コロナ変異種の感染者を日本国内初確認 英国から帰国の5人

厚生労働省は12月25日、英国から航空機で入国した男女5人から感染力の強い新型コロナウイルス変異種が検出されたと発表した。変異種の確認は日本国内では初めて。関西国際空港で3人、羽田空港で2人、空港検疫で見つかった。
変異種は従来のウイルスより最大70%ほど感染しやすいとされているが、重症化リスクは変わらないという。

「喝采」「北酒場」など作詞・作曲の中村泰士さん 肝臓がんで死去

昭和を代表する楽曲を多く手がけ、昭和47年に発表された、ちあきなおみさんの「喝采」、昭和57年の細川たかしさんの「北酒場」など多くの歌謡曲を世に送り出した作詞・作曲家の中村泰士さんが12月20日、大阪市内の病院で肝臓がんのため亡くなったことが分かった。81歳だった。葬儀は親族のみで執り行ったという。
中村さんは奈良県出身で、美川鯛二という名前で歌手として活動した後、昭和43年に発表された佐川満男さんの「今は幸せかい」で作曲家デビュー。第ヒット曲、喝采、北酒場は日本レコード大賞を受賞した。

武田薬品 中国企業に高血圧治療薬など5品目330億円で売却

武田薬品工業(本社:大阪市中央区)は12月21日、中国で販売している高血圧治療薬「エブランチル」を含む循環器疾患など医薬印5品目を、同国の製薬会社ハステンバイオファーマシューティックに売却すると発表した。売却額は3億2,200万ドル(約330億円)で、2021年6月末までに完了する。販売に関わる人員も移籍するが、製造は武田が引き続き担う。

大阪を「国際金融都市」に 21年3月までに推進組織設置へ初会合

大阪府庁で12月23日、大阪を海外の金融機関や専門人材が集まる「国際金融都市」にするための準備組織の初会合が開かれ、2021年3月までに有識者も加え新たな組織を設置し、環境整備などを進めていく方針を確認した。会合には大阪府の吉村知事、大阪市の松井市長、関西経済連合会の松本会長らが出席した。
この中で、①大胆な規制緩和による革新的な都市を実現すること②アジアのデリバティブ取引市場をけん引する一大拠点の創設-などを目指すことを確認した。

三菱地所などJV9社「うめきた2期地区開発事業」工事に着手

三菱地所を代表企業とするうめきた2期開発事業者9社は12月21」日、工事に着手したと発表した。JV9社は2017年12月に独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が実施した「うめきた2期地区開発事業者募集」で応募、開発事業者に選定された後、同プロジェクトについてUR都市機構、大阪府、大阪市などと協働し、計画の策定を進めてきた。竣工すれば、大阪駅前に約4万5,000㎡の都市公園を含む新たな街が誕生する。

「大阪・関西万博」脱炭素へ「未来社会の実験場」として世界へ発信

日本政府は12月21日、2050年の温室効果ガスの排出ゼロを目指し、2025年の「大阪・関西万博」の基本方針を、世界に脱炭素社会のあり方を発信する「未来社会の実験場」と位置付けると発表した。同万博がデジタル技術の積極的な活用を促す契機になると指摘し、会場を実際に訪れる体験に加え、世界中から多くの人たちが参加できるよう、リアルとバーチャルを融合させた新しい万博の姿を打ち出す必要性を強調している。

日本「GoToトラベル」全国で一時停止 12/28~1/11 コロナで

日本政府は12月14日開いた新型コロナウイルス対策本部で、観光需要喚起策「GoToトラベル」を全国一斉に一時停止することを決めた。期間は12月28日~2021年1月11日まで。また、これに先行して札幌、大阪、東京、名古屋の4都市を対象に12月27日までGoToトラベル事業から外すことを改めて発表した。新型コロナの感染者が全国で拡大しているため、人の往来を抑え、感染拡大に歯止めをかけたい考え。

コクヨ ”ジャポニカ学習帳”のショウワノートと資本業務提携

”キャンパスノート”などで知られる文房具大手のコクヨ(本社:大阪市東成区)は12月10日、”ジャポニカ学習帳”で知られるショウワノート(本社:富山県高岡市)と資本・業務提携したと発表した。コクヨはショウワノートの株式のおよそ15%を取得し、提携する。
コクヨは中高生から社会人まで幅広い顧客層を持ち、国内のノート市場でトップだが、子ども向けは手薄だった。一方、ショウワノートは小学生を中心に人気のあるジャポニカ学習帳で知られ、キャラクターの活かし方に定評がある。国内市場が縮小する中、商品開発などで連携し、事業拡大を図る。

大阪のアンジェスが東西8施設でコロナワクチンの臨床試験開始

新型コロナウイルスのワクチン開発を進めている、大阪大学の研究者が設立した大阪府茨木市のバイオベンチャー企業、アンジェスは12月8日、500人を対象にした次の段階の臨床試験を開始したと発表した。
臨床試験は関西と関東の8施設で行われ、健康な成人合わせて500人を対象に2週間の間隔をあけたグループと4週間のグループでそれぞれ2回投与して、安全性やどれだけ抗体ができるかなどを調べるという。また、それぞれのグループのうち、50人はワクチンに似せた偽薬を投与し、開発中のワクチンとの比較を行う。この臨床試験の後、新型コロナウイルスの発症を予防する効果を検証するため、さらに多くの人を対象とする臨床試験を実施する計画。

大飯原発の設置許可取り消す判決 大阪地裁 異例の司法判断

大阪地方裁判所は12月4日、福井県・大飯原子力発電所について、国の原子力規制委員会が行った審査の過程で看過しがたい誤りや欠落があると判断して、原発の設置許可を取り消した。東京電力の福島第一原発事故を教訓にした新たな規制基準が設けられてから、原発の設置許可を取り消す司法判断は初めて。
関西電力・大飯原子力発電所の3号機と4号機について、関西や福井県などに住むおよそ130人が大地震への耐震性が不十分と主張して、設置を許可した原子力規制委員会の決定を取り消すよう求めていた。