22年の有効求人倍率平均1.28倍で4年ぶり前年上回る

厚生労働省によると、2022年の年間平均の有効求人倍率は1.28倍となり、コロナ禍からの経済活動の回復を背景に、4年ぶりに前年を上回った。コロナ禍で大きなダメージを受けた宿泊業、飲食サービス業、製造業で求人が大きく伸びた。
厚生労働省によると、2022年企業からハローワークに出された求人数は月平均で347万4,041件と、前年比12.7%増えた一方、仕事を求める人は月平均で193万5,780人と、前年比0.7%減少した。

「23年の転職市場は活性化する」8割 ビズリーチ調査

中途採用・転職サイトを運営するビズリーチ(所在地:東京都渋谷区)は12月7日、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイトに登録するヘッドハンターを対象に実施した、中途採用・転職活動に関するアンケート結果を発表した。有効回答数は394。
これによると①人事に加え「採用現場の責任者が採用活動に関わる企業が増えた」97.0%②「採用現場の責任者が直接的に採用活動に関わることは採用成功につながる」97.1%③2023年1〜3月の中途採用活動は「活性化する」80.4%④2023年1〜3月の転職活動は「活性化する」81.8%ーなどとなった。
詳細をみると、1年前と比較して人事だけでなく「採用する部門(現場)の責任者が主体的に採用に関わる企業が増えたか?」の質問に、「増えた」(34.4%)、「どちらかといえば増えた」(62.6%)を合わせ、増えたと回答したヘッドハンターが97.0%に上っている。
「即戦力採用において、採用する部門(現場)の責任者が主体的(直接的)に関わることは、採用成功につながるか?」の質問に、「つながる」(72.9%)、「どちらかといえばつながる」(24.2%)を合わせ、つながると回答したヘッドハンターが97.1%に達した。
2023年1〜3月の中途採用活動については、「活性化する」(30.7%)および「どちらかといえば活性化する」(49.7%)を合わせ、81,8%が活性化すると答えている。また、同時期の求職者の転職活動については、「活性化する」(27.5%)、「どちらかといえば活性化する」(61.3%)を合わせ、81.8%が活性化すると回答している。
動きが活発な業種・職種はIT、インターネット、製造業、コンサルティング、サービス、金融関連業。

求人・求職者に需給ギャップ 飲食業の雇用動向

リクルート(本社:東京都千代田区)がまとめたコロナ後の飲食業の雇用動向によると、求人数と求職者で需給ギャップが発生している。コロナ禍前と比較すると、全体の検索数は減少しているが、足元の年末年始に向かって雇用は増加傾向にある。
近年を振り返ると、派遣、アルバイト・パート、社員すべてで1回目の緊急事態宣言時(2020年4月)を底として、以降は明確な改善基調が続き、2021年3月ごろには一部で感染拡大前の水準に復す職種もみられた。アルバイト・パートがおよそ8割を占める飲食業では2021年4月以降、揺れを伴いつつも回復期にある。

10月の求人倍率1.35倍 10カ月連続上昇, 失業率2.6%

厚生労働省が11月29日発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は1.35倍で、前月比0.01ポイント上昇した。前月を上回るのは10カ月連続。ただ、これでも新型コロナウイルス禍前の水準には届いていない。一方、総務省が同日発表した10月の完全失業率は2.6%と前月の横ばいだった。
景気の先行指標となる新規求人数は92万4,946人で前月比1.4%増で、新規求人倍率は2.33倍と前月比0.06ポイント上昇した。10月の就業者数6,755万人で、前年同月比50万人増えた。増加は3カ月連続。正規職員・従業員は前年同月比17万人増の3,614万人で、5カ月ぶりに増加した。非正規も2,116万人で同34万人増えた。

飲食業 パートの平均時給 7カ月連続最高を更新中

リクルート(本社:東京都千代田区)は11月28日、飲食業界のアルバイト・パートの時給動向を発表した。前年度比31円と過去最大の引き上げ幅となった最低賃金の影響などもあり、3大都市圏のフード系の募集時平均時給は2022年4月以降、7カ月連続で過去最高金額を更新し続けている。
コロナ禍で横ばいが続いていた分もあってか、職種計と比べて高い増加率となっているが、平均時給としてはまだ他職種よりも低い水準(2022年10月の職種計1,151円、フード系1,088円)にある。このため、人材確保のためには今後も時給引き上げが必要になりそうだ。

10月求人広告43.5%増の132万件 18カ月連続プラス

全国求人情報協会(本部所在地:東京都千代田区)が11月25日発表した10月の求人広告件数(週平均、職種別)は、前年同月比43.5%増の132万4,644件にに上った。前年同月を上回るのは18カ月連続。10月から始まった政府の観光促進策「全国旅行支援」や水際対策の緩和を受けて、飲食業や宿泊業などを中心に必要となる人材確保に向けた動きが広がっている。

8月の求人倍率1.32倍 8カ月連続上昇, 失業率2.5%

厚生労働省が9月30日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は1.32倍で、前月に比べて0.03ポイント上昇した。8カ月連続で前月を上回った。持ち直しの傾向が続くものの、新型コロナウイルス流行前の水準には届いていない。
一方、総務省が同日発表した8月の完全失業率は2.5%で、前月比0.1ポイント低下し、4カ月ぶりに改善した。
景気の先行指標とされる8月の新規求人数は83万8,699人で、前年同月比15.1%増えた。宿泊・飲食サービスが51.1%増加した。生活関連サービス・娯楽も28.9%増となった。

8月派遣時給0.3%下落 介護系など低時給の求人増

人材サービス大手のエン・ジャパンのまとめによると、8月の派遣社員の募集時平均時給は3大都市圏(関東・東海・関西)で、前年同月比5円(0.3%)安い1,616円だった。前年同月を下回るのは2020年10月以来。相対的に時給の低い介護系と軽作業系の求人数が伸び、全体の平均時給が下がった。

8月中途求人倍率2.09倍 ブライダル,ホテル,外食で増

パーソルキャリア(所在地:東京都千代田区)のまとめによると、8月の中途採用求人倍率は、前月比0.11ポイント高い2.09倍となった。8カ月ぶりに過去最高を更新した。政府の経済社会活動との両立を目指す政策を背景に、新型コロナウイルス第7波のピークアウトを見据えた動きがみられた。
この2年間の自重期間を経て、ブライダル業界が積極的な人材確保の動きをみせたほか、ホテル、外食などでも採用意欲が高まった。半面、夏休み時期で転職希望者が減り、求人倍率を押し下げた。

7月の派遣時給 事務系2.4%高 IT3.3%高で最高更新

人材サービス大手エン・ジャパンのまとめによると、人材派遣市場で事務系の時給が上昇している。7月の平均時給は前年同月比2.4%高となっており、2カ月連続で過去最高を更新した。新型コロナウイルス禍からの業務正常化に向けた求人が伸びた。
また、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速を受けて、IT系も3.3%高となり過去最高を更新している。
エン・ジャパンが8月17日発表した7月の募集時平均時給は、3大都市圏(関東・東海・関西)の全職種平均で前年同月比3円(0.2%)高い1,628円。6カ月連続で全7職種で前年同月を上回った。