した。締結式には大阪府の吉村知事と、USJの運営会社のボニエ社長が出席し、①子どもの教育②観光と地域活性化-など7つの分野で連携して取り組むとした協定書を交わした。
具体的には英語教育への支援として、外国人スタッフが出演して英会話を学べるDVDの教材を作成し、府内の公立の小中学校などに寄贈するほか、USJで11月25日から、子どもたちがスタッフと英語でのコミュニケーションに挑戦できる取り組みを始める。また、USJが持つ観光に関するマーケティングのノウハウを活用し、2025年の大阪・関西万博に向けて、効果的なプロモーションを行うとしている。
働き盛り男性の自殺増加 コロナ禍で失職・住まい失う事態
厚生労働省のまとめによると、非正規雇用を中心に20代から50代の働き盛りの男性の自殺者が8月706人、9月705人に上り、コロナ禍が深刻な影を落としている。これらは新型コロナウイルスの影響によるもの、中にはで突然、雇用者側から解雇と社宅の退去を求められ、何の準備もできないまま、失職とともに住まいを奪われるケースも少なくないという。
この20代~50代の働き盛りの男性の自殺者は、8月は昨年を6.6%上回っていたが、9月は同8.6%増となり、1カ月間で2ポイント悪化している。それだけ雇用情勢が厳しくなり、解雇・雇い止めが進行している証だ。こうした基調はまだまだ改善する方向にはなく、今後さらに深刻化することが懸念される。
東京商工リサーチのまとめによると、新型コロナウイルスの影響で倒産した企業は2月以降、累計で11月18日現在で728件に上っている。また、総務省や厚生労働省によると失業率や有効求人倍率も悪化している。全国の完全失業率は2.2%だった昨年11月以降、右肩上がりに上昇し、今年9月時点で3.0%に上っている。有効求人倍率も9カ月連続で低下して1.03倍にまで落ち込んでいる。
このほか、自殺者は女性でも増えている。今年9月は全国で640人に上り、4カ月連続で昨年同時期を上回っている。
GTN IPSから在留フィリピン人材関連事業部門を譲受で合意
外国人専門の生活総合支援事業を展開するグローバルトラストネットワークス(以下、GTN、本社:東京都豊島区)は11月11日、アイ・ピー・エス(本社:東京都中央区)から在留フィリピン人関連事業の一部である人材関連事業部門を譲り受けることで合意し、契約を締結したと発表した。
日本に在住するフィリピン人の介護人材紹介・派遣を行う人材関連事業を譲り受けることにより、日本国内での人材の確保が可能となった。これにより、日本、フィリピン両国での優良なフィリピン介護人材確保の強化が可能となる。
事業譲受は2021年1月1日。譲渡価額は非公表。
苦境の外国人技能実習生の支援団体が国に実態調査と対策を要請
苦境にある技能実習生ら日本で働く外国人を支援する団体のメンバーなどおよそ30人がこのほど、東京の参議院議員会館で、厚生労働省や法務省の担当者に実態調査と対策を求めた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、受け入れ先で解雇され再就職もできず、行き場や住む場所も失うケースが相次いでいる技能実習生ら外国人労働者。厚生労働省によると、コロナ禍で解雇や雇い止めに遭った外国人技能実習生は9月25日現在でおよそ3,700人に上っている。そして、感染拡大が深刻さを増している中、雇用情勢は一段と厳しくなっている。
ベトナムからEPAに基づき看護師・介護福祉士候補231人が入国
日本・ベトナム経済連携協定(EPA)に基づき11月9日、ベトナムから看護師・介護福祉士候補者第7陣64人が訪日した。11日にも167人が入国する予定で、第7陣は計231人の入国となる。内訳は看護師候補者38人、介護福祉士候補者193人。
これらの候補者は訪日前に12カ月間の日本語研修を修了し、日本語能力試験のN3以上を取得しているか、またはN2以上を自主的に取得しており、日本国内の受け入れ病院・介護施設とのマッチングを経て雇用契約を締結している。候補者は入国後、約2カ月半の日本語等研修を受講した後、国家試験の合格を目指し、2021年1月中旬から全国の受け入れ病院・介護施設で就労・研修を開始する。看護師候補者は最大3年間、介護福祉士候補者は最大4年間、日本に滞在、国家試験にチャレンジできる。
ベトナムから第6陣まで計1,109人(看護師候補者142人、介護福祉士候補者967人)が入国。うち看護師は計89人、介護福祉士は計320人が合格し、国家資格を取得している。