警察庁のまとめによると、5月に新型コロナウイルスに感染し自宅、高齢者施設など医療機関以外で体調が悪化して死亡したケースが97人いたことが分かった。こうしたケースは24都道府県で確認された。4月の96人から1人増え、1月の132人に次いで多かった。
4月に続いて最多は大阪(24人)で、次は兵庫(12人)だった。2020年3月からの合計は500人になった。
関空に自動PCR検査システム 1時間20分で結果 コロナ後見据え
新型コロナ収束後の国際線の旅行需要の回復を見据え、関西空港に海外への渡航前に短時間で結果が出るPCR検査システムが設置され、今夏から運用されることになった。
このPCR検査システムは川崎重工業などが開発したもので、国際線出発フロアの入り口近くに設置された。長さ12m余、幅2.5mのコンテナの中で検査を行い、採取された検体を入れると、ロボットアームや機器が試薬の調製やPCR測定をすべて自動で行うという。およそ1時間20分で結果が出るため、海外への渡航前に検査を受け、陰性証明書を得たうえでそのまま出国できる。
1日に最大2,500件の検査ができ、今後医療機関と提携し、今夏から有料で検査を行うとしている。
関空改修工事を着工 第1ターミナル コロナ収束後見据え
関西国際空港を運営する関西エアポートは5月28日、第1ターミナル改修工事の起工式を執り行った。新型コロナウイルスの影響で着工は半年遅れ、2020年度の国際線利用者数は約20万人と前年度比99%減と落ち込んだが、、山谷佳之社長は「収束は不透明だが、ワクチンの接種も進み、大阪・関西万博前には活況が戻っていると考えている」としている。
改修計画では、国際線と国内線のエリアを配置し、国際線の駐機スポットを34から39に増やす。一つのレーンで複数の人の手荷物を同時に検査できる「スマートレーン」も16から22に増やすなど、空港全体の受け入れ能力を年間3,300万人から4,400万人に拡大する。出国審査後の商業施設が集まるエリアも60%増やす。改修費は約700億円で、改修中も空港機能は維持する。出発エリアの訪日客向け商業施設の拡充工事の一部は2026年秋ごろの完成を目指す。
大阪・関西万博に中国やイランなど6者から新たに参加表明
井上万博担当相は5月28日、2025年の大阪・関西万博に新たに中国、イラン、ガーナ、ギニア、ルクセンブルクの5カ国のほか、AUC(アフリカ連合委員会)から参加表明があったことを明らかにした。この結果、同万博への参加表明は34カ国と、4つの国際機関となった。
USJ 6/1から平日のみ入場制限し営業再開 一部緩和措置受け
大阪市のテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は5月28日、緊急事態宣言の再延長に伴う大阪府の要請が一部緩和されることを受け、6月1日から平日に限って営業を再開することを発表した。
営業時間は、6月中は10時から18時まで。入場する人数を5,000人として密集を避けるほか、利用者が施設から帰る際には分散退場を促進するなど対策を徹底するとしている。USJは緊急事態宣言発令に伴い、4月25日から休業していた。
9都道府県の緊急事態 5県のまん延防止措置 6/20まで延長
日本政府は5月28日、新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、東京など9都道府県に発令中の緊急事態宣言と、埼玉県など5県に適用中の「まん延防止等重点措置」の期限をそれぞれ6月20日まで延長することを決めた。
宣言の延長対象は4月25日に発令された東京、京都、大阪、兵庫、5月12日に発令された愛知と福岡、16日に発令された北海道、岡山、広島の計9都道府県。これまでの期限は31日だった。23日に発令された沖縄県は当初から6月20日を期限としている。
パナソニック CO2排出量30年までに実質ゼロに 楠見氏が目標
6月に社長に就任するパナソニックの楠見雄規CEOは5月27日、オンラインで経営方針に関する記者会見を開き、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする意欲的な目標を明らかにした。自社の工場やオフィスで再生可能エネルギーを利用することや省エネを徹底すること、排出権取引を活用することで目標を実現する考え。日本企業の多くはCO2排出量実質ゼロの目標時期を2040~2050年としており、パナソニックの目標はかなり思い切った時期設定となっている。
三井不動産 大阪・中之島「未来医療国際拠点」運営事業者に
三井不動産はこのほど、大阪・中之島で2024年春のオープンを目指す先端医療の研究拠点「未来医療国際拠点」(所在地:大阪市北区中之島4丁目)における「産学医連携ベンチャー・エコシステム」の運営事業者に決定し、基本合意書を締結した。
同社は一般社団法人ライフサイエンス・イノベーションネットワーク・ジャパン(所在地:東京都中央区、LINK-J)とともに、大阪におけるワンストップのベンチャーエコシステム構築の支援を進めていく。大阪都心部で初となる「賃貸ウェットラボ」「コミュニケーションラウンジ」「スタートアップ向けオフィス」が一体となった施設とする。
未来医療国際拠点は、最先端の未来医療の産業化の推進および、その提供による国際貢献に寄与することをコンセプトとして未来医療推進機構(所在地:大阪市)が全体運営する予定の施設。再生医療をはじめゲノム医療やAI診断などの最先端医療を提供する医療機関とその開発に取り組む企業、ベンチャーさらには支援機関が一つ屋根のもとに集積する全国初の拠点を目指している。
川崎重工業 関空に自動PCR検査ロボ 出国者向け今夏開始
川崎重工業はこのほど、新型コロナウイルスの「自動PCR検査ロボットシステム」を搭載したコンテナを関西国際空港に設置した。検体投入から80分で結果が分かり、1日最大で2,500件の検査が可能。出国者向けの有料サービスで、提携先の医療機関を決め、夏ごろの運用開始を目指す。
コンテナは長さ約12.2m、幅約2.5m、高さ約2.9m。空港の屋外に置かれ、検査の全工程を内部のロボットアームなどが担う。医療従事者の感染リスクを減らし、検査人員の削減にもつながる。同社では「急な出張で準備が間に合わない場合などに利用してほしい」としている。
大規模接種センター 東京・大阪で7,500人 初日順調に始動
自衛隊が運営する新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターは5月24日開設され、予定していた初日のワクチン接種を午後8時半ごろに終了した。初日は東京、大阪両会場で計7,500人の予約を受け付けていたが、大きなトラブルはなかった。防衛省は1日当たり最大で計1万5,000人への接種を目指し、徐々に接種のペースを上げていく。
センターは東京都千代田区の大手町合同庁舎3号館と、大阪市北区の大阪府立国際会議場の2カ所に開設。国直轄で首都圏と京阪神圏の接種を加速させるのが狙い。期間は3カ月間を予定。65歳以上の高齢者に米モデルナ社製のワクチンを接種する。