アサヒ飲料 自販機のCO2吸収材を道路舗装に活用, 実証中

アサヒ飲料は、庫内に搭載した特殊材が大気中のCO2を吸収する仕組みを付帯した自動販売機(通称:CO2を食べる自販機)を商業施設に設置し、その導入効果を検証している。吸収したCO2については自治体や企業と共創しながら、肥料やコンクリート原料などとして活用する計画だ。
同社はすでに2023年8月から前田道路とともに、CO2吸収材を活用したアスファルト混合物(道路用原料)の開発を進めている。2024年5月より実用性を確認する室内検証が行われ、実際の道路への適用に向けて、施工性や耐久性を評価する段階に至っているという。
ちなみに自販機1台当たりのCO2年間吸収量は、稼働電力に由来するCO2排出量の最大20%と見積もられている。同社の試算によると、これは樹齢56〜60年のスギのCO2年間吸収量(固定量)に換算すると約20本分に相当する。

IHI, 兼松 Sierra Spaceと宇宙ステーション機器提供で合意

IHIエアロスペースと兼松は5月31日、商用宇宙ステーション開発を進める米国Sierra Space Corporationに、パッシブドッキング機器を提供することで合意したと発表した。パッシブドッキング機器は、宇宙往還機「Dream Chaser(R)」をはじめとした宇宙機が宇宙ステーションと確実で安全なドッキングを実現するために宇宙ステーションに搭載される重要な機器。今後3社が詳細設計に向けて協力して開発を進めていく計画。

五洋建設, プロドローン 離着水・海洋航行可能なドローン

五洋建設とプロドローンは5月31日、離着水ならびに海洋航行が可能な海洋観測ドローン、Penta-Ocean Vanguard DroneAqua(以下、POV-DA)を開発したと発表した。POV-DAは、離着水が可能なドローンに高精度なGNSS、スラスタ、測深ソナーを搭載したもの。
着水したPOV-DAの現位置と水深はリアルタイムに陸上の操作画面で把握することができる。また、操作画面で観測地点の平面位置を指定すると、水中のスラスターによりPOV-DAを観測地点まで海上航行させることや、波や流れがある中で観測地点に定点保持させることも可能という。このため、陸上からの操作で手軽に水深測量や波浪観測を行う事が可能となった。

インド総選挙 6/1投票終了 与党が過半数議席確保の勢い 

インド全土で4月19日から7回に分けて実施されたインド総選挙(下院選)が6月1日、全投票が終了した。4日に開票が行われる。
選挙は3期目を目指すモディ首相を党首とする与党・インド人民党(BJP)と最大野党・国民会議派を中心とする野党連合が、全国543の議席を争った。高い経済成長を牽引してきたモディ氏率いる与党が安定した政権運営に必要な過半数の議席を維持できるか注目される。

JICA ベトナムの国立がん病院の医療機材整備に18.3億円

国際協力機構(JICA)は5月28日、ベトナムの首都ハノイで同国政府との間で、「国立がん病院における医療機材整備計画」を対象として、18億3,000万円を限度とする無償資金協力の贈与契約を締結した。同事業は、年間約8万人の入院患者と30万人以上の外来患者を受け入れ、約2.5万件の外科手術を実施するベトナム最大のがん専門病院の医療機材を整備する資金に充てられる。

インドの23年度実質GDP8.2%成長 前年度を1.2㌽上回る

インド政府の発表によると、2023年度(2023年4月〜2024年3月)の実質国内総生産(GDP)の成長率は8.2%となった。政府の事前予測7.6%成長を0.6ポイント上回る高い成長率を維持した。製造業、建設業のほか、不動産業、金融業などが好調で、2022年度(2022年4月〜2023年3月)の7%成長を1.2ポイント上回る、成長著しい同国の現状を国内外に示した。

大阪の外国人客 24年1,400万人見通し 5年ぶり過去最高

大阪観光局の推計によると、2024年に大阪を訪れる外国人客数が1,400万人になる見通しだ。この数値は新型コロナウイルス禍前の2019年を14%上回り、5年ぶりに過去最高を更新する。
同局によると、2024年1〜4月に来阪した外国人客は455万9,000人(推計値)で、2019年の同時期に比べ18%増えている。国・地域別にみると、歴史的な円安を背景に韓国、台湾、香港のほか、欧米各国などが2019年の水準を上回っている。

セイノーHD マヒンドラGと合弁 インドで物流事業開始

セイノーホールディングス(本社:岐阜県大垣市)は5月31日、インドの複合企業マヒンドラグループの物流企業、Mahindra Logistics Limited(MLL)と合弁会社「Seino MLL Logistics Private Limited」を設立し、インド国内で物流事業を開始すると発表した。合弁会社(所在地:インド・ハリヤナ州グルグラム、旧称グルガオン)の資本金は4,000万インドルピーで、出資比率はセイノーHD50%、Mahindra Logistics50%。2024年10月1日設立予定。
中国を抜き人口世界一となったインドはいま、国を挙げて製造業の強化に取り組んでおり、今後ますます旺盛な貨物輸送および倉庫保管需要が見込まれている。

大阪ガス, GSユアサ PCS併用型蓄電池システムで共同実証

大阪ガス(本社:大阪市中央区)は5月30日、GSユアサ(本社:京都市南区)と、GSユアサが新たに開発を手掛けるPCS(主に直流電流と交流電流の変換を担う)併設型蓄電池システムを用いた実証試験を共同で行うことで契約を結んだと発表した。
大阪ガスの敷地内に同システムの試作機を設置。需給調整市場に新たに追加された応動時間の短い調整力への対応をはじめとした複数の電力市場取引に対応したマルチユース運用の検証を行うとともに、蓄電池の性能や特性を考慮した最適運用制御パターンおよびシステムの動作検証を行う。

関西の鉄道・バス7社 6/17からQRコード乗車券発売

阪急電鉄、阪神電鉄、京阪電鉄、南海電鉄、近畿日本鉄道、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)と大阪シティバスの7社は5月30日、QRコードを活用したデジタル乗車券を6月17日から販売すると発表した。1日乗車券などの企画乗車券が対象。切符や磁気カードからデジタルへの移行を促し、チケットレス乗車の普及を目指す。
関西の鉄道やバス事業者などが加盟する「スルッとKANSAI協議会」が提供する「スルッとQRtto(クルット)」のホームページから乗車券を購入できる。
なお、JR西日本は2024年度下期に独自のQRコードを活用したデジタル乗車券サービスを導入する。