文部科学省と防災科学技術研究所は6月18日、南海トラフ地震の想定震源域のうち海底観測網の「空白域」になっていた高知〜宮崎沖で、新たな観測網「N-net」の試験運用が7月1日から始まる。本格運用後は、沖合の地震が最大20秒、津波は最大20分、検知が早まるとしている。
巨大地震発生の可能性が指摘されている南海トラフ海域の海底で地震や津波の観測システムの設置工事を終えた。秋にも本格運用を始めてデータを公開し、気象庁の緊急地震速報や津波情報の伝達を迅速化するもの。
セイノーHD 572億円投じ三菱電機の物流子会社を買収
ニデック 永守氏, 今後は岸田体制で AI関連1兆円規模目指す
ニデックの永守重信・代表取締役グローバルグループ代表は6月18日、岸田光哉社長兼最高経営責任者(CEO)を中心とする経営体制のもと、今後運営していくと表明した。そして、今後の創業者である自身の役割について「経営の第一線からは一歩引き、経営者の育成やM&A (合併・買収)を担う」との考え方を示した。
また、期待の大きい新規事業について生成AI関連事業を挙げ、中長期的に育成していく方針を明らかにした。同社は米サーバー大手のスーパー・マイクロ・コンピュータと生成AI向けサーバーの冷却装置を共同開発し、2025年3月期に数百億円規模の売上高を目指している。そのうえで、永守氏は「将来は1兆円規模の事業になるだろう」と期待を込めた。
23年賃上げの伸び率 世代間で差 男女とも20代の伸び大
内閣府が厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに行った分析によると、2023年の賃金動向に世代間で差があることが分かった。これは時間外や休日手当を除く「所定内給与」の前年からの伸び率を算出したもの。
大卒の男子では20代前半がプラス3.1%、20代後半がプラス3.4%だった。これに対し、30代後半は0%、40代が1%台、50代前半はマイナスだった。また女子でも20代前半がプラス2.1%、20代後半がプラス1.9%だった。これに対し30代前半はプラス0.3%、40代はマイナスだった。
人材獲得競争の激しい若い世代で伸び率が高くなった一方で、中堅やベテラン層では伸びが小さくなるなど、世代によって差が出る結果となった。一方、人手不足に伴い、シニア世代の処遇を改善する動きも出る中、男性の60代前半はプラス6.8%、女性の60代前半はプラス11.2%となった。
丸紅 Co-processing製法で製造されたSAFをANAへ供給開始
丸紅(本社:東京都千代田区)は6月17日、石油由来原料とバイオ燃料の同時処理を行うCo-processing製法により製造された持続可能な航空燃料(Sustainable Avietion Fuel、以下、SAF)の日本市場への供給を開始したと発表した。
韓国の石油精製会社、HD Hyundai Oilbank(所在地:大韓民国城南市)より、同社製油所で生産された植物油(廃食用油)由来のSAFを調達し、丸紅が100%出資する丸紅エネックス(所在地:千葉市)の千葉ターミナルで、全日本空輸(本社:東京都港区、ANA)向けに供給した。Co-processing製法によるSAFの供給は、日本で始めて。
スーパー「玉出」と「ハナマサ」運営会社が業務提携
シャープ 台湾・樺漢科技とスマートリテール協業で覚書
シャープ(本社:大阪府堺市)は6月17日、産業コンピュータ分野大手で台湾を本拠とする樺漢科技(本社:台湾・新北市、以下、ENNOCONN)との間で、アジア地域におけるスマートリテール分野を中心とした協業で覚書を締結したと発表した。樺漢科技は産業用コンピュータ分野における包括的なサプラーヤーとして統合クラウド管理サービスや産業用IoTなどに強みを持ち、AIや自動化技術で豊富なリソースを保有する。
今回の協業により、両社が持つ技術や製品、販売チャネルを融合し、スマートリテール分野における新たなビジネスの創出に取り組む。第一弾としてPOSシステムやスマートタグ、デジタル広告などを組み合わせたサービスの共同開発を目指す。