「がん治療と仕事の両立困難」53.5% 企業の理解不足か

内閣府が行った世論調査によると、がんの治療を受けながら働くことは困難と考える人が53.5%に上った。調査方法が2年前の対面調査から郵送に変わったため単純比較はできないが、前回は45.4%だったから8.1ポイント「両立困難」が高まる結果となった。
調査では、がん治療や検査のために2週間に1回程度、通院しながら働き続けられる環境か、聞いた。この質問への回答で、「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」を合わせたもの。新型コロナウイルスの後遺症やリモートワークスなどの影響も考えられるが、会社の理解が不足していると感じる人も少なくないようだ。

立民と維新 旧統一教会の財産保全法案提出 被害者救済の原資確保へ

立憲民主党と日本維新の会は10月20日、衆院に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済に関する特別措置法案や、宗教法人改正案を提出した。これは解散命令請求から司法の判断の判断が「出るまでの間に教団の財産を他の場所に移せないようにし、被害者救済の原資を確保するのが狙い。
立民の法案は解散命令が請求された宗教法人を対象とし、宗教法人の財産権や信教の自由を考慮し、2年間の時限立法としている。また、維新の法案は恒久的な措置が可能としている。

三菱電機 豪州国防省と共同開発事業契約を締結 防衛分野初

三菱電機は10月19日、子会社の三菱電機オーストラリアがオーストラリア国防省と共同開発事業の契約を締結したと発表した。同事業はオーストラリア国防省の国防科学技術グループが開発した最先端レーザー技術をベースに、同社が培ってきたレーザー技術を活用して、オーストラリア軍の防衛プラットフォームの監視と生存性を強化する能力を開発し、実用化することを目的としている。
同社は三菱電機オーストラリアを通じてプロトタイプの製造および、必要な技術を提供する。同事業は防衛分野で日本企業と外国政府の間で共同開発契約に至った初のケース。

関西4〜9月貿易収支 黒字額1.26兆円で前年の5倍, 原油輸入減少で

大阪税関のまとめによると、関西の2023年上半期(4〜9月)の貿易収支は1兆2,611億円の黒字となり、前年同期の5倍に上った。輸入額は、エネルギー価格が落ち着き前年同期比13%減の9兆2,304億円にとどまった。原油は同51%、LNG(液化天然ガス)は同39%それぞれ減少した。一方、輸出額は同4%減の10兆4,915億円だった。

「金剛バス」廃止の5路線 近鉄バス・南海バスが運行継続へ

大阪府富田林市、太子町、河南町、千早赤阪村などを走る金剛バスが12月20日で路線を廃止することを受けて、地元自治体等による協議会は10月19日、2回目の会合を開き対応策を検討した。その結果、通学などの利用客が多い5つの路線について、近鉄バスと南海バスが運行を継続することになった。両バス会社はコミュニティーバスとして運行する。当面現行運賃を維持する予定だが、利用状況によって値上げする可能性があるとしている。

ホンダとヤマト運輸 交換式バッテリー用い軽EVの集配業務で実証

ホンダ(本社:東京都港区)とヤマト運輸(本社:東京都中央区)は10月19日、交換式バッテリーを用いた軽EV(電気自動車)の集配業務における実証を11月から開始すると発表した。この実証では最背可能エネルギー由来電力を採用した交換式バッテリーを動力源に走行するホンダの軽EV「MEV-VAN Concept(エムイーブイバン コンセプト)」を使用する。

イオンリテール 10/20から衣料品の分別回収を約280店舗で実施

イオンリテールは10月19日、20日から10月31日までの12日間、イオンおよびイオンスタイル約280店舗の衣料品売場に回収ボックスを設置し、不要になった衣料品を綿100%、ポリエステル100%、その他の3つに顧客に分けてもらい、分別回収を実施すると発表した。
この取り組みは繊維専門商社チクマと連携し、回収された衣料品はチクマにより衣料品や新たな資源として生まれ変わる。イオンが2003年から着手したサステナブルな循環型社会に貢献する取り組みの一環。

商船三井など5社 水素燃料船の実証運航に向けAiPを取得

商船三井、商船三井ドライバルク、尾道造船、川崎重工、ジャパンエンジンコーポレーションの5社は10月19日、ゼロエミッション燃料の水素を燃料とする多目的船のリスク評価を行い、一般財団法人日本海事協会から区画配置コンセプトに関する基本設計承認(AiP)を取得したと発表した。大型低速2ストローク水素燃料エンジンを主機関として搭載する船舶に関するAIP取得は世界初。
この船舶は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によるグリーンイノベーション基金事業の採択を受けた「舶用水素エンジンおよびMHFS(舶用水素燃料タンクおよび燃料供給システム)の開発」の一環として、2027年度ごろから2年間、実証実験を行う予定。

日本シリーズは59年ぶり関西勢対決に 阪神vsオリックス

今年の日本シリーズは10月20、21日、それぞれクライマックスシリーズ(CS)を勝ち抜いたセ・リーグ阪神、パ・リーグオリックスの関西勢対決となった。関西勢対決となるのは、1964年の阪神と南海(現ソフトバンク)以来59年ぶり。
阪神は20日、広島とのCSをしぶとく3連勝し、アドバンテージの1勝と合わせ4勝として日本シリーズ進出を決めた。オリックスもロッテとのCSで1敗したものの21日、順当に勝ち抜け、3年連続の日本シリーズ進出を決めた。両チームとも、レギュラーシーズンをそれぞれ2位チームを大きく引き離して制した強さを見せつけた。

連合 24年春季賃上げ「5%以上」要求 2年連続実現なるか

連合は10月19日、2024年の春季労使交渉で「5%以上」の賃上げを要求すると発表した。新たな要求目標は2023年の「5%程度」から「5%以上」に表現を強めた。ただ、5%の数字自体は変えなかった。
2023年は30年ぶりに大幅な賃上げが実現したものの、企業規模や業種間で上げ幅の差が目立った。30年ぶりの大幅な賃上げにもかかわらず、年収アップどころか物価高に伴い、実質賃金の目減りが続く。特に注目されるのが中小企業の賃上げだ。企業数の99%を占める中小企業の賃上げ動向は、日本経済の先行きに直結するだけに、2024年以降も果たして高水準の賃上げが実現できるのか、労使協議の成り行きが注目される。